本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『風の時代を幸せに生き抜く方法』(本田健、並木良和)

お薦めの本の紹介です。
本田健さんと並木良和さんの『風の時代を幸せに生き抜く方法』です。

本田健(ほんだ・けん)さんは、経営コンサルタント、作家です。
現在は「お金と幸せ」をテーマに講演会やセミナーを全国で開催されるなど、ご活躍中です。

並木良和(なみき・よしかず)さんは、スピリチュアル・カウンセラー・作家です。
宇宙の叡智やスピリットガイドたちと協働しながら「本来の自分」に一致して生きるための「統合(LDLA)」を伝え、本来の人間が持っている能力や生き方、そして目醒めた状態で人生を謳歌する「在り方」を、自らの体験を通して国内外を問わず世界に教示されています。

「新しい時代」を幸せに生き抜くには?

今、地球は、数百年、数千年単位での大きな時代の転換点。
「地の時代」から「風の時代」に突入した。

そんな声が至るところで聞かれるようになりました。

本田さんも、まさに今、時代は大きく変わりつつあると強調しています。

 2019年の終わりから、世界的に新型コロナウイルスが感染拡大していき、僕たちの生活は一変(いっぺん)しました。すでに、これまでにも日本では大きな地震や台風など、自然災害に見舞われ、それによって人生が大きく変わった人も多いでしょう。
けれども、それらの被害、影響は、ある地域、ある世代に限定されたものでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大は、日本だけでなく、世界中を席巻(せっけん)し、人類が100年近く体験しなかった「大きな変化」を体験することになりました。
イベントや旅行、会食など、生活、行動には制限がかかり、窮屈(きゅうくつ)な暮らしを強(し)いられることになりました。
「いつになったら、もとの生活に戻れるのか」
そう思わない人はいないかもしれませんが、それにあえて答えるなら、僕たちが「もとの生活」に戻ることはないでしょう。
それが、時代の変化ということです。
地球レベルで、時代が変化しています。
それが、いまの、この状況なのです。
もとに戻れないことは、不幸ではありません。
少なくとも、僕はそう考えています。
コロナ禍(か)によって、大切な人をなくしたり、ビジネスで大打撃を受けたり、いまも厳しい状況にいる、という人は少なくないでしょう。
けれども、それを乗り越えた先には、新しいものが生まれていく時代が待っています。
そうした新しい時代を、幸せに生き抜いていくには、どうしたらよいのか。
本書では、スピリチュアルカウンセラーである並木良和さんと一緒に、そのことを掘り下げていこうと思います。

『風の時代を幸せに生き抜く方法』 はじめに より 本田健、並木良和:著 きずな出版:刊

本書は、2021年2月に開催されたオンラインセミナーでの講演、対談をまとめて、新しい時代はどのようなもので、どう生き抜けばいいのかをまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「風の時代」とはどういうものなのか

新しく始まった「風の時代」。
これまでの「地の時代」と比べて、何が違うのでしょうか。

本田さんは、以下のように説明しています

 まず、いままでの「地の時代」には「所有」に意識が向いていました。
何かを「つくり上げる」ことが大切で、たとえば建物を建てたり、組織をつくったりして、会社であれば、支社や支店を増やしていくことによって、成功し、達成というものを得られたわけです。
それに対して、「風の時代」は、「感情」に意識が向いていきます。
感じたり、響き合ったり、「目に見えないもの」ーー僕は「無形資産(むけいしさん)」と呼んでいますが、この「無形資産」が大切になるのが、「風の時代」です。
どういうことかと言いますと、「有形資産(ゆうけいしさん)」というのは、不動産や、車だったり家だったり、服や持ち物だったり、というものです。
ちなみに僕は、今日のオンラインセミナーでは、いつもとは違う、ちょっと派手なシャツを着てきました。アメリカでの活動が増えて、僕には、ハリウッドのイメージコンサルタントの人がついて、一通りのワードローブを揃えてくれるのですが、そこにあったのが、このシャツです。日本では派手すぎるし、ふだんのキャラとは合わないし、なかなか着る機会がなかったのですが、今日は並木さんがいらっしゃるということで、盛り上げようと思ってきてきました。講演やセミナーは、リアルでもオンラインでも数えきれないくらいしてきましたが、いつも、ドキドキわくわくしています。
それはともかく、そういう「もの」「有形資産」中心の時代から、いよいよ「目に見えないもの」「無形資産」にフォーカスされていくのが、「風の時代」です。
いままでは、「どれだけ持っているか」ということが、大事でした。洋服であれば、それこそ、10着持っている、20着持っているという時代から、たとえば3着を上手に着まわして、自分の持ち物に関しては、「それほどこだわらない」。それよりも、「体験すること」「行動すること」に価値を置く人たちが増えていくのではないかと思います。
実際に、我々の世代より上の人たちは、車や家、社会的地位といったものにこだわる人たちが多いのですが、いまの若い世代の人たちと話をすると、その価値観がずいぶん違うことにびっくりします。
「海外旅行をしたくない?」と言うと、「いやいや、ジェット機に乗ったらエコに悪いです」なんて言葉が返ってきたりします。
「高級ホテルに泊まったり、高級レストランでディナーとかを食べたくない?」と言うと、「高いだけで、もったいないです」「コース料理は栄養過多で、糖質のとりすぎが心配です」と言う始末(しまつ)。デートはどうするのかと思ってしまいますが、「彼女とNetflix(ネットフリックス)で動画を見たり、河原を散歩したら十分です」というわけです。
僕たちバブル世代から見たら、ちょっと物足りない感じがするのですが、まさしく風の時代には、そういう若い人たちの生き方ーー感性に従って生きることに価値が置かれるようになるんじゃないかと思います。
若い人はもう、直感的にそれを感じているわけです。
いま35歳以上の人たちは、風がどう吹いているのかを見ることです。
(中略)
風の時代には、「無形資産」がとても大事になっていきます。
「お金」を得るのか、「信頼」「信用」「心のつながり」を得るのか、という場面で、どっちをとるのかということを、いまのうちに考えておいてください。
「無形資産があるのなら、無形負債(ふさい)もありますか」という質問を受けることがあります。
答えを先に言うなら、「無形負債」も、もちろんあります。
たとえば、知らないあいだに人に恨(うら)まれている、嫉妬(しっと)されている、「なんかイヤなやつだな」「感じ悪い」と思われているーーそういうふうなものが、「無形負債」です。
僕は、マーケティングなどを教えるときに、一風変わった教え方をしています。
幸せに成功するためには、人望と人気の両方が必要です。芸能界で成功する人はもちろんですが、作家にも必要な要素だと僕は考えています。
「人望がある人」と「人気がある人」が、イコールになるとは限りません。
人望があっても人気がないと本が売れませんし、人気があっても人望がないと、時代がちょっと変われば、あっという間にダメになっていくんです。
一般の普通の人にも起こりがちなことだと思うのですが、何かで、あるいは、ある場所で、「人気」か出ることがあります。それで有頂天(うちょうてん)になって、「自分はすごい」というふうに勘違いしてしまうわけです。知らず識(し)らずにわがままになったり、自分ではそのつもりがなくても、傍目(はため)にはいい気になっているように見えたりします。
人気があるうちはよいのですが、人気がなくなれば、一気に、まわりの人たちが離れていったりする。これは、「無形負債」のために起こる現象です。
自分でも気づかないうちに受けた批判や嫉妬のエネルギーが、プログの炎上などにつながったりするのです。この「無形負債」というものを意識しておくことは、風の時代の大切なテーマだと思います。

『風の時代を幸せに生き抜く方法』 第1部 より 本田健、並木良和:著 きずな出版:刊

お金や家、車など形のある資産が重要視されていた「地の時代」。
これからの「風の時代」は、感情や思い入れ、感性などの目に見えない部分が、より大切にされるということ。

無形資産を増やし、無形負債を減らす。
それが「風の時代」を幸せに生きる秘訣だということですね。

ちなみに、本田さんは、「無形負債」には、「悲しみ」や「怒り」「恨み」といったものがあると述べています。

「スピリチュアル・クライシス」と「目醒め」

何年も引きこもりを続けていた人やうつ病に苦しんできた人。
「風の時代」の到来は、これまで生きづらさを感じていた人にとって、グッドニュースです。

「スピリチュアル・クライシス」は「魂の危機」と訳されることが多いようですが、本当に目醒めていくときに、ほぼ必ずと言っていいほど起こります。
そして、このスピリチュアル・クライシスは、いろんな形があります。
たとえば「経済的なクライシス」もその一つです。
「なんかよくわからないけどFXで全部飛んじゃった」というようなことが起こったりします。
「よくわからないうちに、パチンコに行ってお金がなくなっちゃった」というのと一緒です。
(中略)
急にリストラされた、会社が破綻したなどの「仕事上のクライシス」もあります。20年結婚していたのに破綻したというような「パートナーシップのクライシス」もあります。がんになった、長期で入院することになったなどの「健康のクライシス」もあります。
どんなクライシスが起こるのかは人それぞれですが、人生で目醒めていくときには、なにかしらの「スピリチュアル・クライシス」が訪れます。
それはほぼ不可避(ふかひ)だというくらいに起きると僕は思っています。
もしかしたら、それをうまく回避する方法もあるのかもしれません。これについては、並木さんにぜひうかがいたいところですが、僕のなかでは、この「スピリチュアル・クライシス」を「ライフワークの聖なる炎」と呼んでいます。
皆さんが目醒めて、自分本来の姿に行くときには、その聖なる炎のようなものに焼かれるんです。その炎によって、エゴとか嫉妬心、競争心とかというものが燃やされます。
だから、目醒めた後の出口に立ったときには、もう髪の毛もチリチリに焦(こ)げているようなイメージです。
僕も、何度も何度も、いろんなレベルで聖なる炎に焼かれました。
それを体験するたびに、「あ、もうこのお金は必要ないんだ」「そんなことを気にする必要ないんだ」と思って、エゴとか見栄(みえ)とかを、どんどんどんどん手放すことができたのです。
そう考えると、「スピリチュアル・クライシス」というのは、絶対にそれが起きるとまでは言い切れませんが、ある意味で必要だし、たとえ起きたとしても、怖がる必要はないと思います。
なぜかと言うと、そこで焼かれないと、「行けない世界」があるからです。
いま、進路が見えないという人たちはーーこれまで目指していたものを変えざるを得なくなった、という人たちは、それは「強制終了」で、目醒めのときが来た、ということです。「目指していた道は違っていた」ということがわかったわけです。
自分の風を起こすときが来たのです。
たとえば、学費が払えなくて大学をやめてしまったという人、パートナーとの関係が変化して、結婚生活がうまくいかなくなったという人、教師や料理人など自分がなりたいものあったのに、それを変えざるを得なくなったという人たち。僕の友人で医者になろうとしていたのに、その道が見えなくなったという人もいました。
そういう人は、ここでもう一度、自分のなかの答えを見つけることです。
答えはすぐに見つからないかもしれません。
いまの自分の状況の原因もわからないまま、なぜか落ち込んで、うつのようになっている、ということもあります。それもスピリチュアル・クライシスです。
結果として、何年も引きこもっているという人もいるかもしれませんが、きっとこれは抜けることができます。
人によっては、半年くらいですむ人もいれば、何年もさまよう人もいます。
いずれにしても、一日二日では無理です。二日酔いではないわけですから。
多少時間がかかっても、その人の魂にとって必要な時間なのだと僕は思います。
いま本当に大変な状況にいる人に、僕は心からの愛を送りたいと思いますし、そこにずっといるわけじゃないということを、もう一回、あらためて思い出していただきたいなというふうに思います。

『風の時代を幸せに生き抜く方法』 第1部 より 本田健、並木良和:著 きずな出版:刊

スピリチュアル・クライシスは、それまでの生き方を「強制終了」させ、目醒めさせるために起きます。

目醒めは、これまでと全く異なる人間になること、つまり、さなぎが蝶になる瞬間です。
スピリチュアル・クライシスの渦中にいるときは、さなぎのように身動きの取れず、つらくて苦しくてたまらないかもしれません。

ただ、スピリチュアルの観点から見ると、「風の時代」を生きるために必要な感性を守るためのシェルターの役割を果たしてくれていたということもできます。

価値観がまったく異なる「風の時代」では、このような経験をした人が中心になって活躍するのでしょう。

「これから生きやすくなる人たち」はどんな人?

「風の時代」は、あらゆるものがボーダレスになっていきます。
つまり、貧富の差、ジェンダーに対しての批判や避難など、これまでの世界でまかり通っていた格差、差別がなくなっていくということです。

並木さんは、いままで生きづらかった人が、これからは生きやすくなると述べています。

「自分は、どうしてこんな時代に生まれて来ちゃったんだろう」と悩んでいる人も、これからは自分の時代になるというふうに、自信を持ってください。
それぐらいに、いままでの常識とか「こうであるはず」「こうであるべき」「こうしなければならない」ということが、全部崩れていきます。
成功と失敗、勝ち組、負け組の枠組み、価値基準も、すべて取り払われていきます。
まっさらに、いったんリセットされて、新しい時代に移行するための準備が、いま行われています。その始まりが2020年だったんです。
もちろん、もっと前から予兆はありましたが、本格的に始まったのが2020年の春分からで、これが、「2020年、2021年に大激変の時代が始まりますよ」と、僕がずっと皆さんに伝えてきた話、につながります。
変化があれば、そのために混乱も起こります。新型コロナウィルスの感染拡大もその一つであって、この混乱は、今年、2021年も相変わらず続いています。そして、今年のこの混乱は、昨年よりも、もっと広がっていくことになります。
でも、そうしたことは、いままでも、いろいろな形でお伝えしてきたように、そのシステムであったり、観念であったり、概念であったり、価値観であったりというものが、すべて崩れていくために、起こっていることなのです。
「崩れていくこと」がいま起きている、というのは、皆さんもわかっていることだと思います。
「普通だったら、こうだったのに」とか、「普通はこうでしょ」ということが、いまは一切、成り立たないような状況になってきているわけです。
それは、すごく苦しいことでもあるし、つらいことでもある。「こんなはずじゃなかったのに」「こんな予定じゃなかったのに」「一生懸命がんばってきたのに」と思われることも少なくないでしょう。
もしも、いままでのことを続けて、あなたの人生でがんばってきたことが実ったり、展開していったり、開けていくんだったら、それはそのまま、ぜひ続けてください。
でも、あなたが一生懸命やってきたのにもかかわらず、途中でダメになってしまったり、急に扉を閉ざされるようなことが起きたときには、それは、あなたのがんばりが間違っていたのだと間違っていたのだと思ってほしいのです。
がんばる方向が違っていたのです。
それを軌道(きどう)修正するために、あなたのこれからの人生が本当の道に修正されるために、いまの状況が起きているんだと思ってほしいのです。
あなたが進んでいこうとする道で、もしも希望を絶(た)たれるようなことが起きたときには、「あぁ、なんでこんなことが起きるんだろう」と思うかもしれませんが、そこは切り替えていきましょう。
「あ、いまはつらいけど、私がここでしっかりと方向転換することができたら、私が想像していた以上の人生が待っているんだ」
ということを知ってください。
実際に、それが真実で、本当にそういうことなんです。
健さんは、これを「スピリチュアル・クライシス」という言葉でお話されましたが、僕も同じように捉えています。
いまの時代は、まったく新たな時代へとシフトしていくために、いろんなものがクライシスしています。
これは、避けて通れない道なんです。
いままで、自分の魂の道にしっかりと沿っていた人は、この時代の「変化」というものを、それほどに感じることはないかもしれません。
「私は別に何も変わらないよ。いままでやってきたことがもっと楽しくなってきたし、もっと発展系を帯びてきたわ」ということに、きっとなると思います。
それは幸せなことだし、ありがたいと思って、これまでに感謝して、そのまま続けていってください。
でも、なかには、人間関係が突然崩れるーーこの関係性は一生続くだろうと思っていた人間関係が急にダメになった、という人もいるはずです。
いまのタイミングで、こういうことを多くの人が体験しているんです。
そのことで悩んだり、うつになったりして、僕のところにも「どうしたらいいでしょう」と相談に来られる方がいます。
そういう方には、
「いまはつらくても、じつは、その裏では祝福が起きている、ということです」
というお話をしています。
もしも、いままでの流れのまま、そぐわない関係性を続けていたら、魂がえぐられるような経験が、あなたを待っています。
そうならないために、いったんは立ち止まらせるようなことが起きて、方向転換していく。これができる人たちは、確実に、たとえ今が最高に幸せだと思っていたとしても、それ以上の幸せが待っているんです。
この流れが、いま、誰にも起きようとしているわけです。
「スピリチュアル・クライシス」と言うと、怖いイメージがあるかもしれませんが、決して怖いものではありません。
いま起きている出来事に巻き込まれると、そこは混沌としすぎていて、先は見えないし、「どうなってしまうんだろう」という不安と恐怖にのみ込まれていきます。
けれども、どうしてクライシスが起きるのかということを、頭の片隅に入れておけば、もしもあなたがそういう現象に直面していたとしても、その先を見ることができます。
「あ、いまはわからないけど、この先にはきっといいこと、今の自分には想像もできないような幸せと豊かさが待っているに違いない」と思って、「この先」に意識を使うことができたら、確実に光が入ってくるんです。
そうすると、いままでは闇(やみ)一色だったものが、「あ、なんかちょっと違う道があるのかもしれないな」とか、「あ、こういうやり方もいいのかもしれないな」というふうに、いろんなアイデアが直感的にあなたに降ってくることになります。
そうなったら、チャンス到来です。

『風の時代を幸せに生き抜く方法』 第2部 より 本田健、並木良和:著 きずな出版:刊

生きづらさを感じている人、苦しみの中にいる人。
それは、「生き方や考え方を変えなさい」という魂からのメッセージを受けているということ。

「風の時代」は、その人らしく生きる、魂の声に従って生きると強い追い風を受ける時代です。

勇気を出して、外の「現実」ではなく、自分の「内なる声」に従うこと。
それが、時代の風に乗って、人生を急上昇させる秘訣だということですね。

「お金」の概念も変わっていく!

「地の時代」から「風の時代」に移行する中で、「お金」の概念も大きく変わっていきます。

並木さんは、だいたい2023年以降から、お金の形、流れというのが、あからさまに変わっていくことになるだろうと述べています。

 時代が変わって総崩れしていくと前でお話しましたが、いままでのものが崩れて、新しいものが生まれていく流れは、どんどん加速していきます。
2026年から2028年くらいになったときに、振り返ると、「お、本当に世の中は変わっちゃったね」と思うぐらいに変わっているはずです。
それまでの過程として「カオスの時代」、言い換えれば「新しい立て直しの時代」というものを、どうしても通過しなければならないので、その間には混乱もあるわけです。
でも、「風の時代」を楽しめる人は、その混乱している状況のなかでも上がっていくことができます。
「この時代って最高だね。私たちは、なんてエキサイティングな時代を選んで生まれてきたのかしら」と言えるほど、楽しい人生を生きることになるはずです。
ところが、混乱が起きていることを、たとえば国や政府、あるいは「コロナウィルス」のせいにして、自分を犠牲者にする生き方をしてしまうと、風の時代の流れからは、ゴロンと転(ころ)げ落ちてしまいます。
言い方を換えると、「風の時代」というのは、いかに自分に責任を持てるか、ということにかかっています。
自分の人生について、1ミリたりとも誰かのせいにするのではなく、自分の責任でやっていくことです。
「自分の責任で」というのは、「自分が悪い」という意味ではないですよ。
自分に力があるということ。自分が主導権を握(にぎ)るということです。
この生き方にあなたがシフトできたら、途端に人生は楽しくなります。
よく「あなたの意識が現実をつくる」ということが言われますが、「だけど、私、こんな現実をつくった覚えはないんだけど」という人は多いです。
けれども、「自分で主導権を握り、責任を持つ」。そういう意識的な生き方ができたら、「あ、自分が自分の人生をつくっているんだ」という相関関係が明らかになるような現実を体験するようになります。
そうなっていくと、自分の現実に対して、「よし、私バージョンの天国をつくっていこう」と積極的になるはずです。
「自分バージョンの天国」とは、自分にとっての最高の世界を意味します。
こうもなりたい、ああもなりたいというふうに、どんどん自分の中からポジティブなイメージが出てきて、それに向かってチャレンジしていくような生き方にシフトしていきます。
そうしてチャレンジできる人たちが、この「風の時代」は、本当に伸びていきます。
それは、宇宙のエネルギーを味方につけることになるからです。
宇宙というのは、チャレンジ精神旺盛(おうせい)です。
宇宙の本質は、発展、拡大、進歩、進化ーーこれしかないんです。
僕たちは、なるべく発展したいと思いながらも、でも、現状維持はしたい。なるべく変化は少なくて、なるべく痛みも少なくて、でも、大きく変わっていけたらいいなと思っているわけです。
こういう生き方は、「守り」の生き方です。「地の時代」というのはカチッと固まっているので、どちらかと言えば、「守り」の考え方、生き方になっていました。
「守り」ですから、できるだけリスクは追わない。小さなリスクで、いかに結果を大きくするかということに、みんな意識を向けてきたのです。
けれども、「風の時代」はそうじゃないんです。
リスクがあろうが何だろうが、自分がワクワクすることに「エイッ」とチャレンジしてしまう人が、ドッカーンと伸びていけます。
つまり、この宇宙のチャレンジ精神と自分のチャレンジ精神がシンクロしたとき、あなたは、宇宙という大きなエネルギーを自分のエネルギーとして使うことができます。
あなたが動くと、宇宙が動くことになるんです。
そうすると、この宇宙は創造のエネルギーそのものなので、あなたが「こうする」と決めると、それは必ず形になります。
「私がこうやる」と決めたら、まわりの人が「それは難しいんじゃない」と言っても、やり遂げてしまうんです。
なぜなら、宇宙が動くからです。
あなたは自分に力を取り戻して、あなたが望む通りの人生というものを、これからどんどん築いていくことになります。それが「風の時代」なんです。
その意味で、お金とのつき合い方も変わってきます。
健さんも言われていましたが、これから、お金はたしかに必要なんですが、そうなると僕たちは、つい貯め込もうとしてしまうのです。
「お金が必要になるなら、貯金しなきゃ」となるわけです。
でも、それが「地の時代」の考え方だったわけです。
貯金がいくらあるのか、資産がどれだけあるのか、老後にいくら必要なのか、それにはいくら足りないのか、ということが大事なテーマで、そこに向けて、「しっかりと築き上げていこうよ」とやってきたのです。
「地の時代」のテーマは、「カチッと固める」ですから、お金を貯めて、資産をつくっていくというのは、時代のテーマに合っていたわけです。でも、「風の時代」は流動的なので、お金もちゃんと流してあげる必要があるんです。
そうして流してあげると、「循環の法則」が働いて、与えることで受けとる、受けとって、また与えることで受けとる、また与えることで受けとるというように、ちゃんと自分に必要なものがまわってくるようになります。
受けとるもの、与えるものが、「お金」という形ではないかもしれません。
誰かの助けかもしれないし、モノかもしれないし、チャンスや情報かもしれません。でも、それはお金に匹敵(ひってき)するほどの豊かさなんです。
これが理解できるようになると、お金を使うこと躊躇(ちゅうちょ)なくできるはずです。
もちろん、無駄遣いをしなさいと言っているわけではありません。
そうではなく、「これだ」と思ったものがやってきたときに、思いきって、チャレンジしていきましょう、ということです。
自分のワクワクに従って、「エイッ」と思って、自分の持っているものを出していく、与えていくわけです。
そうして波に乗っていくことで、「循環の法則」が働いて、「あれあれ、投資のためにすごくお金を使ったけど、それ以上のものが返ってきたじゃない!」ということが起きていきます。
継続的にお金を生み出せるようなスキルが身についたり、そういう関係性が出来上がってきたり、またそれに必要な情報がやってきたり、というふうに、あなたは発展していくしかないという流れに乗っていくことになるんです。
なぜなら、それが時代のエネルギーだからです。
僕たちは、いままでと同じで、時代のエネルギーにマッチした生き方をしていれば、うまくいくようになってるんです。

『風の時代を幸せに生き抜く方法』 第2部 より 本田健、並木良和:著 きずな出版:刊

「地の時代」では、お金は固定的なもので、貯め込むものでした。
一方、「風の時代」では、お金は流動的なもので、循環させるものになります。

お金は、「豊かさのエネルギー」の一つの現れにすぎません。
これまでのように、お金に縛られずに生きられる時代になるということですね。

「直感」と「直感らしきもの」を見分ける方法とは?

「風の時代」は、魂の声、つまり「直感」に従ってシンプルに生きることが、より重要になります。

では、「直感」とは、どのようなものなのでしょうか。

本田ーー先日、友人でもある直感能力者のリン・ロビンソンさんと対談させてもらったのですが、そのときに彼女とすごく盛り上がったのは、「直感と直感らしきものの見分け方」でした。
「直感」と「直感らしきもの」をどうすれば見分けられるのか、という方は少なくありません。
「直感」と「恐れ」は、また違うものです。
「直感かな」と思っても、じつは「恐れ」かもしれないし、「恐れかな」と思っても「直感」かもしれない。並木さんは、どういうふうに判断されるのですか?
並木ーーシンクロニシティというのは、「魂の道に沿っているよ」といサインです。
ここで大事なのは、「そうか、魂の道に沿っているんだから、これをやらなければならないんだ」と思う必要はない、ということです。
「魂の道に沿っていることだ」と感じたら、「そうか、自信を持って進んでいいんだ!」と受け入れて、次に、「それを実際に、いま自分がやりたいのか?」というところで、取捨選択していくことがとても大切です。
「シンクロが起きたから、やらなければならない」となってしまうと、それはまた違ってきてしまいます。
僕のなかで大事なポイントというのが、2つあります。
まず、僕たちは、生きていくうえで欠かせない「呼吸のシステム」を持っています。
自分にとって最善の選択もしくは最善のもの、人、関わる物事ーーどんなものでも、それが自分に合っているときというのは、呼吸は非常に深くなるものなんです。
たとえば赤とオレンジで、「どっちが合うかしら」といったときに、赤をイメージしたり、赤いものに触れたりして呼吸するときの体感と、オレンジ色のものに触れたりしたときの体感は、絶対に違います。
自分に合うものであれば、呼吸が深くなります。
健さんからの質問の答えは、直感か恐れかを見分けるには、その事柄をイメージしたときの呼吸の変化を捉える、というのが、一つのやり方です。
もう一つの方法として、魂に沿う道というのは、決して飽きが来ないんですね。
前で健さんが、「モチベーションが必要なものは、あなたがやるべきことじゃない」ということをおっしゃっていましたが、まさにその通りで、その自分がやりたいと思ったことの先を、ちょっとイメージしてみるんです。
本当に魂に沿っていたら、もう飽きることなく、いつでもイメージが続いていきます。「わあ、こんなことになっている!」「そんなことにもなっている!」と次々にイメージが湧いて、ワクワクしちゃうのです。
ところが、いまはワクワクしているつもりなのに、それをイメージしてみようとすると、全然イメージが湧いてこない、ということがあります。
途中でモゾモゾして飽きちゃった、というときには、魂の「それ違っているよ、あなたの道じゃないよ」というサインがやってきているということなのです。
本田ーーなるほど! たとえば「大学に入ってみたけれど、このまま就職するということが全然ピン来ない」というようなことですね。
この世の中には、社会的に優位なことというのがあります。
それを捨てるというのは、とても勇気がいることです。
例をあげて言えば、「医学部に行っていたのに、それをやめて陶芸家の道に進む」という人がいたら、どうでしょうか。つい、「考え直せ」と言いたくなるのが人情です。
僕の友人でも、いい大学を出て、本当は進みたい道があったのに、親に泣きつかれて、一流企業に就職して、所謂(いわゆる)「エリートコース」に乗っていた人がいました。けれども途中で、「やっぱり自分の行きたい道はこれじゃない」と言って、コースから外(はず)れるというのは、かなり勇気のいることです。
並木ーー結局は、「頭で生きているか」「心で生きているか」の違いになるんですよね。
医学の道から陶芸家、芸術家の道に行くというのは、その道こそが、その人にとって本当の意味で心が満たされることだと思うんです。
僕たちが死を迎えるとき、肉体を脱いで持っていけるものというのは、物でも、お金でもありません。どんなに大切な人も、連れていくことはできません。
では何を持っていけるかと言えば、体験を通して得た記憶という思い出、魂の満足感しかないんです。
自分が生きた証として、
「十二分に生ききったな」
「自分の可能性を生きたな」
「自分の心にちゃんと一致して生きたな」
「魂に満足できる人生を生きたな」
というような、そんな満足感を得られたら、それこそがすべてなんですね。
でも、「収入が激減した」とか、「つき合っている人たちのグレードが下がった」とかというような表面的なことだけで判断してしまうと、もう全然違うことになってしまうわけです。

『風の時代を幸せに生き抜く方法』 第3部 より 本田健、並木良和:著 きずな出版:刊

「風の時代」は、スピードが命です。
急激に変化し続ける現実に対して、その場その場で選択し、決断する必要があります。

いちいち頭で考えてから行動していては、とても時代の変化の波に乗ることはできません。
これからは魂が何を望んでいるのかを察知し、一瞬で決断できるかがカギとなります。

直感を見分け、直感を信じて行動する力。
それが「風の時代」を生き抜く上での、最重要スキルとなります。

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240年続いてきた「地の時代」が終わり、新しい240年の「風の時代」が始まる。
私たちは、そんな地球的な時代の転換点に生きています。

これまでガチガチに固まって停滞していたものが、一気に解き放たれて自由に動き出す。
まさにサナギが蝶に生まれ変わる、そんな瞬間に例えられるでしょう。

「風の時代」は、自由になる時代です。

並木さんは、自由でいるというのは、自分に正直であることであり、ありのままの自分と、一致した生き方をするということだとおっしゃっています。

インターネットやSNSの普及などにより、個人がかつてないほど大きな力を得た現代。
それはまさに「風の時代」の始まりを象徴する現象であり、その流れはさらに加速していくということです。

ルールが変わったら、それに沿ったやり方が求められる。
スポーツでも、ビジネスでも、ゲームでも、それは同じですね。

時代の新しいルールを知り、それに沿った生き方を身につける。
本書は、すべての人にとって、新しい時代の「風」に乗るための必読の一冊といえます。

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