【書評】『京都でひっそりスピリチュアル』(桜井識子)

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 お薦めの本の紹介です。
 桜井識子さんの『京都でひっそりスピリチュアル』です。

 桜井識子(さくらい・しきこ)さんは、霊能者・介護士です。
 神仏関係の波動の高いものを見たり、神様や仏様の声を聞くことができる特殊能力をお持ちです。
 人気ブログ『ひっそりとスピリチュアルしています』の執筆者でもあります。

バラエティに富んだ寺社めぐりが可能な街「京都」


 日本人なら誰でも、一度は行ったことのある街、京都。

 平安時代から江戸時代まで、1000年以上にわたり、日本の首都として繁栄してきました。
 今も、独特の風情をたたえた街並みが残り、日本を代表する観光スポットです。

 京都といえば、数多くの神社仏閣があることで有名です。
 大きさも宗派も違う、さまざまなお寺や神社が、軒を連ねています。

 京都という街は狭い範囲の中に種類の違う波動を持った神仏がいて、いろんな分野に特化した神社仏閣がぎゅっと詰まっています。楽しい雰囲気のところもあれば、祈願成就が期待できるところもあり、こちらがご奉仕させてもらえる場所もあったりと、バラエティに富んだ寺社めぐりが可能な街です。
 この本を読んで「この神社好きかも」「このお寺に行ってみたいな」と思われたら、相性が良い可能性が大きいです。相性が良いとご縁もいただきやすくなりますので、この本を参考にぜひ京都の街を歩いていただきたいと思います。

『京都でひっそりスピリチュアル』 まえがき より 桜井識子:著 宝島社:刊

 本書は、桜井さんがこれまで訪れた、京都の神社仏閣をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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八坂神社 ―牛頭天王がいる神社―


 八坂(やさか)神社に祀られているのは、「牛頭(ごず)天王」という、変わった名前の存在です。
 神様でも、仏様(菩薩や如来)でもなく、神と仏の間みたいなものですが、とても強い力を持っています。

 牛頭天王は、「清濁併せ飲む」というスタンスなので“清”だけの神様とは違った存在とのことです。

 初めて八坂神社に参拝したのは、去年のことです。京都御所でエネルギーの流し方を間違えて体調が悪くなった時でした。体の数ヶ所が痛み、自分では理由がわかっていなかったので、近くにある神社の神様になんとか助けてもらおうと救いを求めて行ったのです。
 重たい体を引きずってヒーヒー言いつつ、やっとのことで八坂神社に到着しました。
 門をくぐってふと“吽(うん)”のほうの狛犬(こまいぬ)を見ると、通常の神社の狛犬とは違っています。存在する世界が違う眷属(けんぞく)なのです。半分、妖怪? 妖精? の世界に身を置いているような、そんな不思議な狛犬でした。
 体が痛むので一目散に本殿に向かいました。社殿を目にした瞬間に、ああ、良かった! 強い神様がいらっしゃる! とわかりました。ありがたいありがたい、助けてもらおう、とそばまで行って神様を感じたら、牛頭天王だったのです。
(中略)
 牛頭天王という言葉はたったひとりの存在を表すのではなく「種類」の名称です。「鬼」とか、「山岳系神様」と同じ“種類”なので、広峰神社と八坂神社の牛頭天王は別の神様です。しかし性質や波動は同じです。
 私の体の痛みは、エネルギーの流し方を間違ったためエネルギーの矢が逆向きに刺さっている、ということで八坂神社の牛頭天王が全部抜いてくれました。そのおかげでやっと痛みから解放されたのでした。
 牛頭天王はとても大きな力を持っています。一般的な神様じゃないので、平等とか、参拝者をみんな救うとか、正義とか、清く正しくとかじゃないです。
 気に入った人の願掛けは徹底的に聞くが、そうではない人は知らん顔とやや気ままな性質です。聞かない人の場合はまったく無視ということで、その自由な感じが逆に親しみやすく恐縮しなくていいという牛頭天王の特徴になっています。
 山岳系神様の場合、どんなに優しくて大好きでも、「畏敬(いけい)の念」という、畏(おそ)れ敬う気持ちを無意識に抱かせるものがあって、絶対的な神様感、神々(こうごう)しい感があります。
 牛頭天王にももちろん失礼があってはいけませんし、畏れ敬う気持ち、神様感もあるのですが、そこに“フレンドリー”な雰囲気が加わります。
 そしてこの神様は、夜参拝しても差し支えありません。一般的な神様とは違いますから、夕方から気が翳(かげ)ることもないのです。

『京都でひっそりスピリチュアル』 第1章 より 桜井識子:著 宝島社:刊

 神様でも、仏様でもなく、魔の世界にも詳しいし、そちらにも顔がきく存在。
 そんな特別な力を持っているのが、牛頭天王です。

 ひとくくりに「神社仏閣」と言っても、その種類は、千差万別。
 祀(まつ)られている神様、仏様も色々です。

 神社仏閣巡りでは、そんな“色”や“波動”の違いを感じる楽しみもありますね。

三十三間堂 ―観音様の“手を借りる”―


 洛東にある蓮華王院(れんげおういん)の仏堂、通称、三十三間堂。
 数ある京都の仏堂のなかでも、最も有名なもののひとつです。

 お堂の内部には、1001体もの千手観音像が安置されていることで知られています。

 改めて言いますが、ここの観音様は千手観音様です。その仏様が千人います。つまり、ここには膨大な数の手があるわけです。
 私の祖母は脳卒中の後遺症で手が麻痺して動かなくなったため、観音様に手を借りていました。それで普通に生活をしていました。どこのお寺から借りたのかまでは聞いていませんが、祖父が京都と言っていたので、ここ蓮華王院だったのではないか・・・・・と思っています。
 そこで今回、私も手を借りてみようと思いました。祖母のように生活に使う手ではなく、物事を上手にこなす手です。そんなことができるかどうかわかりませんが、とりあえずお願いをしてみようと思ったのです。
 まず、ご中尊の大きな観音様にご挨拶とお願いをします。
 私の場合で言いますと、「読む人にとってわかりやすい良い文章が書けますように。その文章が書ける筆を持った手を借りたいです」というお願いと、「楽器を始めようと思っていますので、早く上達しますように。上手に奏でる手を借りたいです」というお願いです。
(中略)
 このお願いをしている最中に、千体いる観音様の中から筆を持った手が「はーい」「はーい」という感じで、あちこちから十数本挙がりました。
 そして同じく楽器を持った手も十数本挙がりました。こちらは楽器本体(琵琶みたいでした)を持っている手と、音を鳴らすためのバチを持った手がありました。
 仏様が千体いて、その集団から筆と楽器を持った手が挙がっているのです。とても不思議な光景で、その時に観音様の手はいろんな物を持っているのだな、と思いました。
 本堂の裏の通路には目が見えない不自由な人のために千手観音のレプリカが置いてあります。「触って縁をもらって下さいね」みたいなことが書かれています。それを見ると、千手観音像は仏を持っていたり、ハスを持っていたり、三鈷杵(さんこしょ)や宝珠や数珠などを持っていました。ここにいる千体の仏像の持ち物はそれぞれ違うということですが、大体似たようなものを持っている姿に作られているのではないかと思います。
 しかし、実際の仏様本体は実にいろんな物を持っています。何せ“千本も”何かを持つことができる手があるのです。中には何も持たない手というのもありますが、千個近い何かを持っているわけで、かなりの種類の品物があると思います。仏像では表現されていないものも当然持っておられ、今日私が見たような筆や楽器などもあるのです。
 筆、琵琶、バチを持った手をぼんやり見ていたら、ご中尊の観音様が、「どれでも好きな手を持って帰りなさい」と気前よく言ってくれました。
 ありがとうございます! とお礼を言って、大きめの筆を持っている手と、楽器本体を持っている手を借りることにしました。

『京都でひっそりスピリチュアル』 第2章 より 桜井識子:著 宝島社:刊

 千手観音様の千本の手は、どんな人も漏らさず、救済することができます。
 その慈悲と広大さに、すがらない手はありませんね。

 ただ、気をつけるべきは、「借りたものは必ず返さなければならない」ということ。

 桜井さんは、自分で自分のために借りたら、死ぬ直前の魂が空間を動ける時に返しに行くか、願掛けが叶った時にそこで返してもいいと述べています。

 要は、返すことを忘れさえしなければいいということです。

上賀茂神社 ―縁結びの神様のいる神社―


 洛北にある、上賀茂神社(賀茂別雷神社)。
 京都でも、最古の歴史を持つ神社のひとつです。

 上賀茂神社の敷地内に、片山御子神社(片岡社)という摂社があります。
 昔から「縁結びの神様」として知られてきました。

 楼門を出ると赤い橋があります。そこを渡ったところにあるのが「片岡(かたおか)社」です。
 古い時代から縁結びの神様として有名だったお社で、あの! 源氏物語の作者紫式部(むらさきしきぶ)が何度もお参りに来た神社です。
 これは写真に撮らねば! とご挨拶だけサッと済ませて、張り切ってパシャパシャと撮影をしていたら、
「たくさん撮るのぉ〜」と声をかけられました。
「どのような雰囲気なのか記録をしておこうと思いまして・・・・・」
 そう答えると、ふ〜ん、という感じで聞いていた神様がふと言いました。
「(お前は)縁結びはいらぬのか?」
 縁結び・・・・・かぁ、いらないんだよねぇ、と思いました。せっかくですけど・・・・・、と考えた時に、
「仕事の縁でもいいぞ」と言うのです。
「えっ!? 仕事の縁でもいいんですかっ!?」
 神様はウフフと笑ってうなずきます。
 そうか、そういう縁結びもありなのか、とお仕事の縁をここでお願いしました。
 神様のほうから縁結びはいらないのかと言ってくれたということは、この神様は本当に縁結びが得意だということです。紫式部の時代から縁結びを専門で叶えてきた神様ですから、この道のプロ、熟練した職人技なのだと思います。
 ここの絵馬は神社の神紋である双葉葵(ふたばあおい)の形(ぷっくりしたハート型)をしていて、とってもかわいいです。紫式部らしき女性とほととぎすの絵が描かれていて風情もあります。絵馬に書くだけで「絶対に叶うわ!」という気分になると思います。
 社殿についている鈴が他にはない形で、15個の小さな鈴がチリンチリンと澄んだ美しい音を響かせていました。紐が五色であるところも雅な華やかさを出していて、縁結びがうまくいきそうな明るい未来を感じさせます。このお社はお薦めです。

『京都でひっそりスピリチュアル』 第3章 より 桜井識子:著 宝島社:刊

「縁」とは、人との縁だけを指すのではないのですね。
 出来事やモノまで引き寄せるとは、さすが、長く縁結びを専門に叶えてきた神様です。

 京都でも、有数のパワースポットとされている、上賀茂神社。
 本殿を参拝するだけで帰ってしまっては、もったいないです。

 ぜひ、片岡社まで足を運んで、「縁」を結んでもらいましょう。

伏見稲荷大社 ― 一生ものの守護がもらえるかも・・・・・―


「千本鳥居」で有名な、伏見稲荷大社。
 全国に約3万社あるといわれる、稲荷神社の総本社です。

 伏見のお稲荷さんは、全国のお稲荷さんの親分で、神格がとても高い神様です。
 そのため、その周囲をとり巻く眷属の数も、ケタ違いに多いとのこと。

 伏見稲荷には膨大な数の眷属がいます。
 眷属は神様のお手伝いをして修業をするのがメインですが、これほど多くの眷属がいたらもっと頑張りたいと自分で自発的にする修行もあります。
 それはどういうものなのか詳しく聞いてみました。
 眷属は神社を訪れる参拝客をすべて見ています。毎日毎日大勢の人間を見ているので、人間性が輝いている人が来ればひと目でわかります。「この人は善良な人だ、守ってやりたい」と思うと、その人について行きます(もちろん神様の許可をいただいてからです)。家まで行くのです。そしてその人の家を拠点にしてその人を守護することを始めます。つまり自分から出張に出かけていくというわけです。それで修行をします。
 どんな人について行くのかひとことで言うと、魂が純粋な人です。お腹の中が空っぽで、人を蹴落とそうとか騙そう、操ろうという気持ちがまったくなく、驕ったり人を見下したりもしない、心がピュアな人です。
 徳を積んでいるとか、良い行いをしているとか、そのような“行い”で判断するのではなく、その人の真の“人間性”で選んでいます。
 守護する期間にも決まりはなくて眷属それぞれとなっています。1年もいれば3年、5年という眷属もいます。10年、一生という場合もあります。人間の一生なんて神仏の時間に比べたら微々たるものですから、神仏側からすれば長いという意識はありません。「ちょっと行ってきます」程度の期間なのです。
 1年以上いると、徐々に徐々に力が落ちていきます。それは所属している神社、神様の元を離れているからです。力が落ちると守る能力も低下してくるので、そうなったら一旦稲荷山に戻って充電するための修行をします。
 実は私の叔母が若い頃に伏見稲荷へ行ってこの恩恵をいただいています。叔母は一生コースのようで、今も守ってもらっています。
 眷属がついてきてくれたとして、神棚はどうすればいいのか? というと、来たことがわかったのであれば作ったほうがいいです。そのほうが眷属も快適に居ることができますし、長く居られます。神棚を作ればそこに入られます。

『京都でひっそりスピリチュアル』 第6章 より 桜井識子:著 宝島社:刊

 お稲荷さんは、とても面倒見のよい神様です。
 定期的な参拝を欠かさなければ、その人を助けるために、せっせと働いてくれます。

 眷属とはいえ、とても強い力を持っています。
 守護についてもらえれば、これほど心強い存在はありません。

 最終的に、正直で謙虚で、思いやりのある人が、幸せを掴める。
 その裏には、目に見えない神仏の力添えがあることは、間違いありません。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 本書で紹介されている神社・仏閣は、25社寺あります。
 どれも個性的で、素敵な神様・仏様が祀られているところばかりです。

 桜井さんもおっしゃっているように、気になったり、頭から離れないところがあれば、それは何か特別なご縁がある神社・仏閣なのでしょう。

 一度、参拝に出かけてみるのもいいですね。

 神様・仏様のありがたい力が、隅々まで行き渡る古都・京都。
 あなたも、ぜひ、そのスピリチュアルな魅力にハマってみてください。

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