【書評】『究極の体調管理』(鈴木登士彦)

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 お薦めの本の紹介です。
 鈴木登士彦先生の『究極の体調管理 人生を変えるハイパフォーマンス計画』です。

 鈴木登士彦(すずき・としひこ)先生は、健康研究家です。
 骨格矯正、食事栄養療法、運動療法を組み合わせた「自然手技療法」という代替療法を創始、25年で約10万人のクライアントの健康を担われています。

「肉体のハイパフォーマンス化」が、すべての基本


 鈴木先生が、日々、患者さんに施術を行なう中で、気づいたこと。
 それは、「身体を高性能化すると、心にも躍動感がよみがえる」ということです。

 鈴木先生は、肉体のハイパフォーマンス化にともなって、心の元気度も高まり、人生の彩りをとり戻していくことが可能だと述べています。

 たとえば、上司から理不尽な要求に対して、肉体の機能が低下していれば心は折れやすくなってしまいます。しかし、肉体の機能を高く保てている場合では、同じ状況でも心が受けるダメージが少なくてすみます。
 また、私たちは、身体の調子が悪いと、「つらい」、「痛い」、「だるい」などの不調のフィルターを通して物事を認知してしまいます。その結果として、きれいなものや気持ちのいいことなどにアクセスする能力までもが低下し、幸せ全般にうとくなるのです。
 仕事で成功を求めるのであれば、肉体のハイパフォーマンス化は、すべての要件を満たす根底になくてはならないものです。

 『究極の体調管理』 はじめに より 鈴木登士彦:著 日本実業出版社:刊

 本書は、「運動」、「食事」、「呼吸」、「休息」の4項目を通じて、肉体のハイパフォーマンス化を成し遂げるメソッドをまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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美しい「背中」と「おしり」が超健康体をつくる!


 脊髄(せきずい)神経を保護するとともに、身体活動の中心をになっているのが「背骨」です。

 背骨は、椎骨(ついこつ)という、24個の小さな骨が連なったものです。
 そして、その背骨の土台部分あり、身体活動の基礎となるのが「骨盤」です。

 鈴木先生は、背骨と骨盤の2つが私たちの身体機能、精神活動の中心だと指摘します。

 背骨の構造は、まるで蛇のようにクネクネと、さまざまな方向に動けるように設計されています。
 子供のときには、気持ちいいほど柔らかく自由に動く背骨ですが、加齢とともに動きが悪くなり、弾力性がなくなっていきます。そして一生を終える頃には、しなりがなくなり、まるで1本の棒のようにかたくなってしまうのです。

 この背骨機能の衰えである可動性の低下は、年令や性別を問わず、個人差が大きく、身体機能の活発さや精神活動の活力の有無などと直接結びついています。

 子供でも背骨の動きが悪く、弾力性が低下している子は、疲れやすかったり、あまり活発に動きまわらなかったり、頑固だったり、自信が持てなくて内向的になったりします。
 一方、年配の方でも、背骨の動きが十分に保たれていて、弾力を失っていない方は、すこぶる元気です。
 年齢を問わず、活動的で、精神的にも柔軟性に富んで前向きな方の共通点に、「背骨の動きが良い」ということがあげられます。

 この背骨の機能と元気度の相関関係は、私が今まで、10万人以上の方を施術してきた経験上、例外はほぼありません。
 若くても背骨がかたまっていれば、寝不足か疲れているし、そのようなときには心の弾力性もありません。
 高齢者でも背骨に弾力があれば、肉体年齢も精神年齢も若くいられます。

 背骨に弾力性があれば、身体の動きだけではなく、心も柔軟で前向きになれます。背骨の弾力がなくなれば、気持ちも沈みがちになりマイナスの感情がわき起こりやすくなります。
 背骨の状態はその人の心身の健康状態の指標となるのです。

 背骨が正しい状態になるように支えているのが、土台に位置する骨盤です。とくに、背骨の背中側にある仙腸(せんちょう)関節の「遊び運動」とよばれるほんの少しの動きが、背骨の動きの質を決定しています。
 背骨と骨盤を、わかりやすい表現に言い換えると、「背中とおしり」となります。

 私たちが毎日、元気溌剌として動きまわり、やる気に満ちあふれた生活を送るためには、十分に発達して、しなやかな弾力に富んだ背中とおしりが必要となるのです。

 『究極の体調管理』 第1章 より 鈴木登士彦:著 日本実業出版社:刊

 魅力的な背中とおしりをつくるための、最も効果的なメソッド下に示す運動です(下図1を参照)。

 鈴木先生は、このメソッドを毎日5分おこなえば、一目おかれるような、素晴らしい背中とおしりが手に入ると述べています。

魅力的な背中とおしりをつくる方法 第1章P33
図1.1日5分! 魅力的な背中とおしりをつくる方法
(『究極の体調管理』 第1章 より抜粋)

現代は、「カロリーオーバーで栄養失調」の時代


 太ってしまうのは、実は、栄養失調の一環です。

 鈴木先生は、脂肪や糖を燃やすためのビタミンやミネラルが十分に足りていないと、代謝が不十分となり太ってしまうことがあると述べています。

 ビタミンやミネラルの宝庫と思われている野菜を例にとると、祖父母世代が食べていた野菜と、今スーパーで売られている野菜とでは、色や形はそっくりですが、含有している栄養素が、まったく別物になっています。
 よく「甘くておいしい野菜」といいますが、それは食べやすく品種改良されただけです。
 昔の野菜と比べて、糖度が高くておいしくても、本来持っていた栄養素が著しく低い野菜となってしまっているのです。そのため、いくら野菜をたくさん食べても、糖質ばかり摂取して、微量元素といわれる大切な栄養素が摂取できていない場合が多々あるのです。
 栄養素が破壊された食材でカロリーばかり摂取することになるジャンクフードや、食卓を占める割合が年々増えている加工食品などは、よほど意識していない限り、普通に食事をしているだけだとカロリーオーバーの栄養失調に陥る可能性があります。

 加工食品の他にも気をつけなければいけない食品の代表が、揚げ物と高炭水化物系の食事です。
 しかし、この2つは外食の王道となっています。外食での揚げもの系は身体を老化させる酸化のリスクが高まります。また、どうしてもトランス脂肪酸の摂取量が増え、肥満や悪玉コレステロールの増加に直接結びついてしまいます。そして、ごはんやパン、パスタのような主食系の食べ物である炭水化物は、吸収された余剰分がダイレクトに中性脂肪となり身体に蓄えられます。

 炭水化物と同じことは、甘いものなどの間食にもいえます。
 たとえば、間食にクッキーやチョコレートを食べて食事をパスタやチャーハンなどで済ませた場合、完全にハイカーボン、ハイカロリー、ロープロテイン、そして著しいビタミンやミネラルの欠乏を引き起こし、メタボ一直線となってしまいます。
 さらに、添加物の宝庫である、味が濃い、色がきれい、値段が安いという食の3悪が加わると、身体のバイタルはじわじわと蝕まれていきます。
 すると、ストレス耐性の低下をはじめ、アレルギー発症因子の高まりや、イライラや落ち込みなど原因を特定できない不調が起こり、筋肉のこりやダルさなどにも苛まれるのです。

 外食では、一品物より定食を、主食重視からおかず重視に、肉、魚、卵などのタンパク質とたっぷりの野菜、できたて、つくりたて、薄味、油をあまり使わない、などをキーワードとしてメニュー選びをすると、より健康的な食事をとることができます。
 このような食事に変えれば、カロリーオーバーの栄養失調という、矛盾した状態を防ぐことができるのです。

 『究極の体調管理』 第2章 より 鈴木登士彦:著 日本実業出版社:刊

 いつでも、どこでも、手軽に、食べ物を手に入れることができる、今の社会。
 その恵まれた状況が、「カロリーオーバーの栄養失調」という罠を生み出しています。

 ジャンクフードや加工食品は、できだけ摂らない。
 甘いものの間食はしない。
 肉、魚、卵などのタンパク質と、たっぷりの野菜を食べる。

 普段の食事から、気をつけたいですね。

肩こり・腰痛が改善される「背中呼吸」


 デスクワークをしていると、肩がこったり、背中が張ったり、腰が痛くなったりします。
 こりや痛みは、身体のある部分に息を入れながら呼吸をすることで、大幅に改善したり、快勝したりすることが可能です。

 その部位とは、「背中」です。

「普段あなたはどこで呼吸をしていますか?」と聞かれたら、多くの方が、腹式呼吸か胸呼吸といった、お腹か胸での呼吸を連想すると思います。
 しかし、よく考えると、胸やお腹だけだと、身体の「表」の半分だけでしか呼吸していないことになります。もう半分の「裏」、背中でも呼吸をしてこそ、はじめて全身に酸素がいきわたります。

 普段よく動かしている部分は、血液やリンパが滞りなく流れています。しかし、普段動かない部分は、どうしても滞りが生じて、こりや痛みの原因となってしまいます。
 肩や背中、腰が痛くなったりこったりするのは、普段動かさないことによる血液やリンパの滞りが生じた結果だったのです。

 痛みやこりを感じるたびに、ストレッチなどで身体をほぐすことがあると思いますが、こりが密集する身体の「裏」を常に動かしていれば、痛みやこりが起こりません。
 身体のなかで背中は、意識を向けにくい部分なので、背中呼吸を身につけるためには少し訓練が必要です。やり方は簡単なので、根気よく続けてみてください。

●背中呼吸のやり方

  1. 鼻からゆっくりと、身体が前後均等にふくれるように息を吸います。
  2. 軽くタメをつくって、ゆっくりと吐いていく
 肩がこるなら肩に、腰が痛むなら腰に、より息を送りこむよう意識すると、効果的です。

 背中呼吸ができるようになると、かなり深い呼吸が可能となるので気持ちも落ち着き、筋肉が柔らかく緩んでいきます。身体が緩んでいくと、ストレスを受けたときの許容量が高まり、ストレスにも強くなります。
 ぜひ、背中呼吸を身につけて、痛みやこりだけでなく、ストレスにも強い身体を手にいれてください。

 『究極の体調管理』 第3章 より 鈴木登士彦:著 日本実業出版社:刊

 鈴木先生は、呼吸が深いと、副交感神経のレベルを高く保つことができ、常にリラックス状態でいられるので疲れないと述べています。

 心と身体を緩め、余裕を与える「背中呼吸」。
 ぜひ、試してみたいですね。

「休息」で疲れない身体をつくる


 鈴木先生は、「成功者」といわれる方々は、有意義なオフタイムを過ごすために、オンタイムと同じくらいの情熱を注いでいると述べています。

 持ち前のバイタリティー、気力、体力、好奇心、行動力、分析能力、探究心などを駆使しながら、たとえば河原でのバーベキューひとつとっても、突き抜けた行動をとります。
 火のおこし方、肉や野菜の焼き方について、「どうすればうまく焼けるのか、もっとうまく焼ける方法はないのか」などを、真剣に考えているのです。
 こちらにしてみれば、ただのバーベキューなのですが、彼らにとっては違うのですね。「このすさまじい集中力が、そのまま仕事に直結しているんだろうな」と、休日の遊びを通して、成功者と凡人の違いを感じた経験が、私には何度もあります。
 またクライアントの、学術界で世界的権威と称されている方や、世界的な研究者の方、デザインの世界でワールドワイドに活躍されている方なども、オフタイムにオンタイムと同じくらいの情熱を注いでいます。
 このような、学問や感覚の世界で突き抜けた成果をあげる頭脳労働者の方々は、持って生まれた肉体がすごく野生的というか、自然児というか、実にパワフルで、日常の生活自体がまるでアクティブレストを行ない続けているような身体の持ち主の方が多いのです。

 具体的にいうと、呼吸にともなう一つひとつの背骨の動きが、普通の人とは異なるのです。
 背骨は、肉体疲労、精神疲労、内蔵疲労、生命力の枯渇などで固まります。突き抜けるほど高性能な背骨は、当然キャパシティも大きいので、疲れづらく固まりにくいです。これは、回復力も同様に高いことを意味します。
 トップアスリートの肉体が一般の人と比べて突き抜けていることは、誰でも想像できると思います。しかし、頭をはたらかせる頭脳労働にも、実は高性能な肉体の諸機能がなくてはならないものなのです。

 ここで着目したいのは、「なにをしても疲れない」という身体のつかい方です。
「疲れてから体力を回復する」のではなく、「疲れない身体をつくる」。これが一流のセルケアの鉄則です。

 どんなに素晴らしい能力や才能があっても、疲れるとパフォーマンスが低下します。
 自己ベストな生き方を3時間なら発揮できる人、1日中発揮できる人、1週間発揮できる人ではなにが違うのでしょうか。
 それは、「体力のキャパシティ×回復力」です。
(中略)
 常にハイパフォーマンスを発揮するためには、「体力のキャパシティ×回復力」のあり方を意識しなければいけません。休日のバーベキューにも全力投球する彼らは、オフタイムに全力で体力の回復をしているのです。

 『究極の体調管理』 第4章 より 鈴木登士彦:著 日本実業出版社:刊

 一流の人たちは、疲れない。
 彼らは、疲れて自己ベストを発揮できないことに、強烈な不快感を覚えます。

 そのため、ごく初期の段階で、疲労をリセットし、貪欲に自己の生産性を向上させる工夫をしています。

 何ごとにも、全力投球。
 それは、身体的、精神的にベストな状態であることの証です。

 同時に、余計なストレスをため込まないための工夫でもあるのですね。

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 自然手技療法が目指すのは、「超健康体」です。

 鈴木先生は、超健康を追求していく過程で、病気や痛みは自然と消失していくとおっしゃっています。

「運動」、「食事」、「呼吸」、「休息」。

 この4項目を改善することで、誰でも包括的にバイタル(生命力)を高められます。
 病気と無縁の「超健康体」になるのも、夢ではないということです。

 私たちも、「究極の体調管理」を習慣にし、疲れ知らずの「できる人」を目指しましょう。

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