本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『潜在意識3.0』(藤堂ヒロミ)

お薦めの本の紹介です。
藤堂ヒロミさんの『潜在意識3.0』です。

藤堂ヒロミ(とうどう・ひろみ)さんは、潜在意識の専門家で、法学博士です。

潜在意識をアップデートするカギは「臓器」にある!

藤堂さんは、臓器から発せられるメッセージを受け取り、対話していくことで、潜在意識はアップデートされると述べています。

 いままでの潜在意識の活用法は、脳の機能にクローズアップする方法、身体(からだ)の反応から潜在意識にアプローチする方法が主流でした。
しかし、近年、科学の進歩と共に、私たちが知り得なかった人体の神秘が解き明かされつつあります。潜在意識の活用方法もパラダイムシフト(転換期)を迎えているのです。
それは、「臓器の声を聴く」ことで、潜在意識をアップデートする方法です。この潜在意識アップデート術こそが、この本でご紹介する「潜在意識3.0」です。
本書では、脳の機能にクローズアップする方法を「潜在意識1.0」、身体の反応から潜在意識にアプローチする方法を「潜在意識2.0」、そして本書でお伝えする臓器から潜在意識にアプローチする方法を「潜在意識3.0」と定義しました。
(中略)
いままで伝えられてきた潜在意識を「開く」「活性化する」などの方法は、潜在意識を可視化できないために、「どこ」に「なに」を働きかけたらいいのかが曖昧でした。この曖昧さが「潜在意識=難しい」と多くの人を錯覚させてきました。
また、潜在意識にもっとも重要な臓器は脳だと考えられてきました。でも、実際は脳だけではありません。身体のさまざまな臓器が重要なのです。

これは、最先端の科学でも証明されつつあります。
最近も、NHKスペシャルの「人体」で紹介されましたが、骨や脂肪細胞からも脳にメッセージが送られていることや、臓器同士が会話をしていることがわかりつつあります。
つまり、潜在意識と関わる重要な臓器は「脳だけではない」のです。
多くの人は、「潜在意識を上手に使えば、人生はよくなる」と知っているのに、なぜかうまくいきません。この本を手にしたあなたも、ため息をついた経験があるかもしれませんね。
あなたが、本気で自分の潜在意識を最大限に活用し、生きづらさを解消して、人生を望むように展開させたいと願うならば、もっとも注目すべきは「あなたの臓器」なのです。

こうしている間にも、臓器はメッセージを発しています。
もし、あなたが、心臓、肺、胃、肝臓、目・・・・・が発する潜在意識のメッセージを放置すると、身体の不調だけでなく、人間関係や仕事、お金、あなたの人生のあらゆる領域にその影響が及びます。
でも、臓器の声を聴くことで、病気の予防や、あなたの中で目覚めるときを待ち焦がれている本音や潜在的能力を無理なく表現・発揮できるようになります。そうすれば、当然、人生は変わっていくのです。

潜在意識3.0とは、臓器と対話することで、潜在意識をアップデートする方法だとお伝えしました。
この方法は、いままでの自己啓発法で教えられてきたような、ポジティブシンキングなどの、思考を機械的に変える方法ではありません。
この際、断言します。いままで多くの自己啓発法が唱えてきた「変える」というやり方が、皮肉にも「変われない人」を増やしつづけてきました。
「この思考はネガティブだから、ポジティブな思考に変える」というやり方を使えば使うほど、「いまの自分ではダメだから変えなきゃ!」と、自分を否定します。
そして、「自分はダメだ」という意識を潜在意識下でさらに強めてしまいます。
これでは、変わろうとすることが逆効果になり、生きづらさの解消どころか、自分らしさや本音からかけ離れた生き方になり、あなたの人生が迷走を始めてしまいます。
本当は、あなたの本音と思いこみのズレに気づいて微調整するだけでいいのです。
アップデートとは微調整することです。
だから、変えるのではなく、「アップデート」が重要になるのです。
そのアップデート方法は、臓器から発せられる潜在意識のメッセージに気づくだけ。
このアップデートによって、あなたの望む未来へのパラレルシフトを自動的に起こすのです。

ここまで読んでいただき、
「私の身体の臓器が潜在意識のメッセージを発している?」
「へぇ〜どんなメッセージなの? 面白そう!」
と思っていただけたでしょうか?
このように思ったあなたに、ここでお伝えしたいことがあります。

すでに、あなたの心臓はファンファーレを鳴り響かせ、その合図に、肺はハミングをし、骨、腎臓、筋肉・・・・・も鼻歌まじりに喜び、楽しそうに騒ぎ出しています!
じつは、あなたが自分の身体の内側に「意識を向ける」だけで、あなたと臓器たちの通信が始まるのです。
それまでは、あなたに何度もメッセージを送っているのに未読スルー状態。
いつになったら読んでもらえるのだろうと、臓器たちは、長い恋の一方通行状態で寂しい思いをしていました。
あなたからの返信をいまかいまかと待ち続けていた分、喜びは格別です。

『潜在意識3.0』 プロローグ より 藤堂ヒロミ:著 サンマーク出版:刊

本書は、臓器と対話をし、潜在意識をアップデートする方法をわかりやすくまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「臓器と対話する」とは?

「臓器と対話する」とは、どういうことでしょうか。

臓器は、それぞれ音(振動)を発しており、藤堂さんは、この音(振動)を言葉やメッセージに変換して受け取っています。

 じつは、私たちのすべての細胞、すべての臓器には「意識」があり、そこには「潜在意識」があります。
この臓器の意識と潜在意識で、私たちはできています。
この潜在意識とは、あなたが「無意識に信じていること」です。
これは、信じようとしていることや、かなえたいと願っていることではなく、「確信していること」です。私は、これを「思いこみ」と呼んでいます。
あなたの目の前の現実には、この確信となった思いこみが映し出されているのです。

たとえば、「女性(男性)はこうしなければならない」「結婚とはこういうものだ」「働くにはこうしなければならない」「家族はこうあるべきだ」「こんなふうに恋愛しなければならない」・・・・・。
このように、育った家庭や学校、社会という枠組みの中で、さまざまなことを感じ、くり返し思うことで「確信」が生まれ、これがいつの間にか「マイルール」となって「思いこみ」となります。
この世界は、見えているものが現実ではなく、あなたが信じたものが現実として見えているのです。この思いこみこそが潜在意識で、あなたの人生を決めています。
すべての臓器にこの潜在意識があるのです。
思いこみと聞くと、人によっては、ネガティブなものや悪いものだからすべてを外さなければならないと誤解をしてしまいます。
ここで断言しておきますが、真実は違います。
思いこみはあなたにとって、なにひとつ無駄ではありません。あなたが気づいていないだけで、思いこみは、あなたの人生でなんらかの形で役に立ち、あなたを守ってきてくれたものなのです。

木をイメージしてください。木は最初に「種」から始まり、「芽」が出て、最後は「大きな木」へと成長していきます。
これを思いこみに当てはめてみると、子どものころに親や先生、社会から繰り返し聞かされてきた言葉が、やがあなたの中で確信に変わります。この確信が「思いこみの種」です。
そして、思いこみが現実を作り、思った通りの現象が引き寄せられます。これが「芽」が出るということ。その芽はすくすくと育ち、さらに現実という「大きな木」へと成長していくのです。
たとえば、小さいころから親に「結婚は苦労するものだ」と聞かされつづけていれば、あなたの中に「結婚は苦労するものだ」という「思いこみの種」が生まれます。
潜在意識の思いこみは、1ミリも狂うことなくその通りに現実化します。
そして、あなたの人生のさまざまな場面で、結婚で苦労している人や、幸せそうに見えない人たちに出会う確率が高くなります。
すると、あなたは「ほら、やっぱり! 結婚しても苦労するだけだよね」と、思っていた通りの現実にさらに確信を強めるのです。これが「芽」が出た段階です。
やがて、パートナーができたとしても、この思いこみを持っていることであなたはなかなか結婚に踏みきれずにいるかもしれません。あるいは、そもそも恋愛に興味をもてない自分を感じるかもしれません。
なぜなら「結婚は苦労するものだ」という思いこみが、結婚に進む上でのブレーキとなり、恋愛に対していいイメージを抱けない理由のひとつとなっているからです。これが「大きな木」に成長した段階です。
多くの人は、この「大きな木」の段階を、「問題」や「生きづらさ」と感じているのです。

『潜在意識3.0』 1章 より 藤堂ヒロミ:著 サンマーク出版:刊

小さい頃、自分を守ってくれていた「潜在意識」という“大きな木”。
しかし、成長した今では、逆に、生きるうえでの足かせとなってしまっている。

そのズレが、臓器の不調として表れているということです。

臓器の声に耳を傾け、臓器の発する思いこみをアップデートしてあげること。

藤堂さんは、これこそが潜在意識3.0を活用して、生きづらさを解消して「あなたを生きる」ための最先端の方法だと述べています。

体の不調は、臓器の“叫び声”

臓器は、私たちに直接語りかけてくれるだけではありません。
じつは、「臓器同士で語らい」をしています。

 この語らいとは、「つぶやき」や「業務連絡」のことを指します。
これらは、意識にあたる臓器同士の内輪話なので、潜在意識の思いこみのメッセージとは異なります。
実際に私が対話を聴いていると、こうしたつぶやきや業務連絡は、SNSのツイッターのツイートと、フォロワーの関係ととてもよく似ています。

たとえば、膀胱(ぼうこう)が「なんとなく不安だわ〜」とつぶやく(ツイート)と、膀胱のフォロワーであるすい臓がそれをキャッチ。
「あ〜あのときはよかったな」とつぶやきます。
膀胱は、すい臓のつぶやきにすかさず反応して「いつも過去のことばかり考えるよりも将来が大切よね」とつぶやきます。

このような会話をしているかと思うと、別の日には心臓が「疲れた」とボソッとつぶやいただけで、普段から面倒見がよくフォロワー数が多い心臓のツイートは瞬く間に広がり、腎臓や他の臓器、血管までがキャッチ。「大変だ! 心臓を助けなくちゃ」と、それぞれのもち場をフル回転させます。
臓器同士の語らいを見ていると、人体はまるでインターネットの世界のようです。

この臓器同士の語らいとは別に、臓器は「潜在意識の思いこみのメッセージ」を発しています。
これは、身体の持ち主であるあなたに向けた「ダイレクトメール」です。

あるとき、私のところに初めて来たクライアントの“肺”が、「この人は悲しいのにいつもがまんしています」と優しく伝えてくれていました。
私が、この肺からのメッセージをお伝えすると、当のご本人は「え? 私はがまんしているつもりは全然ないですよ。大丈夫です!」と答えていました。
このときは、早急に新しい仕事を探したいと強く望まれていたので、肺のメッセージなんていまの自分には関係ないと感じていたようです。それでも私は、仕事に関してのご相談に乗ることに加えて、いまの段階で、ご本人が受け取ることができるヒーリングを肺に送り終了しました。
しばらくしてまた来たときには、新しい仕事が決まったといううれしてご報告を受けたのですが、肺からは切迫した雰囲気を感じる同時に“ギシギシ”というきしむような音が聴こえます。
「もう、がまんするのをやめさせて!」とまるで前回とは別人(肺)のように叫びながら訴えています。

私がこれを伝えると、なんとクライアント自身に、肺や呼吸の違和感があったのです。それが気になって相談に来たと言うのです。
私は、肺から聴いたメッセージを伝えました。
「前回話してもらったときは、まったく気にもとめていませんでした。いままで病気になったこともありませんし。でも、呼吸の違和感を覚えたときに、これは、ひょっとしてこの前のセッションの話とつながっているのではないかと思いました。自分では気づいていなだけで、私はがまんをしているのかもしれません」
この後、肺と対話をしながら潜在意識の思いこみをアップデートしました。ご相談を終えて帰るころには、呼吸が楽になっていたようです。

この例のように、臓器たちは、最初のうちは思いこみに気づいてもらえるよう優しくメッセージで伝えています。
しかし、あなたに聴いてもらえないと、仕方なく最後の手段として、叫んだり、訴えかけたりするのです。

この「叫ぶ」「訴えかける」段階が身体の不調です。
臓器が身体の不調を起こしているのではありません。
あなたが、臓器からの潜在意識の思いこみのメッセージを後回しにしているから、気づいてもらえる(身体で感じる)通信手段に代えて伝えているのです。

私は、最初のころは「病気=音のズレ」だと思っていました。
しかし、対話と経験を積み重ねていくうちに、不定愁訴や身体の不調が現れるかなり前の段階から、臓器は「本音と開きがある潜在意識の思いこみ」を微調整するよう教えてくれていることがわかりました。
そのため、身体に具体的な症状が現れる前の段階で、臓器が発する潜在意識の思いこみのメッセージを聴いてお伝えすると、ご本人がかなり驚くことがあります。
つまり、本音と潜在意識の思いこみのズレが生じてから、身体の不調となって現れるまでの間にはタイムラグが生じているので、ご本人は心当たりがないのです。

だから、臓器が発する潜在意識の思いこみのメッセージに耳を傾けることで、不調の予防になるのです。

『潜在意識3.0』 1章 より 藤堂ヒロミ:著 サンマーク出版:刊

私たちが「病気」と呼んでいる症状は、臓器たちの訴えかけるSOSに耳を傾けなかった結果、引き起こされています。
一つの臓器の不調は、周りの臓器へと伝わり、体全体の不調につながっていくということですね。

原因となる臓器が発するメッセージに耳を傾けること。
そして、臓器に記憶されている潜在意識を書き換えること。

体の不調を改善するためには、それが最も効果的で根本的なアプローチだということですね。

「肩の骨と筋肉」が伝えたいこと

藤堂さんは、「効果的に潜在意識の思いこみをアップデートするコツ」として、以下の2つを挙げています。

思いこみの中でも、あなたが一番しっくりするものや、「あっ」と身体の奥で自動的に感じるものに注目すること。
「ごめんね」と謝るよりも、「ありがとう」と伝えること。

ここでは、肩こりに悩む女性クライアントの例を挙げます。

 お願いできない
甘えることができない
頼ることができない

「できない3重奏」のあなたへ「肩の骨と筋肉」が伝えたいこと

すでにこんなメッセージ(症状/問題)を受け取っていませんか?
◎肩や背中がガチガチ ◎肩甲骨が張る ◎頭痛がひんぱんに起こる ◎マッサージで回復しない

クライアントの女性のジャケットを預かったとき、まるで、車が急ブレーキをかけたような“キキキー”という耳障りな音が耳に飛び込んできました。どうやら、彼女の“肩”が訴えたくてうずうずしているようです。
「もう、残業続きで休む暇もありません。上司は頼りにならないし、部下も使えない。ストレスがたまって限界。なんとかしてください(笑)」
彼女は、肩(肩の骨と筋肉)の悲鳴にまるで気づいていないかのように、明るく相談されました。

肩の骨と筋肉「ほんと、限界だよね〜。なんでもひとりでがんばりすぎるからだよ!」

女性の肩は、私にわざと聴こえるように、騒がしくしています。私からすぐに返事が来ないと、不満なのか、声のボリュームを大きくするところは、まるで気を引きたい子どもと一緒。
彼女は、アイスティーをバンッと置くと、会社のことを思い出してイライラしている様子です。首を回し、左手で右の肩をもみながら言いました。
「もうね、肩なんてガチガチよ。このセッションが終わったら、すぐに会社に戻らなくちゃ。部下がミスしちゃって。ほんと嫌になるわ」

肩の骨と筋肉「嫌になるのはこっちだよ。がんばりすぎで責任感が過剰に強い。あと、お願いができない!」

私は、肩からのメッセージを伝え、「自分がやらなくてはと思いすぎると、ひとりで背負いこんでしまいますからね」とお話しました。
「そうなのよ! つい自分がやらなくちゃと思ってしまうのよ。お願いができない、そのとおりね(笑)。わかっちゃいるけど・・・・・ってやつ」
ここで、彼女の潜在意識の思いこみがつぎのものであることを一緒に確認しました。
「私はひとりでなんでもしなければならない」「がんばらなけれはならない」
「私さえがまんすればうまくいく」「私は迷惑な存在だ」

「ちょっとドキッとしたわ。私、どこかで自分を迷惑な存在だと思っている。いつも他人にお願いしたら悪いと思うところがあるから・・・・・本当は、ひとりでがんばらないで、周りにお願いしたい。みんなで協力していきたいのよ」
肩が、記憶を引き出しています。そこには、お母さんが、赤ちゃんを抱っこしてあやしている姿と、部屋の隅で寂しそうにおもちゃで遊んでいる女の子が映し出されています。その観(み)たままをお伝えしました。
「妹ができるまでは、母親のこと、独占できていたの。でも、生まれてからは、いつも妹の世話で忙しそうにしていたから、私は邪魔なのかな、迷惑なのかなって、思うようになって・・・・・」

肩の骨と筋肉「お母さんは、忙しかっただけだよ。迷惑じゃないよ」

肩からのメッセージをそのまま伝えると、「迷惑じゃなかった・・・・・」と震える声でつぶやいた振動が、喉から肺、心臓、肩の周辺まで優しく広がっていきます。
「そうか、迷惑だと思ったから、がんばれたのかも。がんばれば、母親を助けてあげられると思っていたし、ほめてもらった気もする。幸せそうに見えなかったからね。笑ってほしかったのよ」
しばらく、女性は目のふちを押さえていると、突然ハッとした顔をして私を見ました。
「私、ハッタリだけきかせているけど自分に自信がなくて、お願いなんてしたら自信がないことがバレちゃう気がして怖かったのかも。自信がない自分を必死に守ってきたのね。でも、もう終わり。会社に戻ったら、仕事を手伝ってもらうよう頼んでみる」
「その調子です。そこから、甘えることもトライしてくださいね!」
「甘えるか〜。それは、ハードルが高い(笑)。でも、やってみるわ!」
骨が、うれしそうに笑いはじめます。7色のキラキラとした輝きが、骨を通してサンキャッチャーのように、部屋全体に反射しています。骨からメッセージが届きました。「あなたはここに存在していい」

★肩周りのセルフケア:肩と周辺の筋肉を優しくさすりながら、「もう、背負わなくていいよ。ありがとう」と伝えましょう。
★細胞に染みこむダウンロード・メッセージ:「私の存在は許されています」

『潜在意識3.0』 2章 より 藤堂ヒロミ:著 サンマーク出版:刊

肩こりの、ずしりと重くのしかかるような痛み。
それは、潜在意識に刻み込まれた、心理的な負担や責任感などが顕れています。

まずは、肩が発するアラームに耳を傾け、自分の思いこみに気づくこと。
そして、「ありがとう」と優しく労ってあげること。

その繰り返しが、潜在意識のアップデートになります。

「胃」が伝えたいこと

次に紹介するのは、胃腸の不調に苦しむ外資系のサラリーマンの例です。

 働きすぎ
空気の読みすぎ
食べすぎ

「すぎの3重奏」のあなたへ「胃」が伝えたいこと

すでにこんなメッセージ(症状/問題)を受け取っていませんか?
◎食欲不振 ◎肌荒れ ◎口内炎 ◎ドカ食い ◎胃がシクシクする

朝一番のホテル広いラウンジ。私の前にはシャキッとした姿勢で男性が座ってます。
私が言葉を発すると、その一つひとつに、間を空けず「ハイ」と答えます。その言葉のエネルギーは、空間に機械的にちりばめられていきます。
「・・・・・また、だ」。この感覚は、相手の言葉が音符となって、私のハートに届く手前で“流れ落ちていく”ときに起きます。
子どものころからひんぱんに起こるこの感覚は、映画『マトリックス』のオープニングで無数の文字が流れ落ちるシーンと似ています。
私が、空間に散らばってしまった音符をかき集めていると、ギシギシッときしむ音が聴こえてきます。その音にハッとして意識を向けると、その不快な音は、男性の胃のあたりから聴こえてきます。

胃「いつも周りの目を気にしている。評価が大事だからね。ほんと、忙しくて疲れるよ」

「先ほど、ストレスが多いとおっしゃっていましたが、周りの人の目や、上司の評価に対してですか?」
「はい。両方です」

胃「よく言えば気配り上手だけど。悪く言えば、気にし過ぎだね」

私が、少しイラつきながら話す胃の言葉をどう伝えようか考えていると、その男性は話を続けます。
「外資系なので、上司の評価が重要です。あまりいい評価をもらえていません。周りからどう思われているか、とても気になります。疲れる性格です」
こう話している最中にも、男性は、ラウンジにいるわずかな人の動きを無意識に目で追いかけています。

胃「ほらね。こうしていつも周りを気にしているから。もう、忙しくて大変、大変」

じつは、多くの人が性格だと思っているものは、潜在意識の思いこみである場合も多いのです。そこで、胃からのメッセージをヒントに、彼の潜在意識の思いこみをこうお伝えしました。
「私は働きつづけなければならない」「人の顔色をうかがわなければならない」
「自分の価値は他人の評価で決まる」「私は役立たずだ」「休むには理由が必要だ」

胃が少々面倒くさそうな顔をしながら、記憶を引き出し、観せてくれました。そこには、頭をなでられ、うれしそうな顔をしている男の子と、もうひとり、叱られている小さな男の子の姿が映し出されています。
「評価と聞くと、誰を思い浮かべますか?」
「それは、父親です。僕は兄弟の中でも成績が悪くて、よく叱られていました」

胃「ずっと、お父さんの評価で生きてきたからね。もう十分にがんばっていると伝えてあげて」

彼が、お父さんのことを話しはじめると、急に、胃が優しい態度に変わりました。そして、胃からのメッセージをそのまま伝えると、それまで一度も崩さなかった彼の姿勢が初めて崩れ、下を向いて話しはじめました。
「いつも、『あの家の子は〇〇の学校を出ているからお前はその上を目指せ』と言われてきました。いま思うと、父親のコンプレックスのせいです。自分が大学を出ていないことが負い目になって、せめて子どもにはという想いが強かったのだと思います」
少し沈黙をしている間、彼の肺が、彼の抱えている悲しみを癒やすのが見えました。そのときです。彼は「あっ」となにかに気づいたように、ひざを叩(たた)くとまっすぐに顔を上げました。

「わかった! 上司は父親に似ている! いまの僕は子どものころがんばっても評価してもらえなかったあのころの僕と同じだ。だから、いつもどう思われているかを気にして生きてきたんだ。父親は、頭がいい他の兄弟が自慢で、僕はあの家では役立たずだと思っていた。せめて、がんばろう、人より働こう・・・・・そうやってがんばって、がんばって、父親に認めてほしかったんだ・・・・・。もう、父親の評価を気にして生きる人生はやめます。正直、性格だから変えることはできないと思っていたけど、そうじゃない。思いこみですね。自分で変えられると思ったら、不思議と力が湧いてきました」

このようにハートから放たれる言葉は、力強く空間に広がり相手に届きます。
クールな胃は、表情に出さすに淡々と仕事をしていますが、淡いイエローの色の光が広がり、軽快なリズムを刻んでいます。どうやら、色と音だけ肺の喜びを隠しきれないようです。そして、メッセージをくれました。「あなたはそのままでいい」

★胃のセルフケア:胃に手を当てながら、「そのままでいいよ。ありがとう」と伝えましょう。
★細胞に染みこむダウンロード・メッセージ:「喜びとともに生きることを選択します」

『潜在意識3.0』 2章 より 藤堂ヒロミ:著 サンマーク出版:刊

同調圧力が強く、必要以上に周囲の空気を気にしてしまう。
そんな日本人に胃腸の不調に悩む人が多いのは、偶然ではありません。

外に向けている目を、自分の内側(臓器)に向けてあげる。
つい頑張りすぎてしまう人ほど、意識的にやってあげる必要がありますね。

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臓器の声に耳を傾け、思いこみを外し、潜在意識をアップデートして人生を好転させる。
そのために、私たちがまず心がけること。

それは、何かを選択するとき、「好き、嫌い」ではなく、「心地よさ」で選ぶことです。

好き嫌いは、それまで生きてきた経験とそれから得た感情や思考で創られています。
つまり、潜在意識そのものだといえますね。

心地よさは、“今、この瞬間”に感じている身体の感覚です。
まさに、臓器が発するメッセージそのものといえます。

今、自分が心地よさを感じているか、そうでないか。
それを意識すると、自然と視線が自分の内側に向き、臓器の“声なき声”に耳を澄ますことになります。

心と身体は、すべてつながっています。
潜在意識が体の不調を創るのなら、逆に、体の不調から潜在意識の中の思いこみを探し出すことができます。

さらには、その思いこみをアップデートして体の不調を治し、人生を変えることも可能です。

皆さんも、今までになかった、まったく新しい自己啓発法「潜在意識3.0」を試してみてください。

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