【書評】『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(藤原和博)

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 お薦めの本の紹介です。
 藤原和博さんの『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』です。

 藤原和博(ふじわら・かずひろ)さん(@kazu_fujihara)は、教育改革実践者として有名な方です。
 大手出版社でご活躍された後、都内の義務教育では初の民間校長を務められました。

7つの条件をクリアし「100人に1人」の人間になる


 スーパーエリートではない一般ビジネスパーソンがこれからの時代を生き残る。
 そのための極意は、「1%の人、すなわち「100人に1人」のレアな人になること」です。

「100人に1人のレアな人」と聞くと、とても難しそうな感じがします。
 しかし、決してそうではありません。

 たった“7つの条件”をクリアすることで可能になります。

 単純な算数の問題です。「2の7乗」の計算式を思い浮かべてください。

 1つめの条件をクリアすれば、あなたは「2分の1」の人になれます。
 2つめの条件もクリアできれば、「4分の1」の人になれます。
 3つめの条件もクリアできれば、「8分の1」の人になれます。
 つまりこの時点で世の中全体からすれば、すでに「8分の1」=12.5%しかいないレアな人だということです。
 4つめの条件をクリアすれば「16分の1」の人、5つめの条件をクリアすれば「32分の1」の人、6つめ条件をクリアすれば「64分の1」の人、そして7つめの条件をクリアすれば「128分の1」の人になれます。
 どうですか。たった7つの条件をクリアするだけで、「100人に1人」以上の希少性をもった人になれるのがおわかりいただけるかと思います。

 『藤原和博の必ず食える1%になる方法』 はじめに より 藤原和博:著 東洋経済新報社:刊

 100人に1人でもレアな存在。
 さらに複数の分野を掛け合わせれば、よりレアな人になれます。

「100人に1人」を2つ掛け合わせることで「1万人に1人」。
 3つ掛け合わせれば、「100万人に1人」のレアな人間ですね。

 本書は、レアな存在のスタートラインである「100人に1人」となるための方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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すべての人に共通する「3つの条件」


「100人に1人」となるための7つの条件。
 そのうち最初の3条件は、どのタイプのビジネスパーソンも当てはまるものです。

   条件1 パチンコをするか、しないか
   条件2 ケータイゲームを電車の中で日常的にするか、しないか
   条件3 本を月1冊以上読むか、読まないか
 

 この3つの条件をクリアしているだけで「8分の1」の人になれます。
 ほぼ「10人に1人」の希少性をもっていることになります。

 次に、下のマトリックスのA、B、C、Dの4領域から、「価値観 × 志向」によって、自分に合ったものを選択します(下図参照)。

  • A領域は「経済的価値を重視し、権力志向」の人。いわば「社長タイプ」の人。
  • B領域は「経済的価値を重視し、プロ志向」の人。いわば「自営業タイプ」の人。
  • C領域は「経済以外の価値を重視しつつ、権力志向」の人。いわば「公務員タイプ」の人。
  • D領域は「経済以外の価値を重視し、プロ志向」の人。いわば「研究者タイプ」の人。


1 になる 4つのマトリックス P17
 図.4つの領域のマトリックス(『必ず食える1%の人になる方法』 P17 より抜粋)

「100人に1人」のレアな人になる。
 そのためには、それぞれの領域で、さらに4つの条件をクリアすることが必要です。

「作業」を「仕事」に変えること


 A領域(経済価値重視、権力志向)でレアな人になる。
 それには、替えのきかない希少性のある人材になる必要があります。

 そのためには、仕事に取り組むマインドを根本から変えることが重要です。

「人から与えられた「作業」をする人ではなく、自分から行なう「仕事」をする人になるということ」

 それが条件の一つになります。
 藤原さんは、自分から主体的に取り組めば、どんな「作業」も「仕事」に変えられると指摘します。

 たとえば、あなたがデザイナーとして、自動車メーカーに入社したとしましょう。
 車全体のデザインをさせてくれるのかと思ったら、ある車種のバックミラーのデザインだけをまかされました。
 このとき、「なんだ、バックミラーだけか」と愚痴って、バックミラーだけを見てデザインしてはダメ。それだと「作業」で終わってしまいます。いずれ自分が車全体をデザインすることを想定し、「仕事」に変えていくのです。
 車全体のデザインを想定すると、「フェンダーミラーだったらどうデザインするのか」「ドアミラーだったらどうか」「ヘッドランプとの関係性をどうデザインするのか」というような、ほかのデザイナーの仕事もつながりとしてよく見て学ぶようになります。
 車全体のコンセプトを知る必要も出てくるので、自分から上司や先輩に働きかけて、全体のデザインコンセプトを聞くようにもなります。自社だけでなく競合他社や外車のデザインも知りたくなってくるはずです。
 さらには、いまの車だけでなく、歴史をさかのぼって車のデザインを学びたくもなるでしょう。デザインという枠から飛び出し、エンジニアの領域まで踏み込んで、デザインを捉え直したくなる―――
(中略)
 しなければいけない勉強が山ほど出てくると思います。それを積極的に自分に課すことで、たんなる「作業」が「仕事」に変わり、自分を飛躍的に成長させてくれます。
 あなたが新入社員であっても、社長目線で会社全体を見渡す。すでにトップに立ったつもりで、目の前の仕事にのぞんでみてください。
 これがA領域で1%の人になるために、まず求められるマインドセットです。

 『藤原和博の必ず食える1%になる方法』 第1章 より 藤原和博:著 東洋経済新報社:刊

 責任ある立場に立てば立つほど、その分野のトータルな知識やその組織全体、業界全体のを俯瞰(ふかん)する視点が求められます。
 その立場になったときに、その視点を持とうと思っても遅いです。

「この会社、この業界について一番詳しくなってやる!」

 それくらいの高い意識をもって、日々の仕事に取り組みたいですね。

「セルフエンプロイド」の意識を持つ


 B領域(経済価値重視、プロ志向)でレアな人になる。
 それには、組織に依存せずにどこでもお金を稼げるプロフェッショナルになる必要があります。

「社内自営業者になれるか、なれないか」が条件のひとつになります。

 何よりも「セルフエンプロイド」の意識をもって働くことが重要です。

 セルフエンプロイドとは「自分で自分を雇用している人」という意味です。
 サラリーマンであっても、自分自身が自分を雇用している経営者だと考え、プロフェッショナルとして会社に対して高い付加価値を出していく。つまり、会社の中で自営業をする感覚を持つのです。
 簡単な言葉でいえば、「社内自営業者」をめざしましょうということ。
 B領域の人は、会社の力を頼り、上司の顔色を見ながら仕事をしているようではダメです。
「私の上司は、社会全体です」という意識をもつことが「社内自営業者」になる第一歩。
 会社に寄りかかるのではなく、会社が蓄積した資産を使い倒し、会社をビジネススクールと考えて、自分の能力を徹底的に磨いていく。社外に目を向け、いつでもどこでも通用するスキルを鍛えあげましょう。
「社内でそんなことをしたら、サラリーマンとしての足元が危うくなるのでは?」
 と心配する人がいるかもしれませんが、むしろ逆に強みになります。
「プロ志向」をもち、自らの武器をもてば、個人がブランドになる可能性があります。
 個人がブランドになれば、そんな逸材を輩出した会社として、会社側にもメリットが出てきます。そういう人材を会社は手放したくないので、対等な関係に持ち込める。
 会社に自分の望む交渉ができるようにもなります。

 『藤原和博の必ず食える1%になる方法』 第2章 より 藤原和博:著 東洋経済新報社:刊

 プロの芸術家やスポーツの選手。
 包丁一本で料亭を渡り歩いている、流しの板前さん。

 例えるならば、そういうイメージでしょうか。

 利益を出し続けることで、替えの利かない「レアな人」になれます。

 会社をとことん利用して「自分の武器」を磨くこと。
 まずは、どこにいっても通用するスキルを身につけたいですね。

好きでしかたがないものがあるなら、温め続けること


 D領域(経済以外の価値重視、プロ志向)でレアな人を目指す。
 それには、自分の趣味や興味の世界を追いつづけることが目標となります。

「一生をささげてもいいと思えるほど好きなものがあるか、ないか」が大前提の条件です。

「それさえあれば、ほかのものは何もいらない」

 それくらいのめり込めるものを、とことん追求することです。

 自分が心底、夢中になれるものには、知らず知らずのうちに1万時間以上を費やすものです。「もう、やめておけ」といわれても絶対にやめないので、ほかを圧倒する知識や技術が知らず知らずのうちに身につきます。
 それがいつかビジネスに発展する可能性もあります。誰かの目に留まり、いつかスポットライトを浴びる日が来るかもしれません。
 好きで仕方がないものがあるなら、それを温めつづけましょう。
 どんなに小さいことでも構いません。むしろ小さくて狭い分野を極めたほうが、とびきりレアな人になれます。
 自分は本当に何が好きなのか、自然に夢中になっているものはないか、一度、自分自身を振り返ってみるといいでしょう。
 これは私の独断ですが、男性には意外と心底から自分の好きな対象が見つからない、あるいは、わからない人が多いような気がしています。
 男性は中学、高校、大学、会社と、ずっと自分のランクばかり気にして、「好き・嫌い」の感覚を自分で突き詰めることなく大人になってしまうからかもしれません。

 『藤原和博の必ず食える1%になる方法』 第4章 より 藤原和博:著 東洋経済新報社:刊

 インターネットやソーシャルメディアが普及し、誰でも気軽に発信できる世の中です。

 これまでは、単なる個人のオタク趣味でしかなかったこと。
 そういったことも、全世界に発信することで、多くのファンを獲得することが可能です。

 極めたことが狭い分野であればあるほど、レアな人になれる。
 その分野の圧倒的な第一人者になれる可能性も高いですね。

 価値観が多様化している時代です。

 お金のことを考えず、とことんまで「好き」を突き詰める。
 そんな生き方も選択肢として当然「あり」ですね。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 本書では、「100人に1人」の逸材になるための方法が、4つのタイプ別に示されています。
 磨いていくべきこと、身につけるべきスキルは、それぞれ違います。

 しかし、共通している部分も多いです。
 例えば、「自分の個性を発揮して、それを武器に生きていく」ということ。

 上から言われたことをやって、周りと同じように仕事をしているだけ。
 それではこの先、やっていけなくなるのは目に見えています。

 これからはどのような仕事でも、食べていくために、自ら率先して替えの利かない存在になることが求められます。

「100人に1人」を掛け合わた、「1万人に1人」「100万人に1人」のレアな存在。
 私たちもそんな存在を目指して、色々チャレンジしていきたいですね。


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