本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『人生のしくみ』(越智啓子)

お薦めの本の紹介です。
越智啓子さんの『人生のしくみ 夢はかならず実現する【完全パワーアップ版】』です。

人生のしくみ 夢はかならず実現する【完全パワーアップ版】 (TOKUMAソウルライブラリー)

越智啓子(おち・けいこ)さんは、精神科医です。
過去生療法、アロマセラピー、クリスタルヒーリング、ハンド&ヴォイスヒーリングなどを取り入れた新しいカウンセリング治療を行っておられます。

「人生のしくみ」で、あなたの夢は実現する!

越智さんは、精神安定剤を処方しないユニークな精神科医の治療法の“愛と笑いの過去生(かこせい)療法”を27年間続けてきて、とても大切な情報を得ました。

その情報とは、「いま体験している人生こそが、過去生の自分の夢がかなった状態なのかもしれない」、また「いまやっていることが、すべて自分の夢実現へ着々と進んでいるプロセスかもしれない」ということです。

 “過去生”という言葉を初めて知った方もいるかもしれませんが、それはそれぞれの人がいまの人生の「以前」に過ごしてきた人生のことです。「前世」という言葉がありますが、私たちはその前世を何回も経験していまに至っています。「生まれ変わっている」と言ってもいいでしょう。
そして将来、いまの人生を終えた後には次の人生が待っているのです。過去生といまの人生、将来の人生はそれぞれ別のものではありません。過去生での願望や夢、感動、あるいは失敗による罪悪感やトラウマなどは次の人生に引き継がれます。あるいは、前の人生では夢に終わってしまった願望が次の人生でかなえられるということもあります。
人はつねに「こうしたい」「こうなりたい」という願望を抱いていますが、そのすべてがいまの人生においてかなうわけではありません。しかしもし、人間が、生まれ変わって、男になったり、女になったり、いろんな人種や文化を体験しているとしたら、誰でも次の人生でそれを実現したいと思うでしょう。
このように私たちは、一度の人生で夢が途中になったら、次の人生でも必ず続きをやりたくなるものなのです。だから、いま自分が抱えている夢は、もしかしたら過去生で持っていた夢を引き継いでいるのかもしれません。あるいはいま夢がかない満ち足りているならば、それは過去生での願望がいまの人生で達成されたということであるかもしれないのです。
逆に、いませっかく夢を実現したくて、一生懸命にがんばっているのに、なぜか繰り返し同じ失敗をして、何かに引っかかっている感じがすることがあります。これも、じつは、過去生での失敗や不必要な罪悪感がブロックになっていて、「まただめになる」とマイナスの思い込みが強くて、自分で夢の実現へのブレーキをかけていることが多いのです。
そのマイナスの思い込みを一気に解放できるのが、過去生療法という、アメリカやカナダで始まった画期的な精神療法の一つなのです。
私は精神科医となってから、薬を使わない治療法を20数年間追求してきました。その間多くの患者さんと接してきて、体験からたくさんのことを気づき、学んできました。
ここで、初めて私の本を読まれる方のために、少し自己紹介させていただきます。

私は小さいころから感じやすく、よく幽霊を見たり、ときには花の妖精が現れて一緒に遊んだりといった経験もありました。一方、人ごみの中に行くとぐったりしてしまい、医師からは「自家中毒」です。と言われるパターンを繰り返していました。副腎の難病もあり、病院とは縁が切れず、さらに、幼いころ亡くなった弟の死が医師の誤診と聞いてから、自ら医師を目指し、ついに苦労の末に夢がかないました。
自分自身が強い薬、副腎ステロイドホルモンを投与されて、その副作用で苦しみましたから、精神科医になってからも、自ら精神安定剤を飲んでみて、ステロイドと同じように強い薬だと実感し、薬以外の心地よい治療をずっと探求してきたのです。
まず、精神療法に、手当て療法を加えました。手から気功のように、エネルギーが出て患者さんの患部をやさしくなでると、リラックスできて驚くほど症状がよくなります。次は笑い療法でした。うつの患者さんを思いっきり笑わせて、暗い表情の患者さんが、すっかりとした笑顔になるので、当時私がいた国立の精神病の外来では、看護師さんたちから「不思議な談話室」と呼ばれていました。
何より一番効果があったのは、「大丈夫ですよ、必ずよくなりますよ」という励ましの言葉かけと、相手を受け止めて抱きしめることでした。

1993年に過労で倒れてから、もう一度患者の立場になって、ありとあらゆる治療法を試したことで、別の癒(いや)やしの世界、それまで知らなかった精神世界への扉が開けてきたのです。
アロマセラピィという、心地よい香りを使ったオイルマッサージにはまって、1年3カ月間、毎週通いました。さらに、カナダ人から水晶を使ったオイルマッサージヒーリングを体験し、アメリカ人からヒプノセラピィと呼ばれる過去生療法も受けました。仏教の輪廻転生(りんねてんしょう)の言葉でしか知らなかった「過去生」や「生まれ変わり」が身近に感じられるようになりました。
神戸の地震ショックの直後、「いつか自分らしいクリニックを創(つく)りたい」という夢をいまこそやらなくてはと、背中を押される思いで、薬を使わないメンタルクリニックを、東京で開院することになりました。
カウンセリングを中心にアロマ(香り)、クリスタル(水晶)、ハンドヒーリング(手当て療法)、そして不思議な子守歌のようなヴォイスヒーリングを過去生療法と組み合わせた、新しいタイプの医療を始めました。これが縁あってマンガになり、『不思議クリニック』(朝日ソノラマ)として、5年間連載されました。クリニックは電話がパンクするほど、診療予約をしたいという人が集まりました。私も頑張って診療に集中しましたが、ついに過労で倒れてしまい、大都会・東京から魂の故郷、沖縄に移り住むことになりました。そして、「海が見えるクリニック」の夢が実現して、今日に至っています。

『人生のしくみ』 プロローグ より 越智啓子:著 徳間書店:刊

本書は、越智さんが27年間を積み重ねて築き上げ、自ら実践してきた「人生のしくみ」をわかりやすく解説した一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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生まれ変わりは「本」で、一回の人生は「紙1枚」

「生まれ変わり」の話として有名なのが、チベットの「ダライ・ラマ探し」です。

チベットでは、ダライ・ラマは世襲制でなく、生まれ変わった魂を見つけて、その記憶が残っている子供を後継者にします。
それも、きちんとした選択形式の試験で、ダライ・ラマが使っていた物を一つ一つ当てさせるのですが、正確にほぼ100%の確率で当てることのできた子を後継者にしていくそうです。

 ダライ・ラマの転生だけでなく、身近な私たちの人生にも「過去生の裏づけ」が見られます。
何気なく、無意識に好きなものや、表現していること、行きたい場所などが、昔懐かしい過去生と関係があったりするのです。
たとえば、過去生がアメリカ人で、金髪、青い目だった人が、いままた同じように毛を染めたり、ブルーアイコンタクトを入れて、しきりにアメリカへ旅に行くなど、まだアメリカ人の続きをしていたりします。
その例として、沖縄はアメリカ軍の基地がありますから、アメリカにちなんだエピソードもよくあります。アメリカ兵だった過去生を持つ女性が、アーミー服を好んで着たりします。
あなたが表現したいファッションも、過去生を知るヒントかもしれません。
自分の好きなファッションから過去世の謎解きをすることができます。

いまのあなたのファッションは?
白いレースや、白い服は、昔天使だったことがあるかもです。ちょっと優柔不断の癖が残っています。
パーカーが大好きなのは、過去世で修道士だったことがあります。
あずき色は、もれなくチベット僧か尼さんです。
小花のブラウスやワンピース、レースは、イギリス時代の名残です。
赤と黒のファッションは、スペイン時代があります。
お近くの人と、お互いのファッションを観察して、過去生を予想してみましょう!
この美しい青い星、地球で何度も生まれ変わった魂にとって、懐かしいと強く思えるところは、きっと前に生まれていたところだと思います。文明の発達のおかげで、懐かしい魂のふるさとへ、数時間で再び訪れることができるのは、なんと素敵なことでしょう。
私が沖縄に初めて来たときも、「ああ懐かしい、ここはよく知っている」と瞬時に感じました。
46歳で、一人で沖縄に移り住みたくなるほどですから、よほどの強い衝動がなければ行動に移さないでしょう。「感情は魂の言語だ」と私の大好きな本『神との対話』(ニール・ドナルド・ウォルシュ著、吉田利子訳、サンマーク出版)にも力強く書かれています。
衝動は強い感情、感情の最大値です。これはどうしても無視できない、「魂からの叫び」だと思います。それは、過去世の自分の思い残し、夢だったり、魂からの貴重なメッセージだったりします。衝動行為は、とても大切なのです。
ですから、もっと素直に自分の感情や衝動に意識を向けてもいいのです。どうぞ、自分の感情をいままで以上に大切に扱ってあげてください。
さらに、過去生の感情を解放することで、それまで原因不明の症状で苦しんでいたのに、それが消えてしまうというケースがたくさんあることも、大切な裏づけになると思います。
それには高所恐怖症、閉所恐怖症、飛行機恐怖症、水恐怖症、虫恐怖症、パニック障害、不安神経症、強迫神経症、などいろんなパターンが見られます。
クリニックには、これらの症状に悩む患者さんかたくさん来院されます。私の著書『生命の子守歌』(PHP研究所)やコミック『不思議クリニック』(朝日ソノラマ)に紹介されているいろんな症例をお読みになり、ご自分も過去生のヒントを知って感情の解放をしたいと思われるのです。
いま、地球において、「総集編の時代」だと言われています。つまり、何十回、何百回と生まれ変わってきた過去生で解放できなかった強い感情をもう一度引き出して、解放するプログラムをたくさん盛り込んで生まれてきているのです。
過去生と似たような状況を作ったり、まるで逆の立場に立つことで、相手の立場を理解して大きく成長したり、さまざまな方法で何とかたまった感情を表現して、それらを少しでも軽くしようと、涙ぐましい努力の連続です。
そのための参考書として、「前世療法」や「過去生回帰」の本が世に出てきて、宗教だけでなく、精神医学の分野でも輪廻転生を科学的に取り上げはじめているのです。これは、より多くの人々の信用を得るための「あの世」からのメッセージなのです。
「あの世」に帰れば常識である「生まれ変わりのシステム」は、必要があって「この世」にも知らされる時代になってきたのです。
(中略)
人生がいろんな時代で繰り広げられるしくみを、わかりやすく本にたとえることができます。紙一枚が一つの人生だとすると、たくさんの人生を体験した人ほど、分厚い本になるのです。
たとえば、まだ地球での生まれ変わりが3回と少ない人の場合、一回の人生を紙一枚とすれば、まだ3枚ですから、ホッチキスで留めて、すぐに目を通せてしまいます。
そんなホッチキスで3枚のケースをご紹介しましょう。東京でクリニックをしていたころの患者さんです。
一風変わった夫を理解できず困っていた主婦の方からの相談でした。
夫の職業はカメラマン。常識が通じなくて、コミュニケーションに困っていたのです。
彼女を通じて、彼のエネルギーを読み取ってみました。
まさに、「ホッチキスで3枚のケース」でした。
彼はまだ、地球に来てまもなくて、地球に慣れていないのです。生まれ変わりといっても、なにも地球だけとは限りません。他の星からやってきた人もいるのです。そして彼は、それまでの3回の人生もそれぞれに短くて、今回ようやく長い人生を計画していました。
「先生、それって、夫はほとんど宇宙人なの?」
「そう思ったほうが、わかりやすいわね。カメラマンになったのも、珍しい地球を一生懸命に撮っているのでしょうね。彼のことを、いま来たばかりの宇宙人と思えば、コミュニケーションが難しいことも、きっと許せると思うわ」
「ああ、そういう理由なら、とっても納得です。いままで悩んでいたのが、バカみたい。すっと楽になりました。だから、彼はいつも面白がっていろんなものを撮っているのね」
彼女は、1回のセッションですっかり納得して、夫に対する意識を変えることができました。そういえばと思いあたることが、次々に面白いほど出てきたと言って、喜んでいました。
あなたの周りにも、似たような人がいませんか?
他には、逆に300回も地球で生まれ変わっている人もいます。紙300枚となると、もはやホッチキスでは留まらず一冊の本になります。これは、かなり読みごたえがあります。
内容も、バラエテティに富んでいて、面白い人です。それは即、その人の人格ににじみ出ています。
話が面白く、懐も深くて、めったなことでは腹を立てません。すべてにこだわらず、こうでなくてはいけないという固さがないのです。たくさん人生を経験すると、人間が丸くなるのですね。まるで良寛さんみたいですね。私は、自然体で生きた良寛さんが大好きです!
あなたは、自分の人生のシナリオが何枚くらいになると思いますか?
波乱万丈の人生のシナリオは、本のように分厚いと思います。
最近は映画や動画の時代なので、このごろはそれをヒントに、動画をたとえに説明するようにしています。
あなたの人生は1枚の動画で記録されていると考えてみましょう!
あの世に帰り、懐かしい人々に再会したあとで、今回の人生の動画を上映して、みんなでそれを見るのです。それも不思議な動画で、自分の決断や行為によってその後の状況がどのように変化、波及していったかを自分でも見ることができるのです。
自分の愛の行為が、その後にさまざまな人々を幸せにしたということがわかったときは、感動的です。逆に悪気はなくても自分の言動で人を傷つけた場合は、どうしても見ていて反省したくなります。
そして、次の人生では、そうしないようにと決意するのです。
この動画は、自分の人生の読み取りの深さによって内容が変わってしまうので、その人の意識レベルに応じていかようにも変わってきてしまいます。
だからこそ、不思議な動画なのです。
先ほど、人生を一枚の紙にたとえましたが、動画に例えてもわかりやすいのです。
もちろんこの動画も、生まれ変わりの回数で枚数が違います。
あなたの動画は、何枚くらいだと思いますか?
まだやり残しがあると思う人は、その動画の続きを別の人生でも撮り続けるのです。それを「人生のしくみ」としては、バランスを取っているのです。
そのままでいいと思う人は、続きをしなくてもいいのです。誰からもしかられたりしません。振り子現象のように、極端に振れていた振り子がだんだんとニュウトラルになってきます。
生まれ変わりをたくさん体験するほど、魂も人格も丸くなって、バランスがよくなります。
両手で玉を創るようにしながら、声に出して言ってみましょう!
いままで、たくさん生まれ変わって体験を積んだ自分への讃歌になります。
宇宙は球〜宇宙は球〜体験するほど丸くなる〜

現在は、文明の発達のおかげで交通機関が便利ですから、簡単に前回の人生を過ごした場所にも行くことができます。そのため、いろんな人生の動画の続きや撮り直しができるようになっています。そこで、私たちは、生まれてくるときに自ら盛りだくさんのプログラムを組むようになっています。本当に「ブラボー!」です。
まさに、「総集編の時代」なのです。
今生の動画と、過去生の動画が同時に撮影されている感じ、つまり「パラレルワールド」になっています。今回、いろんな時代の動画の続きを撮り直しをしようと決めてきた方は、とてもカラフルに忙しくなっています。でも自分で決めてきたのなら、やるしかありませんね。
とんな動画にするかは、自分次第です。だったら思い切り楽しいハッピーエンドにしましょう!
それでは、ご自分なりの「パラレルワールド」を楽しんでください!
「人生の謎解き」もね!
これで、あなたの人生、バッチリです。
じつに、面白い時代ですね。
そして、過去生の動画の撮り直しや、続きを撮るために「過去生療法」が出現しました。
どの人の人生シナリオも、それなりに波乱万丈です。あまりにも大変なので、その解説書として「前世療法」や「過去生回帰」に関する本が、「あの世」から「この世」にも登場してきたのです。

『人生のしくみ』 第一話 より 越智啓子:著 徳間書店:刊

人生は、1回きり。
その前提で、世の中を捉えようとすると、なかなかうまくいきません。

それもそのはず。
一冊の本の、ある一枚のページから、本全体の内容を理解しようとしているようなものだからです。

私たちは、生まれ変わって、何度も人生を繰り返している。
その前提に立てば、いままで見えなかったことが、いろいろ見えてきますね。

人生の「振り子現象」とは?

生まれ変わりにおいて、「振り子現象」と呼ばれるものがあります。
それは、ヤクザやマフィアと仏教の僧侶やキリスト教の司祭・牧師を、まるで「振り子」のように交互に生まれ変わっているケースです。

越智さんは、人生の「振り子現象」を過去生療法で見ると全体像がはっきりと見えてくると述べています。

 いままで私が見てきた多くのケースの中から、さまざまな「振り子現象」をご紹介しましょう。
私の本(『生命の子守歌』)を読まれた、ある経営者の方が、怒りっぽいことを悩んでクリニックに来院されました。
過去生療法をしたところ、
「清水の次郎長さんのような、ヤクザの親分をしていたようです。性格は森の石松のように短気で喧嘩(けんか)っ早くて、正義感にあふれていましたよ」
と解説しましたら、
「えっ、先生、同じようなことを、不思議なハンコ屋さんでも言われましたよ。私のハンコを見て、清水の次郎長みたいなヤクザの親分だと言われたんです。びっくりですね。まあ、いまもヤクザのような仕事をしていると言えますが・・・・・」
「それだけではなくて、お坊さんの時代もありますよ。道を極めるのが好きな魂ですね。武士の時代もありましたよ」
「だから、刀が好きなんですね。模造品ですが、いろいろと集めているんです。本当は真剣が欲しいですね。城巡りもしたいし・・・・・。そういえば、車の中で『般若心経(はんにゃしんぎょう)』のテープを聞いているな〜。自分がやりたいと思っていることにも、意味があるんですね」
「前の過去生の感情が残っていて、どうしてもにじみ出てくるものなのですね。あら、同じヤクザさんでも、もう一つ、アメリカのマフィアの時代もありますね」
「それで拳銃が好きで、たまに拳銃の専門雑誌を見るのかもしれませんね。そういえば、以前、ポーカーも異常に強くて、強すぎて・・・・・、いまではもうやりませんけれど。そういえば、若いころからバーボンもよく飲んでるな〜。ふつうの人と同じは嫌でしたから、波乱万丈だったけど、大きく揺れる振り子を楽しんできたのかもしれませんね」
と、しみじみ。
面白いほど、過去生のイメージとその方の好みが、次々に一致していきます。
「自分の趣味も、一つ一つ意味があるのですね。面白いな」
「やりたいことは、全部やってしまったほうがいいのですよ。思い残しのない人生にしてください。
いまは『総集編の時代』と言われていますから、いままで培(つちか)ったものをひもといて、思いっきり楽しんだらいい時代なのですよ。好きなことをどんどんやってみましょう。
ヤクザさんだけでなく、お坊さんの時代もあったのですから、ボランティア活動や社会活動の仕事にかかわるのも、いいと思いますよ」
「じつはすでに、障害者のボランティア活動にかかわっていたんですよ」
「それも、偶然ではなく必然ですね。どんどんやりたいと思ったことは、多面的にやってみてください。それも、道を極める『極道』から、楽しんで道を極める『極楽道』に切り替えていってください」
「『極楽道』ですか。むー、面白い発想ですね」
「『極楽道』を全国に広めていたいのです。そのお手本が、あのかわいいイルカさんです!」
「海のイルカですか? 先生も、イルカが大好きですよね。先生につなげてくれた本の中にもイルカと泳いで癒やされた体験が書かれていますね。イルカに触れると癒やされるのですか?」
「短気な人には、ぜひおすすめですよ。怒るのが馬鹿らしくなります。イルカは海の中の『笑いの天使』ですよ」
「笑いか・・・・・笑いがたりないのかもしれませんね」
「実際にイルカに触れなくても、イルカの写真やグッズを身のまわりに置くだけでも、イルカの楽しいエネルギーに包まれて癒やされますよ。ぜひ、イルカを通じて、ほんまもんの『極楽道』を目指してくださいね」
「そういえば、ボランティア活動の団体名がイルカでした!」
なんと、「極道」の話からイルカの話までいきました。
ここまでは男性版の「振り子現象」のお話でしたが、もちろん女性版もあります。
ヤクザの姉(あね)さん、娼婦、マフィアの愛人と、仏教の尼さんやキリスト教のシスターという「振り子現象」です。
全国を講演で飛び回っている友人も、江戸時代にとっても強くて美しいヤクザの姉さんだったことが分かりました。背中に見事な龍の彫り物が生き生きと描かれていました。
今生も、会社の社長さんたちと縁があって、ビシッと精神面の指導を自然にしていくのだそうです。一方で、イエス様の奥様のマグダラのマリアのエネルギーを持っているといろんな方から言われるそうです。見事な「振り子現象」を持っていますね。
沖縄のクリニックに、本土から男性関係で悩んでいた女性が来院されました。
彼女が太ももに美しい龍の刺青(いれずみ)を彫り込んでいると言うので、頼み込んで特別に見せてもらいました。それは、青く神秘的に浮き上がって見えて、思わずうっとりと拝んでしまいました。
「先生、私ね、小学校2年生のときから、無性(むしょう)に背中に龍の刺青を彫りたくてたまらなかったのよ。変でしょう?」
「べつに変じゃないわ、きっと意味があると思うわ」
たしかに常識で考えると、ふつうの家に育った女の子が、小学校2年生くらいで、背中に龍の刺青を彫りたいとは思わないでしょう。でも、「生まれ変わりの科学」の説明では、なるほどと意味が見えてくるのです。
彼女の過去生のイメージはずばり江戸時代のヤクザで、背中に立派な龍の刺青を彫った「お龍姉さん」でした。親分の奥さんで、とても気風(きっぷ)のいいパワフルな女性でした。
そして、もう一つの過去生のイメージは、イタリアの娼婦でした。産んだ子供を修道院の前に捨ててしまって、その後、様子を見に行ったときにシスターに見つかり、話しているうちに自分もシスターになってしまったというストーリーでした。
やはりこのケースも「振り子現象」が見られます。
皆さんの中にも、娼婦のような妖艶(ようえん)な部分と、尼さんや修道院のシスターのような純潔で厳しい部分が、自分の中に極端に同居していると感じる方がおられると思います。
きっと、あなたにもこの「振り子現象」があって、道を極めてきたのでしょうね。
これからは、「極道」に「楽しみ」を入れて、「極楽道」に意識を変えてみませんか?
いままで2000年間、宗教を通じて魂の学びをしてきました。それはそれで、素晴らしいものがありましたが、21世紀を迎えて、「宗教カルマ」として染み込んできた、戒律やしがらみという「思い込み」を解放して、そろそろ自由になってみましょう!
「苦しみ」の中での学びの時代から、「楽しみ」の中での学びの時代へ!
レッツ極楽道!!

私たち人間は、極端な体験をしながら人生を歩んでいると、「生きている」という実感がとてもしてくるようです。
私たちは、「振り子現象」を繰り返しているうちに、だんだんとその振り幅が狭くなってきて、バランスがとれ、中心軸に近づいてくるのです。そうすると、極端さや、特別目立つエネルギーがなくなてきて、さりげなく、やさしく、おだやかに、特別目立たないけど、そばにくっついていたいような、何とも言えない「心地よさ」がかもし出されてくるのです。
その「心地よさ」が、タクシーの運転手さんが言っていた、「品のよさ」に通じてくるのだと思います。そして、これこそが、「極道」の「極み」だと言えます。
どんな道でも、その道を極めている人には、何とも言えない風格、品のよさがにじみ出ています。
いままでは、生まれてきた環境で品のよさが決まると勘違いをしていました。あらゆる分野でその道を極めると、自然に品性が磨かれてくるのですね。
これを過去生療法の中で見ていくと、面白い現象が浮き彫りになってきます。
人は中毒になると、それを何とかやめようと必死になるものの、結局はやめられずに、ますます中毒が進んでしまいます。この逆療法として、「その道を極める」方向に進めてみるという方法があります。そうしてしばらくすると満足して、意外にも、見事にその中毒を卒業できてしまうことがあります。
つまり、「その道を極める」とは、それを「こよなく愛して、とことん味わう」ことでもあります。
せっかく、光の世界から、ただ光っているだけでは退屈したのでこの世に生まれ変わってきたのですから、自分の好きな体験を思い切りしてみてください。どうせなら、極めて見るとその体験の達人として、才能となり、自分の内なる宇宙の千手観音の手の中に道具として残ります。せっかく刺激的で面白いこの世に生まれてきたのですから、極めましょう!
ふつうは、中毒症状の患者さんに「やめなさい」と止めますが、私の治療法は普通じゃなくてユニークなので、「やめないで、極めなさい。もっと愛して楽しんで!」とすすめます。これは私自身が、あまのじゃくで逆説的な性格だからと言えるでしょうが、後で紹介するように、実際、さまざまな中毒や依存症に対してこのやり方を実践しています。
中途半端じゃなく、とことんやってみたら? 好きならやめないで、楽しんだら? という哲学です。生き方道です。

『人生のしくみ』 第三話 より 越智啓子:著 徳間書店:刊

今の人生では、絶対に体験できない人生を生きられる。
生まれ変わりの利点は、そんな真逆の生き方ができることにあります。

とはいえ、それぞれの人生で学ぶべき目的や目的地は同じです。
振り子のように両極端に振れながら、中心に近づいていく。

それが私たちが輪廻転生する理由であり、「人生のしくみ」そのものだといえます。

「光の仕事」の意味

越智さんが、沖縄に移り住むことになったいくつかの理由の一つに、「光の仕事」のことを解明することがあります。

「光の仕事って、何?」と思われるでしょう。
まず、光とは、何を意味するのでしょう。
私たちは、肉体を器として、あの世から地上に降りてきた光そのものです。光のエネルギーなのです。光が、器である肉体を包むようにして、活動をしています。その光も、肉体の中心から外側へいくにしたがって、次第に粗(あら)い波動から、細かい波動に変わっていきます。まるで玉ねぎのように何重にも重なりあっているのです。
また、光の強い人、弱い人、大きな人、小さめの人など、人によってさまざまです。
私たちが使う「魂」という言葉の響きは、丸い球のように感じられます。でも実際は、虹の色のように肉体を幾層にも包む、光の十二単衣(ひとえ)のようなものです。肉体に近いところは体を包む楕円(だえん)形ですが、一番外側は大きな円の形になっていきます。そして、一番外側は、自分にとって関係深い人とお互いにつながっているのです。とくに恋人や夫婦、親子、親友など、縁の深い人間関係ほど、しっかりとつながっています。
この、人と人とのつながりのことを「縁」といいますが、この「縁」という字は「ふち」とも呼びます。日本語は、素晴らしい意味深さを持っていて、「縁がある」と表現するとき、光エネルギーの「ふち」がつながっていることを、ちゃんと示しているのです。まるで胎児とお母さんが、へその緒でつながっているように。
もう一つ面白いのは、何気なく使っているハートマークです。
これは、恋人同士のそれぞれの七つのチャクラ(エネルギーセンター)が、横につながったときの全体のエネルギーの形を表しています。愛し合うと、あちこちがつながって、二人並ぶとハート型になるのです。物事の意味がわかると、面白いでしょう?
前述した肉体と霊体のずれというのも、肉体から霊体がずれてくることなのです。ずれたところから、光エネルギーがもれるのです。それを霊たちが、光を欲しいともらいに来るのです。
ふつうは、死を迎えると、光エネルギーが肉体を離れて、軽やかにあの世(光の世界)へと旅立っていくのですが、肉体のすぐそばを覆っていた波動層に、重い感情エネルギー(恨みや憎しみや後悔など)が大量にたまっていると、重すぎて飛べないのです。迷っている霊はそうした波動が重い者たちなのです。その重い感情エネルギーと波長が合ったときに、ぴたっと霊ちゃんが憑きます。そして、憑いた人の光エネルギーをもらうことで軽くなり、あの世へと上っていけるのです。
いままでの解釈だと、人は霊に憑かれると何もいいことがなく、運が悪いとか敏感でかわいそうとか、被害者として思われていました。ところが憑かれた人々は被害者なのではなく、自分で意識しないまま自分の光エネルギーを霊に供給して、霊が光に帰るお手伝いを立派にしているのです。私はこれを「光の仕事」と表現したいのです。魂は、生まれる前に「光の仕事」をしたいと「人生のシナリオ」に書いてきます。表面意識は知らないので、表面上の症状から困ったと思っています。
これは、本人が無意識でやっている消極的な「光の仕事」ですが、もちろん、積極的に祈ることでの「光の仕事」もあります。「祈り」もとてもパワフルな「光の仕事」です。
江本勝さんの『水からの伝言』(IHM総合研究所 波動教育社)という水の結晶写真集の中に、500人の人がいっせいに同じ時刻に祈ったところ、それまでぐちゃぐちゃの結晶だった水道水が、見事に変化して美しい雪のような結晶になったという実験の写真があって、本当に感動しました。
うれしいことに、霊たちは光エネルギーをもらって光の世界に帰ったあともちゃんとそのことを覚えていて、感謝の光をお返しとして送ってくれます。
光に帰ると、光を返せるのです!
私も、たくさんの霊たちを助けているので、「霊からの光の恩返し」によって光をたくさんいただいており、どんどんパワーアップしています。ありがたいことです。
だからこそ、皆さんの「光の仕事」を理解してほしいのです。
精神科の患者さんの中で、とくに精神病の患者さんたちが、症状として持ちやすい「幻聴」や「妄想」なども、霊的現象として説明していくことが可能なのです。
いままで精神医学の世界ではタブーとされてきた内容に、いよいよ正面から取り組むことになってきました。そのためにも、沖縄で診療する意味がとても大きかったとしみじみ思っています。

『人生のしくみ』 第四話 より 越智啓子:著 徳間書店:刊

「憑かれる」というと、少し怖い感じがします。
でも、その意味がわかると、ポジティブに捉えることができますね。

「光の仕事」を知ること。
それは、人間の本質を理解することだといえます。

「思い込み」が人生を創り出す!

私たちは、無意識のうちに、自己イメージを決めてしまっています。
そして、その自己イメージが現実化してて、自分の世界に引き寄せています。

越智さんは、マイナスのことはつい受け入れて、逆に、ほめられても素直に受け入れない傾向があり、これはもったいないことだと述べています。

 マイナスの思い込みは、解除しなくては損です。
アメリカの心理学の研究に興味深い例があります。学習障害児を13人集めて個別に面接してみたところ、全員がある時期に、自分を馬鹿だと自分で決めたのだそうです。それは、親から言われ続けたり、学校の先生からレッテルを貼られて、あるときそう思い込もうと決めたのだというのです。驚いたことに、どの子も、その決心をしたときのことを覚えていました。また、授業に集中できないことなども、やはり本人が自分で決めているです。
でも、もしそうなら、それを解除すればいいのです。
そこで、学習障害児とレッテル貼られた生徒全員が、カウンセリングでその思い込みを解除しました。それぞれの回復の早さは違いましたが、「自分は馬鹿じゃない」と思いを変えたことで、見事に変化が認められました。
なんと全員が飛び級で本来のクラスに戻れたのです。中には、大学まで行った子もいたそうです。これはすばらしい研究だと、深く心に残りました。
また、サイキックな能力のある子供は、まわりの大人の考えていることがわかったり、親戚の亡くなる時期を予告したりするため、まわりから気味悪がられ、変わった子として変な目で見られがちです。そんなまわりに対して、子供は馬鹿のふりをすることがあります。それが解除されないまま過ごしてしまい、後でこんなはずじゃなかったとやっと気づいて、自分で本来の自分を取り戻す場合もあります。
最近たくさん生まれてきている、新しい行動パターンを示す子供たち(「インディゴチルドレン」)のケースがそうです。彼らはどうしてもまわりから理解されずに、問題児扱いをされがちです。そして、その多くが注意欠陥障害(ADHD)と診断されてしまいます。とても優れた才能をたくさん持っているのに残念です。
その子たちのオーラの写真を撮ると、第6番目のチャクラ(エネルギーセンター)の色である、インディゴが出るようです。インディゴとは藍(あい)色です。まさしく、感性、直感のエネルギーの色なのです。
お子さんたちがちょっと変わったことを話し出したとしても、どうぞ否定しないでよく聞いてあげてください。そうすれば子供は安心して、のびのびと成長していきます。逆に、子供から面白い世界を教えてもらえるかもしれません。
自分に理解できないこと、常識では考えられないことをたとえ子供が言い出したとしても、変だという枠にはめないでほしいのです。これからは、いままではめられていた狭い枠を取る作業が必要な時代になります。
いままで両親や兄弟、学校の先生やクラスメイトから、マイナスの自己イメージを何度も植え付けられてきた人の場合、ハートチャクラと呼ばれる心臓近くの大切なエネルギーセンターに、まるで焼き鳥の串のようなマイナスのエネルギーが何十本、何百本も刺さっています。思い込みがひどいときなどは、痛みまで感じます。
クリニックでは、それを一気に抜くためのイメージ療法を行います。
それを助ける香りとしては、ジャスミン、ベルガモット、伊集ぬ花(イジュヌハナ)、ネロリなどがおすすめです。
クリスタルでは、ローズクォーツ、アメジスト、フローライト、ヘマタイト、トルマリン、セレナイト、ムーンストーンなどがいいでしょう。

そしてなによりも効果的なのは、いまの思い込みとは反対のイメージを、言葉に出して宣言してみることです。
「私は、いつも約束の時間に、余裕を持って間に合います!」
「私は、いつも男の人とうまくつきあいます! とても楽しいです!」
「私は、いつも本番に強いです。自分らしく表現できます!」
「私は、人前で話すのが得意です。リラックスして、いつも自然体です!」
「私は、もう、十分休みました。うつから抜け出します! うつ、卒業!」

いかがですか?
ご自分なりの宣言をしてみてください。すると、とても気持ちよくなり、重かったエネルギーも軽くなったような気がして、背筋までのびてきますよ。
知らず知らず口癖になっていることが、そのまま現実化してしまいますので、くれぐれも明るいことを口癖にしてみてください。
こうしたプラスの口癖も踊りをつけて言うと、さらに身にも心にもいい思い込みが染み込んで、いつのまにかマイナスの思い込みが押し出され、潜在意識がプラスの思い込みで輝いてきます。
いま私が一番気に入っている言葉は、「すべてはうまくいっている!」です。
最強の言霊パワーが、この「すべてはうまくいっている」です。
皆さんも、この言葉を口癖にして潜在意識を輝かせてくださいね。

「思い」のパワーは、夢の実現には欠かせない第一歩です。
まず、思いから始まるのです。思うことは、すでに立派な人生の創造なのです。
なんであろうと、本人が思えなければ、先に進めません。
かつて、あるグループのプロジェクトに参加したものの、なぜかどうしてもうまくいきません。ミーティングをしているうちにどうしてうまくいかないのかがわかりました。メンバーの中に一人、「こんなことできっこない、無駄なことをしている」と強く思っている人がいました。そこで、その人にプロジェクトから外れてもらったところ、すぐに流れがよくなって、すいすいとうまくいきました。
そのときの体験によって、本当に「思いが仕事をしている」のだということを実感しました。一人の異なった思いがグループの中にあると、そのプロジェクトの流れを止めてしまうのです。全員の思いが一致することではじめて、実現化へのエネルギーがすごい勢いで流れ出すのです。
これは会社にもあてはまります。トップの意識と違う思いの人が社内に一人でもいると、会社自体の流れが滞ってしまいます。会社も社員の意識の集合体なのです。
どうしても私たちは、いまのメンバーで何とかしようと考えて、なかなか人を変えることができません。でも集団意識を一つにまとめることは、流れをスムーズにするためにとても大切なことなのです。自分とは意識が違う人々の集団だと気づいたら、なるべくそこで我慢をしないで、自分と同じ思いのグループに移っていくことをおすすめします。かえってそのほうが省エネになり、結果としてお互いのためになります。そのためには、メンバーどうしでつねに理念や構想を語り合っていることが必要なのです。
グループの向かう方向がちぐはぐだと、人々の間で生じる摩擦熱でエネルギーが消耗されてしまいます。思いが同じであれば、たとえ最初は仕事がもたついたとしても何とかなります。しかし人々の思いが違うと、いくら皆が優れた能力を持っていても、言い争いが多くてプロジェクトはまとまりません。
みんなの思いが一つになって、素晴らしい結果が出たときこそ、グループとしての夢が実現して、たとえようのない達成感の至福に到達します。私の大好きなNHKの「プロジェクトX」は、いつもその感動のドラマでした。
あれは、まさに夢の実現プロジェクト・ドラマですね。
実現したいという思いが続かないと、まわりの人々の応援するエネルギーも定まりません。あきらめずに思い続けることが、ポイントになります。
2002年12月最後の「プロジェクトX」は、6500mの深海に挑む潜水艇開発の話でした。25年間研究を続けた成果が実ったときの話には、涙を誘われました。
番組中の「夢は、あきらめずに思い続けることです!」という言葉が、ずしっと心に響いてきました。さすがに重みがありました。

やっと潜水艇を組み立ててみると、150kgも重量オーバー。そのためもう一度解体して全部の部品を削らなければなりません。この途方も無い作業をやりとげられたのは、ひとえにそのリーダーの人柄と人々からの厚い信頼でした。25年間の彼の姿を周囲の人が見ていたために、一致団結が可能になったのだと思います。一人でも同意できなければ、実現不可能なプロジェクトなのですから。
日本の男たちが夢を追いかけ実現させていくドラマに、心からブラボーです。
「寝食忘れて、夢中になる」という表現がありますが、「夢中」とは、まさに、夢をずっと追いかけて、持続しているさまをいいます。何をしていても「無我夢中」になれること、仲間と一緒にそんな仕事ができたら最高ですね。
皆さんも、もしそれを見つけることができたのなら、決してあきらめないでください。それを思い続けながら、仲間を見つけましょう。そして、熱く語り合いましょう。
要は、繰り返し人に話し、宣言することで、どんどん実現への扉が一枚ずつ開いていくというとです。
「いい思い」を持つと、かならず「いい未来」がやって来ます。

「思い」より強いのが、「イメージ」です。
第六話でご紹介したインナーチャイルドの癒やしの方法も、イメージ療法の一種です。
簡単にできるイメージ療法のなかで、夢実現にも関連していて皆さんにおすすめなのが、「のどのチャクラを活性化する方法」です。
のどのチャクラは、コミュニケーションするときの大事なエネルギーセンターです。
自分の意志を伝えたり、感情を表現したり、夢を語ったりするのに欠かすことのできないところです。ところが日本人には、こののどが詰まっている人が多いのですた。言いたいことを言わないでためている人が、非常に多いのです。
そのためクリニックで、香りとして、よくベルガモットを使っています。
ベルガモットはのどだけでなく、ハートをも癒やしてくれます。クリニックを訪れる方はのどとハートの癒やしが必要な人がほとんどなので、最初にこのベルガモットの香りを使っています。
イメージ療法でのどの詰まりをよくする方法ご紹介しましょう。
頭を少し後ろに倒して、のどが開くように伸ばします。詰まっているエネルギーが、のどから黒い球になってボコボコと出ていくのを、イメージします。
これをやると、ほとんどの人が、その様子を実際に感じることができ、とても効果的です。
「のどに詰まっているエネルギーが黒い球になって出ていく」と具体的に決めて宣言することで、言葉どおりになっていくのです。それに、イメージを加えることで、もっとパワフルな効果があります。
別の言葉で表現すれば、言霊パワーに映像のパワーがプラスされたということでしょうか。脳生理学で補足すれば、言葉を司(つかさど)るのは左脳、イメージは右脳ですから、両脳のパワーが統合的に働いたということです。脳のホリスティック・パワーですね!
スポーツの世界では、イメージの力を使った練習が、すでに行われています。試合に勝っている自分の近未来の姿を、実際にそうなっているかのようにくっきりと思い描くのです。
長野の冬季オリンピックのジャンプ競技のときのことです。華麗に飛んでいるシーンをビデオで何度も見てイメージトレーニングを行い、実際にジャンプ台からみごとに飛んだある心理学者がいました。ところが、うっかり着地のシーンを見忘れたため、着地がうまくいかずに足を骨折してしまったという話なのです。しかも本人は骨折のことより、みごとに飛べたことに有頂天(夢頂点?)だったとか。
「イメージは具体的に、きちんと、もれなくする」ほうがいいようですね。
そこまですごくはありませんが、私も幼稚園のときに、近くのバレエ教室に通いたくて、しばらく教室で見学させてもらったそうです。ところが約1ヶ月の間、教室に毎日通っても踊りに参加しないので、さすがに母が「啓子、もういいわね。やらないんでしょう?」と確かめると、いきなり皆の中に入って完璧に踊ってみせて、母や先生をびっくりさせたとか。
ずっと皆の踊りを見ながら、イメージトレーニングをしていたのでしょう。でも、変な子ですね。母も大変だったでしょうね。いつか踊りに加わるだろうと、1ヶ月間も辛抱強く待ってくれた母にも感謝です。
会社経営でも似たような話があります。業績を上げるために別の会社から幹部社員が来ましたが、彼は会社の状況を把握するために、1年間まったく動かないでじっと社内外を観察しているだけでした。まわりは何もしないでいる彼を見て、彼には能力がないのでは、といろいろ噂したようです。しかし、その1年後に彼が動き出したとたん、会社の業績が上がったのです。ずっと彼を信じて何も言わずにいた社長もすばらしいですね。
皆さんも、「イメージの力」どんどん使ってみましょう!

『人生のしくみ』 第七話 より 越智啓子:著 徳間書店:刊

私たちは、自分が思っている通りの人間になる。
それは、この世界の法則であり、真理です。

ネガティブな思い込みを、ポジティブな思い込みに書き換える。
心から望むことを強く想い、口にする。

それが「人生のしくみ」を上手に活用することです。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

「人生のしくみ」の真髄。
それは、何かをするのではなく、存在することに大きな意味があったということです。

越智さんは、居続けること、生きているだけで、自然にいろんなことが起きて、うまくいくとおっしゃっています。

私たちは、今世で体験したいことを、魂があらかじめ決めて生まれてきます。
つまり、魂の指示に従って生きていれば、本当に望んでいる人生を生きられるということ。

生きづらさや苦しみを感じるのは、魂の声に耳を貸さないから。
「ありのままの自分」を思い出し、その通りに生きることが必要だということですね。

今回の人生でうまくいかなかったとしても、大丈夫。
いくらでも生まれ変わって、新しい人生を生きることができます。

私たちの価値観を劇的に変え、生きることが楽になる。
本書には、そんな生き方のエッセンスがぎっしり詰まっています。

人生のしくみ 夢はかならず実現する【完全パワーアップ版】 (TOKUMAソウルライブラリー)


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