【書評】『その言い方は「失礼」です!』(吉原珠央)

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お薦めの本の紹介です。
吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』です。

吉原珠央(よしはら・たまお)さんは、イメージコンサルタントです。
プレゼンテーションコミュニケーションをメインにしたコンサルティングのほか、「体感して学ぶ」というオリジナルのメソッドで企業向け研修や講演活動を全国で実施されるなど、ご活躍中です。

心から相手に喜ばれる「礼儀正しさ」とは?

失礼な言動は、私たちの感情を乱し、余計なストレスを与えます。
しかし、失礼なこと言おうとして言っている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

吉原さんは、失礼な言動は、自分がされたときは気づきやすく、自分が誰かにしてしまったときは気づきにくいものだと指摘します。

 あなたが疲れているときに「疲れて見えますよ」と見た目のマイナスな印象だけをいう人は、本当にあなたを気遣い、心配しているのでしょうか?
あなたとの大事な待ち合わせに遅れてきて、「遅れちゃいました!」としかいわない人は、失った信頼を必死に取り戻そうとしていると思えますか?
これらを放置していると、周りの人たちが徐々に離れていくことになるので、実は恐ろしいことでもあるのです。
失礼な言動をとる人は、そういった相手に与える違和感に気づかないことが原因だといえますが、それは意識の持ち方やトレーニングによって大きく改善することができます。
本書は「失礼な言動」の正体を明確にし、より信頼される人になるための実践的な話し方や振る舞い方を紹介しています。
さらには、万が一失礼な言動をとる人があなたのそばにいても、どのように反応すればストレスを軽減でき、自分自身を守れるかについても述べています。
よって、次の三つを目的として、あなた自身、あるいはあなたの大事な家族や友人、職場の人たちとシェアしなから本書を活用していただきたいと考えています。

1.知らないうちに自分自身が失礼な言動をとることがなくなる
2.失礼な言動をとる人と、ストレスのかからない付き合いができる
3.礼儀正して信頼される人になる

私はコミュニケーションやプレゼンテーションを専門としたイメージコンサルタントという仕事を通じて、多種多様な年代、業種の方々にお会いしてきました。
「失礼な言動」について理解し、人付き合いをさらに深められる人もいれば、人柄もよく情熱的なのに、それを知ってもらう機会に恵まれなかった人、実際には賢いのに、失礼な一言で評価を落とす人もいます。
私たちは、人と会うときは常に相手を大切に思い、それを相手に確実に感じてもらうための言葉と態度を工夫すべきなのです。
本書を読んだ後、きっとあなたは失礼な言動によるデメリットを明確にし、自己満足や小手先ではない、心から相手に喜ばれる「礼儀正しさ」を確実に身につけることができると信じています。
礼儀正しさとは、あなたに想像力や客観性があることを表し、相手を受け止める余裕や瞬時の判断力を持ち合わせていることを意味します。
本書によって、ぜひともそれらを、あなた自身のものにしてください。

『その言い方は「失礼」です!』 まえがき より 吉原珠央:著 幻冬舎:刊

本書は、「失礼な言動」とは何かを解説し、その回避法をマスターすることで、「礼儀正しさ」を手に入れるノウハウをわかりやすくまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「話しすぎちゃった」は罪深い!

会話の中で、相手が一つ質問したときに、堰を切ったように、自分のことばかり延々としゃべり続ける。
それも失礼な言動のひとつです。

吉原さんは、仕事でもプライベートでも、おおよそ「質問してくれることは、気遣いなのだ」と謙虚に受け止められる人は、質問に対する答え方も的確な人だ述べています。

「◯◯さんはいろいろとご存知でしょうから、ぜひお話を聞かせてください!」などと質問してもらうことは光栄なことですから、嬉しくて舞い上がり「任せて!」とばかりにたくさん話したくなってしまう気持ちもわかります。
しかし実際に延々と話されると、聞き手はうんざりしてしまうことも多いのです。
話をしすぎて、「この人は自分のことしか考えていない」という印象を持たれてしまっては、あなたにとって得することは何もありません。
それでは視点を変えて、一度、人の話を一方的に聞いている状態がどのようなことなのか、読者のあなたも体感してみてください。方法は簡単です。

〈相手の話をしっかりと聞くときの方法〉
・唇を軽く閉じたまま口角を2センチほど上げて立つ
・頭、背筋を真っ直ぐにする
・そのまま動かず10秒を計る

たった10秒でも一方的に話を聞かされているときの時間は、「まだかな」という思いが頭をよぎるほど、実は長いのです。
あらゆる質問の答や説明などに対して、「10秒以内で話せ」といっているわけではありません。
ただ、話を聞く人は心理的にも身体的にもストレスを感じているという事実を理解するだけで、話がわかりやすい人に近づき、「失礼な人」からは遠ざかることができるのです。
時間がたっぷりあるときや、相手がお客様で、あなたがじっくりと話を聞く立場にあるのならまだしも、やはり聞き手は疲れるのです。
10秒だけでも会話中に聞き手がどれだけ気を遣い、背筋や顔の筋肉を緊張させているか、先程の体感を思い出してみてください。
ちなみに10秒間は文章にすると、およそ50字ほどで、それくらいが聞きやすさの目安ともともいわれています。
これはニュースでアナウンサーが1分間に原稿を読むのが、だいたい300文字前後ということから割り出したボリュームです。
たった今、あなたに読んでもらった「これはニュースで〜」から「〜割り出したボリュームです」までが50字ほどです。
また、50文字に1回は句点の「。」で一つの話を締めくくると、格段に話がわかりやすくなります。
話が長くて聞き手をうんざりさせる人は、話の最後を「。」にせず、「ボリュームなんですけど、それが重要なポイントだと知ってもらえたらと思うのですが、私としては・・・・・」などと読点(「、」)を使い続けながら話す傾向があります。
私たちの脳は、文字や数字については5〜9文字程度を短期的に記憶できるといわれていますので、自分の話したことに含まれる情報の数を考えてみるといいでしょう。
例えば先程の説明であれば、「ニュースのアナウンサー」「1分間に読む原稿の文字数」「300文字前後」「ボリューム」などと数えてみると、私たちが話す内容の中の情報量がすぐにわかります。
このように、人が記憶しやすい情報量にとどめながら、話を組み立てるのです。
私自身は、毎回きちっと秒数を計っているわけではありませんが、「短さ」という感覚を常に意識しながら人と会話をしています。
ただ、「10秒」「50文字」「情報の数は今何個だ?」などと厳密に考えすぎて、話の内容や相手の心情を考慮に入れないのでは本末転倒です。
あくまで感覚として、「長さ」を捉えることをおすすめしています。

『その言い方は「失礼」です!』 第1章 より 吉原珠央:著 幻冬舎:刊

吉原さんは、練習として、ご自身の話を文章に起こしたり、録音して聞くなどして客観的な感覚を磨いてみるのもいいとアドバイスしています。

相手に思い入れがあるほど、自信がある話題ほど、一方的に話し続けてしまう危険性が高いです。
おしゃべり好きの人も要注意ですね。

文章は短く区切って、相手の反応を見ながら会話を続ける。
いつも意識していたいですね。

「違和感を覚える言葉」を耳にしたときがチャンス!

相手に失礼だったり、違和感を与える言い方は、なかなか自分では気づかないものです。

吉原さんは、自分でその言葉を使ってみて、しっくりくるのか、あるいはどこかすっきりせず、もやもやが残ったり荒っぽく感じられたり、へつらうような違和感があるときには、そういった言葉を見直す絶好のチャンスだと指摘します。

 例えば、私が違和感を覚える言葉は次の通りです。

〈なぜか違和感を覚える言葉リスト〉
「(お客様に対して)これは、めちゃめちゃヤバいですよね」→「うわっ、とてもお似合いですね」
ヤバッ、忘れ物した・・・・・」→「どうしよう! 忘れ物をした・・・・・」
おやじギャグ、ウケる!」→「おじさんギャグって最高!」
「うちの旦那が」→「夫が」
「うちのが」→「妻が/奥さんが」
「あのじじいが」→「おじいちゃんが」「ご高齢の男性」「お年を召された男性の方」
「もうばばあだから」→「もうおばあちゃんだから」
「私のお友達が」→「私の友達が」
「面倒くさい」「嘘くさい」→「面倒だ」「嘘っぽい」
寿司屋に行きたい」→「お寿司屋さんに行きたい」
まじで!?」→「そうだったの!?」
チャリに乗っていきます」→「自転車に乗って行きます」
さっさと行きましょう」→「すぐに出発しましょう」
とっとと食べてよ」→「もう少し急ごうよ」
「工場に急ぎでやらせているから大丈夫です」→「工場に急いでもらっていますので、ご安心ください」
もらったお土産食べますか?」→「頂いたお土産、よろしければご一緒にいかがですか?」
「操作が簡単なやつがいい」→「操作が簡単なものがいい」
気持ち悪くなるほど食べたから吐きそう」→「服のウエストがはち切れるほど食べてお腹いっぱい」
「このお菓子、まずっ」→「ちょっと合わないかも「思っていたのと違ったかも」
きもい夢を見た」→「ゾッとするような怖い夢を見た」
「うちの犬バカなんです」→「うちの犬おバカなんです」
こいつ、面白いんですよ」→「この人、面白いんですよ」
「うちの会社にもバイトと派遣、いるよ」「うちの会社にもアルバイトと派遣社員の方がいるよ」
「おにぎり、でかっ!」→「このおにぎり、凄く大きい!」
外人が多い」→「外国の方が多い」
「この間死んだ人で・・・・・」→「この間、病気でなくなった方で・・・・・」

あくまでも、私個人的なリストですし、年代や男女によっても違いがあるかと思いますが、あなたにも日頃違和感を覚える言葉がいくつかあったのではないでしょうか。
リストの中の言葉を使っている人を見るたびに軽蔑しているなどといった、大げさなことではありません。人によって、またそのときどきのシチュエーションや関係によっては、あえて「ヤバい! 死ぬほどうまい」「まじ、泣きそう」などという使い方のほうが、心情をより表現できるときもあるからです。
また、「うちの犬って、本当にバカなんです。でも、それが愛しくて・・・・・」などという人がいたら、「バカ」という言葉が愛情の裏返しであることは明らかで、誰かを傷つけたり乱暴な言葉には聞こえません。
ただ、「派遣がさあ」「外人がさあ」「工場にやらせている」「きもいよね」「死んだ人でさあ」などといった、乱暴に聞こえたり、人を見下しているような言葉、死を軽々しく口にするような言い方に関しては、特に注意を払うべきです。
そういった言葉遣いをしている相手が目の前にいたら、私はがっかりし、内心かなり引いてしまいます。
言葉には、どこかしら、その人の本性がにじみ出るものです。
「きもい」という言葉を使っている人の周りには、その言葉が誰かを傷つけたり、発する人の品位を下げてしまうという感覚がない人が多いのかもしれません。
もしそうだとすると、そのような環境の中では、言葉の感覚が麻痺してしまいます。
ご本人に、よほどの強い意志がある場合は別ですが、次第にそうした言葉を仲間以外の人にためらいなく使ってしまう可能性が高くなります。
そのためらいとは、恥じらいからくるものであり、「こういう言葉を使ったらどう思われるか」など、言葉を選ぶときに恥じらいがうまく作動しないと、言葉は乱暴にも下品にも変化してしまうのです。
ちなみに、「きもい」という言葉は、一生、使わなくても困ることのない言葉の一つです。
一方、「ありがとう」「ごめんなさい」「好きです」「尊敬しています」などという言葉は、ずっと、何度でも使いたい宝となる言葉です。
使いたい言葉と、使わなくてもよい言葉の整理をしてみると、人との関係に新たな展開が生まれそうですね!

『その言い方は「失礼」です!』 第1章 より 吉原珠央:著 幻冬舎:刊

自分が違和感を持ったり、「おや?」と思う言い方は、他の人も同じように感じていることが多いということですね。

「人の振り見て我が振り直せ」

会話の中の自分の感覚を研ぎ澄まして、コミュニケーション能力をアップしましょう。

最初に情報を与えない頼みごとは“時間泥棒”

誰かに頼みごとをする。
そんなときも、言い方ひとつで、相手に喜ばれたり、不快にさせたりします。

 仕事やプライベートで簡単に引き受けられることもあれば、少々骨の折れる作業であったり、時間がかかる依頼など、様々なやりとりが日常的に起こっているはずです。
そんな中、人から何かを頼まれたとき、相手の言葉一つで「この人のためなら、できることは何でもしてあげたい!」と思ったことはありませんか。
身近な例でいえば、街頭でのティッシュ配りの方が、笑顔であなたの目を見ながら、「よろしければ、ぜひお使いください!」といってティッシュを差し出したとしましょう。
怖い表情で無言のまま、無理やりティッシュを渡そうとする人よりも、「よろしければ!」という人からのほうが、ティッシュを受け取りやすくなります。
頼み方のちょっとした違いで、私たちの行動が大きく変わることがあるのです。
私がよく頼まれることでいえば、「六本木で美味しい和食のお店を教えてほしい」など、お店の情報を知人からメールで聞かれることです。
誰にでも経験のあるような、ありふれた頼みごとに見えますが、実は相手の頼み方によっては、頼まれた側がかなりの時間を割くことになってしまいます。
そのときの知人からのメールには、どんな人が食事をするのか、人数、時期、食事の目的、予算、好き嫌いやアレルギー、好みの雰囲気、和食の中でも蕎麦やすき焼き、寿司なのかなどの情報が一切ありませんでした。
そこで、情報を入手しようとメールをし、相手からの返信を待って確認するといったやりとりが始まります。
結果的に、最初にメールを受け取ってから三つのレストランに絞り込んで知人に紹介するまで、メールのやりとりは10回以上になってしまいました。
せっかく私を頼りにして質問をしてくれたのですから、少しでも有益な情報を相手に提供したいとの思いは変わりませんでしたが、なんだかぐったりしてしまったことを覚えています。
人に頼みごとをするときには、相手が考えやすいよう、必要最低限の情報を最初に簡潔に提示したほうが、依頼された側としてはとても助かるものなのです。
人間関係というのは義理と人情で成り立っていると、私は考えています。
必要なのは情報が過不足なく書かれ、なおかつ丁寧で謙虚な文面であれば、頼まれた側も「頑張って力になろう!」という気持ちになるはずです。
相手に手間をとらせないよう、予め情報を明確に伝える丁寧さと、「お忙しい中、本当に恐縮なのですが、◯◯さんのような経験豊かな方に、ぜひ伺いたいことがあるのです・・・・・」などといった謙虚な頼み方ができれば、「一肌脱いであげたい」と多くの人が張り切って、あなたの依頼を引き受けてくれるはずです。

一方で、仮に何か頼まれて、それを果たせる自信がないのであれば、はっきりと断ることも親切というものではないでしょうか。
というのも、「いいですよ」と安請け合いしてから、結局、中途半端に終わってしまうなどといった場合、相手と自分の時間が無駄になってしまいます。
さらにはその後、相手の方は新たに引き受けてくれる人を探さなくてはなりません。
そこで依頼を受けるに当たっては、ご自身の中で揺らぎないポリシーを持つことをおすすめします。
ちなみに、私のポリシーは次のようなことです。

〈人から頼まれ事をしたときのポリシー〉
①その相手のために最後までやり遂げられる覚悟があるか考える
②自分にできることの範囲と期間を明確にする
③不安があるときは一日、考える時間をもらう
④相手の頼み方で違和感を覚えた場合は断る
⑤引き受ける場合も断る場合も、丁寧に伝える

さあ、あなたのポリシーも具体的に考えてみませんか。
頼みごとは、する側も、される側も、礼儀と謙虚さがあってこそ、なのです!

『その言い方は「失礼」です!』 第2章 より 吉原珠央:著 幻冬舎:刊

吉原さんは、頼み方には、怖いくらい本性が出ると述べています。

人は、論理ではなく、感情で動く生き物です。
謙虚な姿勢で相手の立場に立った頼まれ方をされれば「よし、やってあげよう」という気持ちになりますね。

仕事を円滑に進めるためにも、ぜひともスマートな頼み方をマスターしたいですね。

「細かいこと」をいちいち気にしよう!

礼儀正しい人の特徴のひとつに「見ている部分が細かい」ことがあります。

吉原さんは、細かい視点があるからこそ先まわりできますし、言動によって相手を助けたり、励ましたり、具体的な提案が可能となると述べています。

「細かすぎるかな」と思うようなことでも、積極的にすくい上げ、あえて相手に伝えたり行動してみることで、感謝の念を抱いてもらえるようになるのです。

〈何気ない普段の事例〉
・出会ったらすぐに自分から声をかける

「◯◯さん、おはようございます!」「◯◯さん、お疲れさまです。先日はお土産をありがとうございました!」「◯◯さん、先週の資料作成の件、本当に助かりました! ありがとうございました!」などと挨拶する。またはそれにプラスして、謝意を瞬時に伝える。

・相手から受け取ったり、預かった資料や本などの上に、手を乗せたりモノを置かない
意外に多いのが、相手から受け取った資料や本の上に、知らず知らずのうちに手や肘を乗せたり、スマートフォンを置く人。資料を下敷きにして、メモをとる人もいるので気をつけよう。

・エレベーターが来たら相手を先に案内する
誰も乗っていない場合は、自分が先に乗り込み「開」のボタンを押す(先に譲るのもOK)。もし、すでに数名の人が乗っていて、中にいる誰かが「開」のボタンを押してくれているのであれば、「お先にどうぞ」と譲る。さらには中でボタンを押してくれている人に会釈、またはお礼を伝える。

・エスカレーターでは自分が常に「地上に近い位置」
相手と同時に乗るときには、相手を見下さないように立つとよい。また、中には足元を見られることを気にする人もいるので、相手が気にしているかもしれない部分に目が行かない立ち位置を選ぶ。

〈待ち合わせから一緒にランチをする時の事例〉
・待ち合わせに相手のほうが早く来てくれたら謝意を伝える

相手との関係性にもよるが、友人関係でも「早く着いて待っていてくれてありがとう」の一言があると、相手を大切にしている気持ちが伝わる。何も言わずに「行きましょう」という人もいるが、「ありがとう」という言葉からコミュニケーションが始まるほうが気持ちいい。

・エアコンの風が直接当たらないか確かめる
ドアの近くで騒がしい席のときには「席を替わりましょうか」、エアコンが効きすぎている場合には「お店の方に伝えましょうか」といって行動に移す。
また、それとなくあいてにおしぼりやカトラリーを渡したり、相手が予約してくれたお店であれば「素敵なインテリアですね」「この椅子、ふかふかで座り心地がいいね」などと食事がスタートするまでに、ポジティブな感想を一つは伝える。

・自ら下座を選ぶ
入店したら上座(かみざ)と下座(しもざ)をすぐさま察知し、「相手ファースト」を徹底する。「◯◯さん、こちらへ」といって上座をすすめるか、あるいはさりげなく自分が下座を選び、声に出さずとも相手が上座に座れるよう誘導する。
また、換気のことを考えて「風通しがいいようなので、窓の近くの席にされますか?」と聞くのもよい。

・お店で注文するときは相手から
メニューが一つしかない場合は相手が読みやすい位置にメニューを持ち、相手の注文が決まったら、あなたが店員を呼ぶ(仕事の場合は立場に応じて、男女の場合には男性が積極的に行う)。注文を店員に伝えるときには、「◯◯さんから、お先にどうぞ」と順番を譲る。

・相手の荷物を気にする
着席したら「紙袋を置く場所は大丈夫ですか?」「上着は掛けられるか聞いてみましょうか?」、会計時には「お荷物をお持ちしていましょうか?」などと相手の役に立ちそうなことを聞く。

・歩いているときも周囲を気にして声をかける
「もうすぐ後ろから自転車が来るので、こちらへ寄りましょう」「危ないので、もう少し端を歩きましょう」などと安全面に関する声をかける。

「こんなに細かく相手に気を遣っていたら、へとへとになる」「こんなことをされたら、逆に疲れる」と思う人がいるかもしれませんが、それは実際に試してみてからの感想でしょうか?
仮に想像だけでそのように考えているとしたら、それはもったいないことです。
相手を思いやり、丁寧にコミュニケーションをとることは、お互いに気分よく感じられるものです。
私自身、大切な友人や仕事のお付き合いの方に「相手ファースト」を実践していますが、相手が心地よさそうにしている姿を見て嬉しくなりますし、相手の方も、そんな私に心配りをしてくれようとしていることがわかると、ぐっと距離が縮まった気がします。
細かいことは、さりげなくすることが何よりですから、例えば、「どうぞお先に」といって順番を相手に譲るときには、自然に歩く速度を下げて相手を先に行かせたり、手のひらで丁寧に相手を促すジェスチャーとともに、声をソフトにゆっくり話すと自然に感じてもらえます。
もし相手ファーストの意識の高い人同士の場合には、譲られたら感謝してその好意に甘えさせてもらい、別のチャンスで相手に譲ればいいのではないでしょうか。
「わざとらしくならないかな」といった心配はいりません。
不器用であっても、目の前の人のために実際に行動する姿にこそ、人は心を動かされるのですから!

『その言い方は「失礼」です!』 第3章 より 吉原珠央:著 幻冬舎:刊

気遣いの基本は、「相手ファースト」を徹底すること。
「細かい視点」は、相手の様子や状況を把握するためには、必要不可欠なスキルといえます。

相手から大切に扱われて、嫌な気になる人はいません。
まずは「相手ファースト」をつねに意識する習慣を身に付けたいですね。

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吉原さんは、礼儀について、もう一つ大切なこととして、他人には求めないことを挙げています。

その理由は、相手に会釈を求めた時点で、それが本当の礼儀からかけ離れていることで、礼儀に則って行動することは、自分の中で「気づけてよかった」と納得することに意味があることだからです。

新型コロナウィルスの流行で、他者との関わり方やコミュニケーションのとり方が、よりデリケートなものに変化しました。
声だけ、もしくは、モニターの画面越しでの対話が多くなり、相手の反応が読み取りにくく、ちょっとした行き違いがトラブルを生むリスクが高まっています。

失礼な言動を少なくすることは、コミュニケーションの齟齬(そご)を避けることに直結します。
「礼儀正しさ」が、身を守るための最高の“盾”になるということです。

世の中が変われば、人との関わり方も変わります。
“アフターコロナ”のコミュニケーションのエッセンスがぎっしり詰まった一冊。
これからの時代を生きるすべての人に一読頂きたいです。
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