本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』(佐藤青児)

 お薦めの本の紹介です。
 佐藤青児さんの『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』です。

 佐藤青児(さとう・せいじ)さんは、歯科口腔外科がご専門の医師です。

顔の悩みは「耳たぶ回し」で解決!

「いつまでも若々しく健康で美しくいたい」

 誰もが願っている永遠のテーマですね。
 容姿の中で気になる部分のひとつが顔の「しわ」です。

 佐藤さんは、長年に渡る研究で「さとう式リンパケア」という独自のセルフケアを開発しました。

 これまでの常識を打ち破る考え方をもとにして、とにかくラクで、簡単で、しわとりをはじめとする美容と健康の効果がとても高いのが特長です。
 なにしろ一つのメソッドがおよそ30秒から1分程度しかかかりません。しかもまったく疲れません。本文で説明しますが、少しだけ難しいのは「力の抜き方」です。あくまでも「力の抜き方」であり「力の入れ方」ではありません。そこだけコツをつかめば、新しい世界があなたを待っています。さらに道具もいりません。使うのは自分の手だけです。いつでもどこでもできます。本当に画期的なセルフケアであると、自信をもっていえます。
 もう歳だからと、あきらめないでください。年齢がいくつであっても、何らかの効果を実感してしただけるはずです。しかもごく短時間でーー。
 基本の基本は、耳たぶをそっとつまんで、ふわっと回すだけ。最大限の効果が偉たとき、魔法にかけられたように生まれ変わることができるはずです。

『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 はじめに より 佐藤青児:著 PHP研究所:刊

「力の抜き方」がコツという画期的なヘルスケアとは、どのようなものでしょうか。

 本書は、美容にも健康にも絶大な効果が期待できる「さとう式リンパケア」のノウハウの仕組みや具体的な方法をわかりやすく解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

 

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「しわ」は消せる!

 佐藤さんは、顔にしわができるのにも、原因がありその原因をなくしてしまえば、「しわ」という結果が消える、最低でも薄くしていくことができると述べています。

 ではなぜ、私たちの顔にはしわができてしまうのでしょうか?
 それは、皮膚の下にある筋肉に余分な力が入り、こわばり、縮こまった状態が継続しているからです。これがほとんどのしわの原因となっています。
 筋肉が縮こまる、つまり「筋肉が収縮する」ということは、「筋肉の体積が減っている」ということです。筋肉の体積が減ってしまうと、その表面をおおっている皮膚の面積が余ってきます。皮膚が余ることで、ピンと張った状態を維持できなくなり、しわとなって顔の表面に現れてくるわけです。
 原因が筋肉の収縮、縮こまりということは、これをうまく「ゆるめて」やれば、筋肉がふっくらとして本来の体積をとりもどし、表面のしわがとれるということです。
 たとえるなら、筋肉はベッドのマットレスで、皮膚はそれに被せたシーツのようなものといえるでしょう。
 マットレスが縮んで体積が減ったら(原因)、シーツはしわだらけになります(結果)。何らかの方法でマットレスがふくらみ、元の体積をとりもどしたら、シーツもピンと張ります。原因が消えれば、結果も消えるということです。
(中略)
 では、どれくらい顔のしわをとることが可能なのでしょうか。
 私自身が十数年にわたって施術してきた実績において、目元や口元にできた「ちりめんじわ」は、ほとんど完全に消すことができます。もちろん多少は個人差がありますが、非常に高い確率で「しわとり」を実現することができるのです。
 ちりめんじわに比べると、おでこに深く刻まれたしわや、いわゆる「ほうれい線」については、やや消すのが難しい場合があります。しかし少なくとも改善はしますし、人によってはほとんど消えてしまうケースもあります。
 さとう式リンパケアでは、この技術や理論を広めるインストラクターを育成しています。本書の執筆時点で約1000名のインストラクターがいますが、すべてのインストラクターが、驚くほど高い確率で「しわとり」を実現しています。もちろん、インストラクターに指導された方々も、しわをとる技術を習得しています。
 この実現性の高さが、さとう式リンパケアの強みです。
 なぜ実現できるのかといえば、しわをつくった「真の原因」を特定し、その原因に直接アプローチできる具体的なテクニックを構築しているからです。

『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 1 より 佐藤青児:著 PHP研究所:刊

 しわは、年齢によって必ずできるものというわけではなく、皮膚の下にある筋肉が縮こまることで生まれます。
 つまり、縮こまった顔の筋肉をゆるめてあげれば、しわはなくなるということ。

 そのための方法が「耳たぶ回し」をはじめとした「さとう式リンパケア」だということです。

刺激は、“弱ければ弱いほど”効果が高い

 佐藤さんは、顎関節症の治療法を考えていくうちに、「超微弱な刺激」を耳たぶに与えたとき、最もそしゃく筋こわばりがとれて、顔の筋肉がやわらかくなることを知ります。

 それだけでなく、耳たぶへの超微弱な刺激は、顎関節症の改善以外にもいろいろな効果があることに気づきました。

 では、なぜ弱い刺激で高い効果が得られるのでしょうか。
 それは、私たち人間の「神経」の働きと関係があると考えられます。
 例えば小さな声でささやかれたとき、言葉が聞きとりやすくなるように、その声に対して聴覚が鋭くなります。これは神経の指令で耳の感度が上がり、小さな声という「弱い刺激」を確実にキャッチしようとする働きです。
 耳たぶやその他の場所をさわってリンパケアをするときも同じです。耳たぶや肌に超微弱の刺激を与えることで、その刺激に対して神経が一生懸命反応しようとします。筋肉が固まったままだと弱い刺激を感じにくいので、神経から筋肉に対して「やわらかくゆるんで、その微弱な刺激を感じとりなさい」という指令が出るのです。
 その結果、顔の筋肉がやわらかくゆるみ、縮んだベッドのマットレスが元に戻るように、筋肉がふっくらとふくらんで、顔のしわが薄くなっていくのです。できるだけ「弱く」さわるほど、リンパケアの効果は高まっていく、ということです。
(中略)
 もう一つ、筋肉をゆるめることによって得られるとても大切な効果があります。それは、「リンパ間質液」がよく流れるようになるということです。
 リンパ間質液は、間質液、組織液とも呼ばれています。基本的には、毛細血管からしみ出た「血漿(けっしょう)」を主成分とし、筋肉と筋肉の間、細胞と細胞の間を満たしているリンパ液を指します。透明に近く、サラサラとした体液です。
 これに対して成分はほぼ同じですが、リンパ管の中を流れているリンパ液は、「管内リンパ」と呼んで区別しています。
 通常、健康について語られるとき、血管内を流れる血液や、リンパ管を流れるリンパ液ばかり注目されて、リンパ間質液について語られることはほとんどありません。
 もちろん、リンパ液がとどこおることで発生する浮腫(ふしゅ)、いわゆる「むくみ」改善するには、下水道の役割を果たしているリンパ管のリンパ液を流すことにも一定の効果はあるでしょう。しかし、実はリンパ間質液こそが、美容と健康を保つために非常に重要であるということを、多くの方々に知っていただきたいと考えています。
 そもそもリンパ間質液はとても量が多いのです。体重によって個人差はありますが、人一人の体内に約10〜20リットルもふくまれています。これに対して血液は約4.6リットルで、リンパ管液を流れている管内リンパはその10分の1ほどです。ということは、体内の水分の中で、リンパ間質液が最も量が多く、しかも全身に満たされているわけです。当然、リンパ間質液の状態が体調に与える影響も大きいといえます。リンパ間質液の役割は、細胞に酸素や栄養素を運んだり、二酸化炭素や老廃物をとり去ったりすることです。ということは、血液やリンパ管を流れるリンパ液と同様に、リンパ間質液もよく流れる状態にしておくことで、筋肉や細胞が常にリフレッシュされ、美容や健康にプラスの効果がもたらされるということです。
 当然、筋肉が硬くこわばり、収縮した状態では、リンパ間質液を豊かにふくむことができず、流れも悪くなります。流れが悪くなるということは、二酸化炭素や老廃物が除去されにくくなるということです。
 これに対して、筋肉をやわらかくゆるめてやると、何度も申し上げてきたように筋肉の体積が増えます。体積が増えると、筋肉と筋肉の間、細胞と細胞の間に程よいすき間ができて、リンパ間質液が流れやすくなります。リンパ間質液がよく流れるということは、身体の中の二酸化炭素や老廃物を除去しやすくなるということです。

『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 1 より 佐藤青児:著 PHP研究所:刊

 

図1 筋肉がゆるんだ状態 上 とリンパの働き 下 顔のしわ は消せる PART1
図1.筋肉がゆるんだ状態(上)とリンパの働き(下)
(『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 1 より抜粋)


 縮こまった筋肉をゆるめると、ふくらんで体積が大きくなります。

 すると、筋肉の体積が増えて表面の皮膚が広がるため、しわが消えます。
 同時に、筋肉の中のリンパ間質液の流れが良くなり、老廃物を除去しやすくなります。

「超微弱な刺激」を加えることで、筋肉にそのような変化を起こすことが可能なのですね。

さとう式リンパケアの「力加減」とは?

 では、なぜ「超微弱な刺激」を加えることで、筋肉はゆるむのでしょうか。
 佐藤さんは、そのメカニズムを以下のように説明しています。

 さとう式リンパケアのメソッドでは、筋肉をもむことも、押すことも、引っ張ることもしません。PART 1でも触れたように、超微細の刺激を与えます。そして、その刺激を確実に感じとろうとして、感覚の感度を上げる「神経の働き」を利用するのです。感度を上げるためには筋肉をやわらかくする必要があり、神経の指令によって「筋肉がゆるんでいく」のです。当然、筋繊維はいっさこわしていません
 この考え方のもと、「神経に筋肉をゆるませる指令を出させる」という気持ちで、つまり「ゆるりと、ゆったりとした気持ち」で、とにかく力を抜いていただきたいと思います。くれぐれも「強い刺激」を与えてはいけません。
 ゆるく、ゆるく、ラクに、ラクに、決して力まないようにしてください。

 突然ですが、50円玉を5枚重ねて、手のひらに乗せてみてください。いかがでしょうか? とても軽く感じられると思います。この重さを覚えておいてください。
 50円玉は一枚4グラム。つまり5枚で20グラムということになります。本書では一貫して「超微弱の刺激」という表現を使ってきましたが、具体的には「20グラム以下のできるだけ小さな力」で刺激するという基準を設けています。
 つまり、今もっていただいた50円玉5枚の重さの感覚よりも、より軽い、より弱い力でタッチするということです。
 20グラムには意味があります。これは、毛細血管から血漿がしみ出す(しみ出した血漿の一部はリンパ管に入りリンパ液となる)圧力です。毛細血管の内部から20グラムの圧力がかかったとき、毛細血管の外に血漿がしみ出すということです。
 圧力がかかりすぎると、かえって血漿はしみ出しにくくなります。逆に、圧力が弱すぎても、血漿、つまりリンパ液はしみ出してきません。
 それでは、手の指を広げて、手の甲の静脈に触れてみてください。その際、静脈がつぶれない力、静脈圧より弱い力である必要があります。今、みなさんが手の甲で感じておられる重量、圧力が、さとう式リンパケアにおける最適なタッチの力加減なのです。
 これくらいの「弱い力」で刺激することで、血漿が毛細血管からしみ出しやすくなります。もちろん、細胞と細胞の間、筋肉と筋肉の間を満たしている「リンパ間質液」の流れを促す効果も得られるでしょう。
 超微弱の刺激とは、脳に筋肉をゆるめる指令を出させるとともに、リンパ間質液を豊かにサラサラと流す効果もあるということです。

『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 2 より 佐藤青児:著 PHP研究所:刊

 超微弱な刺激とは、「20グラム以下のできるだけ小さな力」のこと。
「できるだけ小さな力」で、というのがポイントですね。

 リンパ間質液を、力を加えて無理やり流すのではなく、身体に備わった機能を利用して効率的に流す。
 それが「さとう式リンパケア」の基本的な考え方です。

 最もベーシックなメソッドである「耳たぶくるくる回し」のやり方を以下に紹介します。

図2−1 耳たぶくるくる回し 顔のしわ は消せる PART2

 

図2 2 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2 jpg

 

図2 3 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 4 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 5 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 6 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 7 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 8 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 9 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 10 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2

 

図2 11 耳たぶくるくる回し しわ は消せる PART2
図2.「耳たぶくるくる回し」
(『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 2 より抜粋)


 力の加減に気をつけて、しっかりマスターしましょう。

「キラキラパタパタ体操」で、くずれた姿勢を整える!

 若々しく健康でいるために欠かせないのが、「姿勢の良さ」です。

 姿勢が崩れる大きな要因のひとつが、肩が前方に巻き込んだ状態である「巻き肩」です。

 肩が巻き込むと、腕がねじれますし、猫背になります。その影響で背中の「僧帽筋」もねじれて伸び切った状態になるのです。
 さらに、首や胸など上半身の前側の筋肉は、「屈筋」といって、身体を支える役目を果たしています。身体を支えるということは、その筋肉に重量がかかっているということです。重量がかかっているため、どうしても収縮しやすく、こわばった状態になりやすい面があります。
 また、筋肉は他の筋肉とつながっているので、ある筋肉の緊張やねじれは、隣接する筋肉にも影響します。つまり、僧帽筋が伸び、上半身前側の筋肉が縮むことに付随して、あちこちの筋肉がねじれたり伸びたりこわばったりするわけです。
 この巻き肩・猫背によるねじれが、肩こりや首こりの要因になっています。肩がこって一般的なマッサージを受けたとき、一時的にほぐれてラクにはなります。ところがすぐにまた肩こりが再発してしまうのは、「巻き肩」という根本原因が解消されていないからです。そこで開発したのが「キラキラパタパタ体操」というメソッドです。
 キラキラパタパタ体操をすれば、巻き肩は改善され、関連する筋肉のこわばりをゆるめていくことができます。身体の姿勢がくずれたと感じたとき、ぜひキラキラパタパタ体操をおこなってください。
 キラキラとは、お星様キラキラの要領で腕を回す動作です。パタパタは、文字通り、手のひらを外側に向けたまま腕をパタパタとふる動作。さらに肩をグーッと上げてからストンと落とす動作をこれに組み合わせています。
 単に腕を動かすのではなく、耳から首、胸、肩、腕の筋肉がすべてつながっている、ということを意識しながらおこなうことで、より効果が高まるでしょう。

『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 3 より 佐藤青児:著 PHP研究所:刊

 

図3 1 キラキラパタパタ体操 しわ は消せる PART3

 

図3 2 キラキラパタパタ体操 しわ は消せる PART3
図3.「キラキラパタパタ体操」
(『「耳たぶくるくる回し」で“顔のしわ”は消せる!』 PART 3 より抜粋)


 デスクワークでパソコンを操作する時間が長い人は、とくに巻き肩になりやすいです。
 トイレなどで席を立つときなど、時間を見つけてこまめに実践したいですね。

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 佐藤さんは、耳たぶ回しをはじめとする一連のメソッドは、一言でいえば「自分を整える方法」だとおっしゃっています。

 耳たぶ回しを続けると、すべての筋肉は連動して動いていることに気づきます。
 また、集中して行なうことで、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンが分泌されます。

 耳たぶ回しによって、自分を大切にする意識が大きくなり、その結果、体も心も若々しく甦るということですね。

 年齢を重ねることで体に溜まってしまったストレスや歪み。
 それらをきれいさっぱり取り去ってくれるのが「さとう式リンパケア」です。

 皆さんも、その魔法のような驚きの効果を体験してみてはいかがでしょうか。

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