【書評】『フォーカスの魔法』(BAZZI)
お薦めの本の紹介です。
BAZZIさんの『フォーカスの魔法 潜在意識を書き換える「奇跡の教科書」』です。
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BAZZI(バッジ)さんは、生まれつき難聴、コミュニケーション障害を抱えられながらも「死ぬまで好きなことをしたい」と言う想いから、2005年プロマジシャンとしてデビューされました。 現在は、カンボジアや福祉事業への支援活動をされるなど、アーティストの枠を超え、さまざまなビジネス、表現活動を展開されています。
「潜在意識」を知れば、人生は思い通りになる!
お金や健康、人間関係・・・・・。
私たちは数多くの問題や悩みを抱えて生きています。
これらの悩みは、「意識がどこにフォーカスしているか?」によって起こる悩み
です。
BAZZIさんは、今日からできるだけ「どこにフォーカスをするか?」を意識していくだけで、人生は驚くほど激変
すると指摘します。
意識をフォーカスするうえで、カギとなるのが「潜在意識」です。
潜在意識というと難しく聞こえますが、簡単にいうなら「無意識」のことです。そして僕たちは、無意識下で機能する潜在意識の影響を、とても大きく受けながら生きています。
断言しますが、「人生は、潜在意識次第です」。
別の言い方をすれば、「潜在意識を書き換えれば、人生は思い通りになる」ということなのです。
僕たちは自分の意思で物事を選択し、行動しているつもりでいますが、実はそうではありません。
人間の行動や思考は、95%以上が潜在意識によるものだといわれています。最新の脳科学ではさらに進んで、意識の95〜99%が潜在意識だという説もあります。なぜ、そんなシステムになっているのかというと・・・・・、
僕たちの命を守るため、つまり、「死なないため」です。人間の意識には、自分で自覚できる「顕在意識」と、自分では自覚できない「潜在意識」の2つがあります(下の図1を参照)。
自覚できる「顕在意識」があるなら、すべての出来事を記憶しておけばいいと考えるかもしれませんが、そんなことをしたら脳はパンクしてしまいます。
そこで、「顕在意識」には社会で生きていくために必要なルールや情報が保持され、無意識下で機能する「潜在意識」には、これまで人生で得た膨大な経験や知識、記憶が蓄積されそれらを忘れても“昨日までとおなでし状態を保ちながら安心して生きていける”仕組みになっているというわけです。
例えば、「朝は頭痛がひどくてフラフラしていたのに、いつものようにコーヒーをいれて出勤できる服装に着替えていた」とか、「鍵をかけ忘れたと思っていたけれど、ちゃんとかかっていた」など、無意識のうちに身体が動いていたという経験は、誰にもあるはずです。
「いつも食べ過ぎてしまう」「いつも遅刻してしまう」「いつも寝過ごしてしまう」など、頭ではわかっているのに行動が伴わないケースも、無意識の成せる業。「いつも食べ過ぎてしまう」のは、「少しぐらい食べ過ぎても大丈夫!」と潜在意識にプログラミングされているからです。さて、そうなると、どんなに「自分を変えたい」と願っても、潜在意識は基本的に「変わりたくない」と思っていますから、「なぜ変わりたいのか」という目的をはっきりさせ、それを潜在意識に伝えていくことが大切になります。
『フォーカスの魔法』 Section 01 より BAZZI:著 KADOKAWA:刊

その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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「できる・ある」にフォーカスすることが、自分を変える最短の方法!
人より劣っている点が「ある」ことを、多くの人はマイナスに捉えています。
BAZZIさんは、それは、神様が与えてくれたギフト
だと述べています。
なぜなら、「自分には劣等感がある」「コンプレックスがある」と悩むからこそ、自分を変えたいと思い、どうすれば克服できるかを考え、学ぶことができ、成長していくことができるから
です。
僕の場合も、「劣等感を克服したい」と真剣に考え始めたところでマジックに出合い、マジックを通してたくさんの人とコミュニケーションしている姿をイメージすることで、ワクワクするような楽しさがありました。つまり、「マジック」という新しい「自分の好きなこと」を見つけただけなんです。
好きなことなら努力している感覚ではなく、楽しんで続けられると思いませんか? 「できる・ある」にフォーカスするというのは、そういうことです。もしも、あなたが「自分にはやりたいことがない、好きなことがない」と悩んでいるなら、子どもの頃から現在までの「自分が好きだったこと、得意だったこと」を思い出しなから、次のページに書き出してみてください。
そして、自分のコンプレックスや苦手なことも書き出してみてください(下の図2を参照)。
「子どもの頃はコンプレックスだと感じていたけれど、今は大丈夫」とクリアしていたら、それはあなたの大きな強みになるかもしれません。
「自分にはできない・何もない」ではなく、「自分にはできる・ある」にフォーカスしていくこと。これが、人生を変えていく最短の方法です。「自分にはやりたいことかない,好きなことがない、何もない」と悩んでいた人も、子どもの頃に戻って「自分が好きだったこと、得意だったこと」を思い出してみると、意外な発見があったのではないでしょうか。
何度も言いますが、何もない人、何の価値もない人なんていません。すべての人が素晴らしい個性と可能性をもっています。
このことは、絶対忘れないでください。そうはいっても、悩みを抱えているときや落ち込んでいるときは、自分に価値があるなんて思えないですよね。
何をやってもうまくいかない。僕もそんな経験をたくさんしてきたので、よくわかります。
高校時代にマジックと出合った僕は、卒業して就職すると、給料のほとんどをマジックの道具や教材に費やし、テクニックをマスターしていきました。
マジックを見せればいつも人に喜ばれ、コミュニケーションがスムーズに取れるようになり、とある大学のマジックサークルから「マネージャーをやってくれないか」と頼まれるほど、腕を評価されるようにもなりました。でも、心の奥底には「マジックがなければコミュニケーションが取れない」という不安と自身のなさがいつもありました。
今の僕なら、「マジックでコミュニケーションが取れるなんて、素晴らしいことじゃないか!」と、プラスに考えます。
ところが当時の僕は、自信のなさから「僕の周りに集まってくれる人は、『僕に会いたい』『僕と話したい』のではなく、ただマジックが見たいだけなんだ」とマイナスに捉えることしかできず、自分には価値がないと思い込み、人前でマジックをやることを封印してしまいました。
そこからが、僕の黒歴史の始まりです。
決して自慢できる話ではありませんが、もともと飽きっぽい性格で、規則や人間関係に縛られることが苦手な僕は、高校卒業後に就職した会社をわずか半年で辞め、フリーターをしていました。
バイトをしながらマジックをやっているだけの、何の目標もない毎日。20歳でローンが組めるようになると、キレイなお姉さんに声をかけられて謎のセミナーに参加させられたり、会員権を売りつけられて120万円のローンを組まされたりと、いつもトラブルに巻き込まれていました。仕事も人間関係も、もちろん恋愛もうまくいかず、「もう何をやってもダメだ」とヤケクソ状態まで追い込まれていきました。
唯一の救いは、「死ななきゃ何とかなる。何でもやってやれ!」と生きることを諦めなかったことだったと思います。
新宿でスカウトされてホストを経験したり、1日1万4000円という高額なギャラに惹(ひ)かれて葬儀屋さんで遺体を運ぶアルバイトも経験しました。稼げることなら何でもやりました。
やがてカードの支払いができず、ブラックリスト入りする事態になり、全財産がたったの4円になったところで、あるメッセージが聞こえてきました。「マジックをやっているときが一番楽しいでしょ? それならプロになっちゃえば? そうすれば、一生マジックのことだけを考えて生きていけるよ!」
その声は、まるで神様が自分に語りかけているようでした。
もう何もない! 自分には何の価値もない! とマイナス面ばかり見ていた僕でしたか、落ちるところまで落ちて、最後の最後に、
「自分には人に喜んでもらえるマジックがあるじゃないか!」と、ようやく「自分にはある」というプラス面に気づくことができました。僕は、今までやってきたことをすべて捨て、“ひと組のトランプと4枚のコイン”だけを持ち、銀座のマジックバーへ面接に行きました。
そして、念願のプロのマジシャンになったのです。
ところが、飽きっぽい性格で、規則や人間関係に縛られることが苦手な僕は、営業開始3時間前の15時から店の準備や掃除、食材の買い出しをやらされ、翌朝5時の閉店後にまた掃除、ミーティング、反省会という1日17時間の激務に耐えられず、早々に店を辞め、「プロのマジシャン」として独立することにしたのです。
激務に疲れただけではありません。今思えば恥ずかしい限りですが、自己中心的でお客さまの気持ちなど考えていなかった僕は、「自分はプロのマジシャンなのに、何で掃除や買い出しをしなければいけないんだ!」という驕(おご)った思いで仕事をしていたのです。そんな調子ですから、独立はしたものの、仕事の取り方や集客方法もわからず、収入はほとんどなし。「プロのマジシャン」という肩書きだけを支えに、実際は時給1000円程度のアルバイトをしながら、何とか食いつないでいる状態でした。経済的にも精神的にもいよいよ行き詰まってきたある日、以前勤めていたマジックバーに立ち寄ると、偶然、マジックバーの社長に会うことができました。
「BAZZI(バッジ)、元気で頑張ってるか?」そう声をかけてくれた社長に、僕は「頑張れていないです・・・・・・」と正直に話しました。
そして、もう一度社長に拾ってもらい、「今度こそ頑張る! 自分にはできる」と、がむしゃらに働くようになったのです。マジックも開店準備も、掃除や反省会も、すべてはお客さまに楽しんでいただくために必要なことだと心から理解することができ、ようやく「自分のためだけでなく、人のために働くことができるようになった」頃、社長に認められ、僕は系列店の支配人に指名されました。プロのマジシャンになって7年目のことです。
自分にないもの、足りないものを埋めることに必死になるより、好きなこと、得意なことを伸ばすほうが、ずっとラクです。
できないことばかりの人間でも、好きなことや、すでにあるものを伸ばしていこうと考えれば、人生は必ず変えられる。僕はそう信じています。好きなこと、得意なこと、そして劣等感も含めて、自分に「ある」ものを再確認できたら、あなたの長所、プラス面も再確認しておきましょう。
自分の長所を見つける一番シンプルな方法は、今までに「ありがとう」と言われたことを書き出してみることです。
「ありがとう」を言われたということは、自分に価値があるということ。
子どもの頃から現在までを思い返して、家族や友だち、恋人、職場で言われた「ありがとう」を何でもいいので次のページに書き出してみてください(下の図3を参照)。そして、今まで自分が言った「ありがとう」も書き出してみましょう。感謝できたということは、相手に感謝される喜びを与えたということ。「人に何かを与えられる」のは、それだけで十分に価値があるということなのです。
「ありがとう」を言われた経験だけでなく、褒められた経験や成功体験を書き出してみることでも、あなたのプラス面が見えてきます。
学生時代はこんなことで褒められた、部活動でこんな成功体験をした、仕事の場面ではこんな成績を収めたなど、小さな成功体験から大きな成功体験までどんなものでもいいので、次のページに書き出してみましょう。
同時に、褒められたときや成功体験をしたときの、自分の行動パターンや思考パターンも思い出して書いてみてください(下の図4を参照)。例えば、好きな相手と結婚できたという成功体験がある人は、自分の直感に従って猛アタックしたのでしょうか。あるいは相手をすごく分析してデートの場所やプレゼントを選んで心を掴(つか)むことができたのでしょうか・・・・・・。
直感タイプか、分析タイプか。物事がうまくいくときの行動&思考パターンは人それぞれ違います。
「何をやってもうまくいかない」と悩んでいる人ほど、自分のプラス面を引き出す行動&思考パターンを知っておくことが大切です。『フォーカスの魔法』 Section 01 より BAZZI:著 KADOKAWA:刊



コンプレックスや苦手なことを強く抱えている場合は、なおさらです。
自分では「当たり前」だと思っていること。
自分では「短所」だと思っていること。
そんなことの中に、その人にしかない魅力が隠れているものです。
上のワークを通して、自分も知らない「本当の自分」を探し出したいですね。
フォーカスの魔法で「なりたい自分」になる!
「BAZZI式フォーカス・メソッド」は、「なぜですか? その目的は?」を何度も繰り返して深掘りをしていくことで、あなたの本来の目的がはっきり
させる方法です(下の図5を参照)。

BAZZIさんは、「新しいビジネスに挑戦したい」「自分を変えたい」と思いながらなかなか決断できないのは、あなたが危険な目に遭わないように、潜在意識の安全装置が作動して、ブレーキをかけているから
だと指摘します(下の図6を参照)。

ここで大事なことをお伝えさせていただくと、フォーカスを行ってもメンタルが崩壊するような変化や大きなトラブルが起こるわけではありません。
むしろ、自分の本当の願望や使命に気づいたときは、最高の心の安らぎ、充実感、充足感に満たされます。そう断言できます。とはいえ、予想もしていなかった願望が出てきたら、誰でも驚きますよね。
例えば、日頃から「技術や知識をコツコツ積み上げて仕事を極めたい」と考えていた人が、仕事の目標にフォーカスしたら、今まで考えたこともなかった「起業」という目的が出てきたり。
そこで、「えっ、起業なんてとても無理、無理」とまだ起きてもいないことを心配してブレーキをかけてしまうのは、よくあるケースです。
しかしここで「無理」と思うか、「意外だけど面白そう」と思うか。どちらに目を向けるか、これも一つのフォーカスです。
そんなときは深呼吸をして一旦落ち着き、もう一度自分の心の声が導き出した願望を客観的に見ることをおすすめしています。
意外な自分の声が聞こえてきても、客観的に見てみたら、
「将来、目的を達成している自分がイメージできた!」
「“なるほど!”と心の底から納得できた!」
「何だかワクワクしてきた!」
といった感情が湧いてくるかもしれません。
そうであれば、それはあなたの真の願望です。
そして、その願望を叶えようと決意をした瞬間から、あなたの潜在意識はガラリと変わっていきます。
それまで潜在意識の中で眠っていた、自分の願望を実現するために必要な知識や情報が一気に味方をしてくれるようになるのです。
まるで見えない世界が応援してくれるような感覚・・・・・・。この感覚を、「潜在意識が書き換わる」と言うのかもしれませんね。ただし、間違った願望設定をしてフォーカスすると、かえってマイナスになることがあるので、注意が必要です。
NGパターン1:「ない」ことをベースに願望を設定してしまうケース
「今、叶えたいことは何ですか?」と質問をすると、
Aさんは「将来の貯蓄がないので、お金を貯めたい」
Bさんは「ダイエットしても失敗ばかりなので、今度こそ劇的に痩せたい」
Cさんは「独身もいいけれど、親が心配するので結婚したい」
という願望を出したとします。
かなり多いケースですが、実はこれ、いずれも「ない」ことにフォーカスしているんです。
今、「ない」から欲しいというパターンです。Section01でもお伝えしたように、「自分にはできる・ある」ことにフォーカスし、自分の個性や得意分野を生かしながら自分を変えていくことが、自由自在に生きる最短の方法です。
「自分にはできない・何もない」ことにフォーカスしても、潜在意識は変わりたくないので、「ない」ことを急に「ある」ようにはしてくれません。
「最近、友人から投資の話を聞いて気になって」とか、「友人が痩せたので」「友人が結婚したので」という理由で、自分が今まで考えたこともイメージしたこともないようなことに挑戦してうまくいくでしょうか?今までまったく貯金ができなかったのなら、何にお金を使ってきたのでしょう。自分が望んでお金を使ってきたことを、急にやめられますか?
ダイエットを成功させたいと言いますが、そんな決断をしたら大好きなスイーツも食べられなくなるかもしれませんよ。大丈夫ですか?
結婚したら独身生活の自由は無くなります。それを手放す覚悟、さらには相手の長所だけでなく短所も受け入れる覚悟はできていますか?潜在意識は、昨日と同じがいいんです。変わりたくないんです。そんな潜在意識を書き換えるわけですから、「幸せになる覚悟」が必要になります。
あとで詳しく説明しますが、自分に「ない」ことや「マイナス」になることにフォーカスするくらいなら、やらないほうがいいというのが僕の考えです。NGパターン2:借り物の願望を設定してしまうケース
次に多いのは、仕事や育児、介護などで「やらなければいけない」ことを抱え、さらに社会が求める「〜でなければいけない」に振り回され、本当にやりたいことが見えなくなっているケースです。「〜したい」ではなく、「〜しなければならない」「〜でなければいけない」と考えてしまうのは、世の中の情報に洗脳されているからかもしれません。
そうした人たちに願望を聞くと、
「友人が〇〇だから私も〜」「人に〇〇がいいと聞いたから〜」というような答えが返ってきます。それは、本当にあなた自身の願望でしょうか?社会やマスコミが取り上げている幸せの形ではなく、本当の自分の幸せにフォーカスしてこそ、自分らしく自由に生きていくことができるのです。
Section01で行った「自分を見つけるワーク」をもう一度振り返ってみましょう。子どもの頃の経験が本当の自分を知るヒントになるはずです。
「あなたの願望は何ですか? なぜですか? その目的は何ですか?」とフォーカスを繰り返しても、なぜかNGパターンに陥ってしまったり、目的がうまく見つからないこともあります。
そんなとき、僕の講座やセミナーでは、
「何もしないでください。自分に『ない』ことや『マイナス』になることにフォーカスするくらいなら、1回落ち着きましょう。
『ま、いいか』と心を空っぽにして、本来の自分を取り戻しましょう」
とアドバイスをしています。
真逆のアプローチですが、「見つからない」と焦って行動するよりも、何もしないほうが心に余裕が生まれるからです。うまく目的にフォーカスできないときに、「ま、いいか」と一呼吸置くのには理由があります。
「今月もダメだ。お金がない」
「何をやってもツキがない、運が悪いなぁ」
「そんなに食べていないのにぜんぜん痩せられない、嫌になる」
なんて言い続けていると、
同じ波動(周波数)のものが引き寄せられる「共鳴現象」が起こってしまうからです。
この共鳴現象がいわゆる「引き寄せの法則」と呼ばれるものです。
言葉だけでなく、人の感情には、「ワクワク」や「どんより」といった気分の波動があるため、落ち込んでいると、同じように落ち込んでいる人や不運な出来事が引き寄せられて、さらに気分が落ち込むという悪循環が起こります。しかも、こうしたマイナス要素を無理に取り払おうとすると、余計にマイナス要素にフォーカスしてしまうことなるのです、うまくいかないときこそ考えすぎないようにすることが一番。そこで、「ま、いいか」なんです。
「ま、いいか」には、乱れた波動を整え、ニュートラルな状態に戻してくれる働きがあります。
ところが、真面目な人ほど「ま、いいか」と言えず、考え込んでしまう傾向にあります。そうなると、波動がどんどん下がってしまうわけですね。人にも、ものにも、出来事にも、それぞれの波動があります。
美味(おい)しいものを食べる、旅行をする、お気に入りの服を着るなど、楽しいことがあればワクワクして気分が高揚し、波動が上がります。
逆に、無意識のうちに悲しいニュースをみてしまったり、仕事で失敗した、失恋したということが起きれば、気分が落ち込み、波動が下がります。
これらは、誰でも日常的に経験していることだと思います。高い波動の周りには高い波動の人やもの、出来事が集まり、低い波動の周りには低い波動の人やもの、出来事が集まる「共鳴現象」は、宇宙の大原則。(下の図7を参照)
だからこそ、波動が下がってしまうようなマイナス要因にフォーカスするくらいなら、何もせずにリラックスしたほうがいいということです。
でも僕は、「波動を上げるためにハイテンションになれ! 超ポジティブになれ!」といっているわけではありません。
一つ一つの物事を選択するときに、それを選ぶ「目的」をはっきりさせると同時に、常に波動を上げることにフォーカスしてみてほしいのです。
なぜなら、潜在意識ごと高い波動に書き換えていくことができれば、無意識下でも波動が上がり、自動的に願望が叶うようになるからです。
では、どうすれば波動を上げられるのか・・・・・・。
普段から徳を積み、自分が生かされていることや周囲に感謝し、何事に対してもやりがいを持って行動していくことです。そうすれば、自然と自分の周りに幸せそうな人が集まり、当然、目に見える「お金」も集まってきます。講座などでそう話すと、「それはわかっていますが、行動に移すのが難しい」と言われる方がいます。でも、安心してください。できるところから、少しずつやっていけばいいんです。
なので、「難しい」とは思わすに、ここでは「できること」だけを意識してみましょう(波動を上げる詳しい方法はSection04でお伝えします)。
反対に、普段から人に迷惑をかけ、不平不満や愚痴を言っている人の周りには、不幸な出来事やマイナスのオーラを発する人が集まり、当然、お金は入ってきづらくなります(下の図8を参照)。『フォーカスの魔法』 Section 02 より BAZZI:著 KADOKAWA:刊


さらには、「ない」という欠乏感が波動を下げ、よりネガティブな状況を呼び込みます。
そんな「負のスパイラル」を抜け出すことが、人生を好転させるポイントです。
「ない」ことから「ある」ことへ、意識のフォーカスをチェンジしましょう。
「目に見えないもの」に意識を向ける
今、私たちの世界は「風の時代」に入ったといわれています。
BAZZIさんは、物質や権威ではなく、感情や心の豊かさに価値が置かれる「風の時代」こそ、誰もが自分らしく自由自在に生きていける時代
だと指摘します(下の図9を参照)。

「風の時代」に私たちの可能性を自由自在に伸ばしていくために頭に入れておきたいこと。
それが次の3点です。
①目に見えないものに意識を向ける
②目に見えないものに投資する
③目に見えない能力を身に付ける
BAZZIさんは、それぞれについて、以下のように解説しています。
「目に見えないものに意識を向ける」ということは、実は、普段意識して見ていない自分に意識を向けることでもあります。
自信がもてなくて「できない・何もない」にフォーカスしてしまうという人は、自分が「なぜ、そう思うのか?」少し考えてみましょう。「できない」というポジション取りをすることで「できなくても許される」、「周囲から期待されすに済む」と思っているのかもしれません。
あるいは、本当の自分は「ダメな人間ではない」と思っているために、「どうして、こんなことになっているんだ!」と悩んでいるのかもしれません。
自分自身で本を読むなど、お金をかけて現状を変えたいと思っている人の、ほとんどが後者です。
「お金がないからいつも不安で、うまくいかない」と思っているのであれば、これまでに「お金があれば安心」という経験をしたことがあったのです。
「人間関係がうまくいかない」と悩んでいる場合も、これまでに「人間関係がうまくいっていた」経験をしているからそう思うわけです。「安心を感じているから不安を感じる」というように、世の中の物事は、すべてポジティブとネガティブのペアで起こります。
なぜかというと、宇宙のあらゆる出来事、陰と陽の相反するエネルギーが循環することでバランスが保たれているからです。僕自身も、若い頃は「あれが足りない、これも足りない」と、足りないだらけの人生を送ってきたのでよくわかります。
でも、足りないと思っていたものは、実はすべて自分の中にあります。潜在意識の中にあるんです。
それをうまく引き出す鍵もまた、あなたの中にあるのです。
「今は何をやってもうまくいかない」と思うときは、自分の中のエネルギー循環が良くないのかもしれません。
そういうときは、「ま、いいか」と力を抜き、一旦自分を幸福感で満たしてみましょう。好きなものを食べる、好きな音楽を聴く、アラームをかけずにひたすら寝るなど、どんな方法でも構いません。
あなたのエネルギーが満たされれば満たされるほど、幸せのエネルギー循環が起こり、あなたの周りの人へも幸せの波動が伝わります。
自分を満たしていただけなのに、いつの間にか人のためになっているという好循環のループに入り、相手からも自然と感謝が返ってきます。「人にしたことは自分に返ってくる」。これも、エネルギー循環の法則です。
まずは、いつも見ていない自分自身にも意識を向け、エネルギー循環を感じるところから始めてみましょう。そこから、あなたのエネルギーの循環そのものが変わってきます。「目に見えないものに投資する」と言われも、何から始めればいいか戸惑う人もいるはずです。「見えないもの」とは、例えば“感謝”。「投資」とは、“自らのエネルギーを注ぐこと”と考えてみましょう。
寄付をする、人助けをする、道路の掃除をする、職場の困り事を探してお手伝いをする、ボランティアをするなど、できることは無限にあります。
人に喜ばれることや感謝されることができるということは、かけがえのない価値を提供できる人だということ。
「感謝される」という徳を積むことで波動が上がり、人間関係が広がり、仕事も広がるかもしれません。あるいは、人から感謝されたことで自信がつき、本当の自分や自分の魂が喜ぶことが見えてくるかもしれません。
「感謝されることをする」ことも大切ですが、自分を生かしてくれる世の中の森羅万象に日々、「感謝をする」ことも、とても大切なことです。なぜなら、あなたが感謝をすれば、あなたにも感謝が返ってくるように、感謝のエネルギーは循環していき、やがてはそのエネルギーが世界に平和をもたらす大きなきっかけになるかもしれないからです。
カンボジアで小学校の建設や、教育支援などに携わっている僕は、カンボジアから戻ってくるたびに、日本はなんて豊かで恵まれた国なんだろうと心から思います。
安心して水が飲めて、雨露を凌(しの)げる家があって、食べ物が十分にあり、誰も教育が受けられて、何より内戦もテロもない。
仕事だって、海外の人たちを雇用しても人材不足と言われるほどあります。
当たり前にあることに感謝をしなければいけないのに、それがいつの間にか見えなくなっているのではないでしょうか。当たり前にあるものに目を向けることで、まったく違う景色が広がります。
「仕事が大変」「育児が大変」「介護が大変」と不満を言う前に、自分が得られているものに目を向けてみることです。
確かに、仕事と育児や介護が重なったら大変です。僕も育児をしながら仕事をしているのて、よくわかります。
でも、パートナーとお互いにスケジュールを調整し、子どもの成長を見ながら仕事ができることを、この上なく幸せだと思っています。「育児があるから〜ができない」「パートナーがまったく協力してくれない」と、不満にフォーカスしていると、不満は広がる一方です。
かけがえのない時間を、不満のエネルギーでいっぱいにして愚痴を言いながら過ごして楽しいでしょうか。それは、自分や周りの波動を下げていくだけで、プラスになることは一つもありません。
そんな毎日を過ごすのは「時間の無駄!」と言うこと早く気づき、
「大変だけれど、おかげで今までにはない考え方ができるようになった」
「もしかしたら神様は、この試練を通して私を成長させてくれたのかな」
と、今しか得られない経験に感謝することができれば、やがてその経験が大きなプラスになって返ってきます。
それが納得できるまでは、何度も何度も「まだわからないのか!」と試練がやってきます。その試練を自分が成長するチャンスに変えるのもまた、あなたのフォーカス次第、なんですね。人間を成長させていくのは、経験と感情です。
食べてみなければ美味しいものはわかりませんし、洋服も着てみなければ、着心地も、自分に似合うかどうかもわかりません。
心躍るような経験だけでなく、辛い経験やうまくいかない経験もたくさんしたほうが、人は豊かに成長していけます。
常に「感謝のエネルギー」にフォーカスすることで、自分の波動が上がり、新しい出会いに恵まれ、自分を成長させていくことができるのです。目に見えない能力とは、ズバリ、潜在意識を書き換える力のことです。
潜在意識に刻み込まれた「自分にはできない・何もない」を、「自分にできる・ある」に書き換えることができれば、人に出会ったときや、新しい出来事に遭遇したときの自分の捉え方か変わります。
「できるかもしれない」
「自分にもチャンスがあるかもしれない」
「結婚してもいいのかもしれない」
「自分にも価値があるのかもしれない」
「挑戦してみたい!」
そう思えたら、自分の願望を実現していくアクションを起こすことができるようになり、人生が変わっていくわけです。
とてもシンプルですが、100人いたら100通りの捉え方があるから、難しいのです。物事の捉え方は、その人の個性です。
だから、「これが絶対に正解!」というものはありません。ただし、物事をどう捉えるかで、結果は180度変わってきます。僕が行っているオンラインの相談会では、
「何をやってもうまくいかない。何もできない」と悩まれている方に、こんなお話をすることからスタートします。
「何もできないと言ってますが、今こうやって話せているじゃないですか。
僕に相談できているじゃないですか。
自分を変えようと前向きに行動できているじゃないですか。
一歩踏み出すということは、すごく勇気がいることなんですよ。
まずはできるところからやっていきましょう」
そして、どうしたらうまくいくかにフォーカスしながら、具体的なアクションプランを紹介していきます(Section04で紹介)。『フォーカスの魔法』 Section 03 より BAZZI:著 KADOKAWA:刊

これまで私たちは「目に見えること」を必要以上に重要視してきました。
これからの「風の時代」は、もっと深い根本の部分に目を向け必要があります。
感情やエネルギーなどの「目に見えないこと」ですね。
「目で見える世界」は、「目で見えない世界」で起きたことの反映にすぎません。
現実に起こることの原因は、すべて「目に見えない世界」にあります。
いかに「目に見えない世界」にフォーカスし、変えていけるかが重要です。
「波動を上げる習慣」で潜在意識を書き換える!
潜在意識を書き換えるには、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
BAZZIさんは、潜在意識は、無意識下で自動的・習慣的な行動を担って
いるので、臨場感ある願望のイメージを潜在意識に伝える
か、波動を上げる行動・習慣を毎日実行し、潜在意識に伝える
ことが最も効果的だと指摘します。
ここでは、「波動を上げる習慣」をいくつか紹介します。
波動を上げる習慣①
徳を積む僕たちは何か願い事があると、神様に「お願いします」と手を合わせます。念願が叶えば「お陰様で、ありがとうございます」と感謝の気持ちを表します。
「お陰様」とは、「見えない力にご加護を受けたとき」に使う仏教用語。つまり人間は、昔から目には見えない力を感じ、応援されながら生きてきたということなんです。では、どうすれば、見えない力に応援される存在になれるのかというと、それは「徳を積むこと」です。
徳を積むとは、良い行いをすること。自分を生かしてくれる人や物、自然に感謝をし、自分だけでなく、周囲の人や地球環境のことも考えて行動し、世の中に貢献していくことです。
そこまで言うと、「そんな大きな貢献をしなきゃいけないの!?」と思う人もいるかもしれません。
いや、これも、毎日「できるところから」でいいんです。
人と接するときは「ありがとう」の気持ちを忘れないようにするとか、地球環境に貢献するなら、捨ててあったゴミを拾うことから始めればいいんです。
コンビニで糖質たっぷりのジュースを買うのではなく、その分をレジに置いてある募金箱に寄付をする。それだけで健康にもいいし、波動も上がります。徳を積むと言うのは、自分の利益ばかりを優先するのではなく、相手の利益を考え、相手に喜びを与えることです。
相手に優しく、思いやりを持って接する「利他的な心」を大切にしていきましょう。波動を上げる習慣②
自然のエネルギーに触れる「自然に勝るものはない」。これは、僕がマジックバーに勤めていたときに、潜在意識の恩師でもある社長から教えてもらっことです。
今、潜在意識や波動について学んでいても、まったくその通りだと、改めて考えさせられることばかりです。人間は、もともと自然の中で暮らしてきました。
最も古い人類は、700万〜600万年前にアフリカ大陸で誕生した猿人で、僕たちの直接の先祖である新人類のホモ・サピエンス人が誕生したのは、諸説あり、40万年〜25万年前だといわれています。
この長い歴史を考えたとき、本来の人間の生活とはほど遠い、現代の人工的な環境の生活は、まさにストレスの原因でしかないわけです。
「自然の中にいると、木立の葉音やせせらぎの音、鳥の声に癒される」
「巨木に触れたただけで、ものすごく強いエネルギーを感じた」
こんな経験は、多くの人がしているのではないでしょうか。
それは、自然の中で暮らしてきた僕たちのDNAが喜んでいるからなんです。自然の中では五感が研ぎ澄まされ、本来の場所に戻ってきた心地よさを全身で感じることができます。
だからこそ僕は、普段から自然に直接触れる機会を増やし、自然のエネルギーを取り込むことを大切にしています。
太古から、人間が最も必要としてきた太陽や大地、宇宙のエネルギーを受け取ることに感謝しながら自分を自然のエネルギーで満たしていくと、波動が上がっていきます。
ぜひ、自然の中でゆったり過ごす時間を増やしてみてください。波動を上げる習慣③
美味しいものを食べる美味しいものを食べることも波動を上げる大切な要素です。
美味しいものを食べれば誰もが笑顔になり、家族や友だちとの会話が弾み、五感が満たされ、細胞レベルで喜びを感じることができるからです。
また、食べ物そのものにも波動があるので、太陽と大地の恵みを受け、農薬などを使わすに育った野菜や果物、海の恵みである海藻類をたっぷり摂(と)り、添加物が入ったジャンクフードなどの加工食品はできるだけ食べないようにすることが大切です。甘くて白砂糖がたっぷりのスイーツや人工甘味料が使われた清涼飲料水、高糖質、高脂質、高塩分のジャンクフードは、食べると脳が刺激されてドーパミンという快楽物質が出るため、「もっと食べたい」と思うようになるわけですが、過剰に接種すると、細胞が炎症を起こし、原因不明の肌荒れや不調、さらには糖尿病や脂質異常症などを引き起こす原因になってしまいます。
僕は2023年8月から、美容と健康にコミットして、ジャンクフードを一切口にしなくなりました。今では、波動の高い食材を選び、自分で料理をすることが趣味になっています。
さらに、食べる前、食べている間、食べ終わったときに、あることを意識するだけで、目の前の料理が格段に美味しくなります。
それは「感謝すること」。
この地球上には食べたくても食料がなく、飢餓に苦しんでいる人たちがたくさんいます。
そんな中で、自分が当たり前に食事ができていることに感謝し、食材を生産してくれた人や料理をしてくれた人に感謝しながら食べることができれば、さらに波動が上がります。『フォーカスの魔法』 Section 04 より BAZZI:著 KADOKAWA:刊
習慣は、普段の生活で意識せずに繰り返していることがほとんどです。
潜在意識がダイレクトに働いている部分といえます。
習慣を変えられれば、潜在意識も書き換えられます。
毎日やることだからこそ、その効果は絶大です。
お金とは、「感謝のエネルギー」
「お金」に関する潜在意識を書き換えるためには、どうすればいいのでしょうか。
BAZZIさんは、お金は感謝のエネルギー
であり、お金に好かれたいなら、まず、自分からお金を好きになりましょう
と述べています。
お金とは、労働の対価であり、ものやサービスを受け取る対価として支払う「感謝のエネルギー」です。
そう捉え直すと、お金を使うときは感謝を込めて、ていねいに扱ってみようと思えるのではないでしょうか。
お金を使うときは、ぜひ、「ありがとう」と感謝の気持ちを込めて使うようにしてみてください。
すると、「やがてお金が何倍にもなって戻ってくる」ということが起こってきます。なぜなら、「感謝のエネルギー」を自ら循環させているからです。また、お金をいただくということは、自分がそれだけ感謝される価値を提供しているということになります。
それはつまり、「感謝される価値がある=お金を持つことができる」ということになります。
そこで、「お金がない」「貯金ができない」と悩んでいる人は、まず、「感謝を集める」ことにフォーカスしてみてはいかがでしょうか。
例えば、人助けをするとか、何か困っていることはないだろうかとアンテナを張ってみるなど、現実的に「お金を稼ぐ」よりも、感謝してもらえる徳を積んでいくことで、波動を上げることを考えましょう。
確かお金は生きていく上で必要ですし、大切ですが、お金は幸せを手に入れる手段であって、目的ではありません。
徳を積んで自分の波動を上げれば、引き寄せの法則によって、多くの人・もの・出来事が引き寄せられてきます。その中にこそ、お金を生み出すヒントや、本当の幸せにつながるヒントが隠されているのです。「お金がない」「貯金ができない」と悩んでいる人は、「私にはお金を手にする価値がない」「私には貯金する価値がない」というメンタルブロックがある場合が、とても多いです。価値がない人なんていません。ただし、「月収50万円欲しい」「月収100万円」とお金そのものにフォーカスしている場合は、たとえ願いが叶っても、あなたは満たされません。
なぜかというと、目に見えるものばかり追いかけていると、目に見えないものから応援されにくくなるからです。
お金とは「感謝のエネルギー」です。「もの」ではなく、「エネルギー」だと捉えることから、お金との上手な付き合いは始まりです。
お金に対してメンタルブロックがある人は、お金を支払うときも、「またお金がなくなってしまった」と「ない」にフォーカスしてしまいます。
そうではなく、「自分には1万円を払える価値がある、エネルギーがある」という方向にフォーカスしていくことが大切です。さらに言えば、1万円を使ったときに1万円以上のエネルギーを感じているかどうかを意識してみましょう。
このように、見えないお金の価値にフォーカスする「投資マインド」を育てていくことが、お金を上手に付き合う最大のコツになります。
例えば、最近はスイーツブームで、5000円もする豪華なパフェが人気です。僕は甘いものを食べないので、「高い、身体に悪い!」なんて思います。
でも、この高価なパフェを食べることで、明日からの頑張るエネルギーを得る人もいる。
お金を使うことは、すべて投資です。「お金が出ていく」ことにフォーカスするのではなく、「将来のために、見えないエネルギーを買っている」と意識すれば、お金に好かれ、お金が貯まる使い方ができるようになります。目的もなくお金を使うのは「浪費」ですが、目的があってリターンがある使い方は「投資」です。
お金の神様は浪費を嫌いますが、収入に直結しなくても、「脳への投資」、つまり自己投資をすることは、とても喜びます。Section04でもご紹介しましたが、最も確実で、リターンが大きい投資は自己投資だからです。見えないお金の価値にフォーカスする「投資マインド」は、あらゆる場面で使うことができます。
例えば、観たい映画があったとします。映画館で観ると2000円。そこで多くの人は、「ちょっと待っていればAmazon Primeで観られるしなぁ」と節約を考えるのが、上手なお金の使い方だと思っているかもしれません。
では、投資マインドで考えたらどうなるか・・・・・・。
まず、自分はこの映画を観ることで「何を手に入れたいか!」にフォーカスして、目的を決めます。
例えば、「人に優しくするためのヒントを得よう」と目的を決めたとします。すると映画館を出た瞬間から「人に優しく」実践できるわけです。さらに、印象に残ったことを忘れないようにメモをして実践し、もっと意識を深めていきたいときは付箋に大切な言葉などを書いて見えるところに貼っておく。そうすれば、自分が描いていた優しい人間へと成長していくことができますよね。
これだけの学びと生き方を変えるヒントが、すぐに2000円で手に入るとしたら、とても有意義ではないでしょうか。
「2時間で何か一つでいいから得るものを見つけたい」と目的意識をもって観れば、映画は立派な学びの時間となり、自己投資になり、波動も上がり、お金に好かれる使い方ができる、ということになります。
一方、「2時間、ボーッと過ごして損をした」「2000円がもったいなかった」と損失にフォーカスし、後悔するのが、お金に嫌われる使い方です。でも、「映画を観ながら、2時間ボーッと過ごそう!」と、最初に目的を決めれば、ボーッと過ごした2時間は有意義! ということになります。
もしも、友人に誘われて自分の好みではない映画を観に行くことになったとしても、「自分にはない価値観を学ぼう」とか、「友人との仲を深めることで楽しみながら波動をあげよう」と、小さなことでも何かを得ようと目的を決めれば、それは有意義なお金の使い方になります。大切なのは、目的を決めること!(下の図11を参照)お金に関しても、「目的にフォーカス」することで無駄な損失はなくせます。何を買うかだけでなく、何を選択するかも含めて、僕は、すべて自己投資だと思っています。
そう考えて行動していくと、やがて、投資した数倍ものリターンが得られます。なぜなら、エネルギーは循環しているからです。この世の中の物事は、すべて循環しています。
あなたが仕事をするからお金が入り、そのお金を日々の生活や旅行などで使うから、他の人が生活できるというように、循環しています。「お金がない」「貯金がない」という人は、いかにお金を儲(もう)けるかに頭を悩ませていますが、実は、大切なのは使い方。お金の入口よりも、出口です。
お金の入口は、自分だけではなく多くの人が力を貸してくれて広がっていくものです。でも、出口の使い方はあなた次第。ここを間違えると、お金に嫌われることになります。
お金を使うときの大前提は、「誰かが喜ぶ使い方をする」ということです。
好きな人や友人に感謝の気持ちを込めてプレゼントをして、喜んでもらえたなら、最高のお金の使い方です。
家族で食事に行き、全員が笑顔になり、楽しく食事ができたのなら、それも有意義な使い方です。もちろん、食事をしたお店の人にも喜んでもらえます。
では、このお金を自分のためだけに使ってはいけないのでしょうか? そんなことはありません。
好きなランチを食べて「よし、午後の仕事も頑張ろう!」と気持ちが切り替えられ、午後は職場のスタッフに喜んでもらえる仕事ができたなら、笑顔を生む使い方ができているということです。
ただし、「ランチに誘われて何となく付き合ったけれど、気を遣って疲れてしまった。行かなければ良かった。午後は仕事もパワーダウン・・・・・・というようなケースは、あまりいいお金の使い方とは言えません。
なぜなら、自分のためにお金を使ったのに、「ランチに支払ったお金が、もったいなかった」とマイナス面にフォーカスしているからです。あらゆることは循環しているので、思ったことは、お金にも伝わります。
「お金を使って損した」と思ったら、お金の神様もいい気分はしないはずです。
自分のためにお金を使うときも、まず、自分が笑顔になる使い方を心がけましょう。なぜなら、自分が満たされているからこそ、他人に優しくすることができるからです。
だからこそ、まず自分自身を最高に満たし、そのうえで他人を満たすのです。自分がまだ満たされていないのに他人を満たそうとすると、相手も困ってしまいます。
もちろんここでも、DTY(できるところからやる)でOKです。
お金は感謝のエネルギーです。お金を入れることだけに夢中になって、お金の出口を疎(おろそ)かにしたのでは、エネルギーの循環が滞ってしまいます。
エネルギーの循環が悪くなれば人間だって表記になるように、必ず不具合が起こってきます。
実際、出口の大切さを無視したために借金を抱えることになったり、破産・倒産したケースをたくさん見てきました。
もちろん、失敗してもやり直せばいいんです。でも、できれば失敗はしたくないですよね。お金は入口より出口が大事です!
誰かが喜ぶ使い方をすると同時に、赤い羽根共同募金でも災害支援の募金でもいいので、「小さな良きこと」をコツコツ、続けていきましょう。『フォーカスの魔法』 Section 05 より BAZZI:著 KADOKAWA:刊

エネルギーですから、循環させることが肝心です。
お金は入口よりも出口が大事。
誰かが喜ぶ使い方をすること。
感謝を込めて使うこと。
自分にとって有意義なお金の使い方は何か。
目的を持った使い方を身につけて、お金を呼び込むスパイラルを生み出しましょう。
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
潜在意識と顕在意識の関係は、よく「氷山」に例えられます。
私たちが知覚できるのは、海の上にほんの少し覗いている部分だけ。
その下の海に隠れた部分は、見ることはできませんね。
誰にも,氷山の海の中に埋まっている部分、つまり「潜在意識」には、膨大な可能性が隠されています。
それらに気づくには、意識のフォーカスを当ててあげることが必要です。
「ない」と思い込んでいたのは、本当に「ない」のではありません。
「ない」ことにフォーカスしていただけです。
ただ「ある」ことにフォーカスする。
それだけで、潜在意識が書き換わり、世界が変わります。
あなたもBAZZIさんの「フォーカスの魔法」をマスターして、思い通りの人生を創り出していきましょう。
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【書評】「あなたはすでに宇宙の奇跡を生きている」(並木良和・村松大輔) 【書評】『重力のからくり』(山田克哉)


