【書評】『お金になる「頭の使い方」』(おちまさと)

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 お薦めの本の紹介です。
 おちまさとさんの『お金になる「頭の使い方」』です。

 おちまさと(おち・まさと)さん(@ochimasato)は、テレビ番組のプロデューサーです。
 最近では、WebサイトやSNSゲームやファッションなどのプロデュースやデザインまで幅広く手掛けられています。

生き残れるのは、“銀行強盗型”の人間

 

 おちさんは、これからは働く人ならだれでもが自分の看板で勝負しなければならないと述べています。

「この仕事ができるのは彼をおいてほかにない」と、あちこちからお呼びがかかる人材。
 おちさんは、そのような人材のことを「“銀行強盗型”の働き方のできる人」と呼びます。

 映画「オーシャンズ11」の、その道のエキスパートで結成された“犯罪界のドリームチーム”。

 それぞれのプロの技を活かせる役回りを決めて、ミッションに立ち向かい、みごと完遂(かんすい)した後は、分け前をいただいてすみやかに解散する。
 そんな人材です。

 “銀行強盗型”の働き方をするためには、会社に利益をもたらす人間になる。
 つまり、コストパフォーマンスの高い仕事をすることが必要です。

「あいつに頼めば、稼がせてくれる」
 そんな評判が立てば、仕事も、人も、自然と寄ってきますね。

 本書は、お金に関する意識を変えて、利益を「雪だるま式」に増やす仕組みのつくり方をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「頑張ってもどうせ給料は同じ」は昭和のセリフ


「頑張っても、どうせ給料は同じ」

 多くの会社員は、そう感じていますが、単なる思い込みに過ぎません。
 単に、お金というものを、時給換算でとらえている証拠です。

 みなさんとお金とのつきあいは、おそらく高校時代のアルバイトくらいから始まっているのではないでしょうか。近所のコンビニでバイトして、1時間いくら。「今日は8時間働けるから儲かるけど、明日は2時間しか働けないから金にならない」などと、お金を時間に換算してとらえるのは、そのころから身についた習慣です。
 こうした「時給感覚」が刷り込まれると、ただ時間さえやり過ごしていれば、お金が生まれると思っていしまいます。みずから利益をあげる、という発想にはなかなかなれません。それどころか、ヘタをすると平気で、「今日はお客が少なかった。ラッキー!」などと言ってのけるのです。
 同じように、朝早くから終電近くまで職場にいつづけて、「こんなに遅くまで働いているのに、残業代が出ないのはおかしい。給料が増えない」と不平不満を口にする人も「時給感覚」でがんじがらめになっています。
 時間を長く費やせば費やすほど、お金がひとりでに湧いてくるとカン違いでもしているのでしょうか。言うまでもないことですが、問われるべきは仕事の質。給料の中身は、いかに費用対効果を高め、マネタイズするかで変わるはずなのですが、年功序列に慣れきった日本人は、いまだにその当たり前の考え方ができません。

 『お金になる「頭の使い方」』 第1章 より おちまさと:著 PHP研究所:刊

「時給感覚」の人は、足し算の発想です。
 おちさんは、利益を生み出すには足し算ではなくかけ算が必要だと述べています。

 給料が変わらないというのは、結局、その給料に見合った仕事しかできていないということ。
 給料の何倍もの利益をもたらす、ハイパフォーマンスな人材になることが先だということです。

たんなる感想を「気づき」に変える

 

 お金になる発想法とは、誰もが潜在的に思っていたことに、「先に気づく」ことです。

 日常生活で、思いついた感想を気づきに変える。
 おちさんは、そのレッスン方法として、「マイ・グーグル」を活用することを勧めています。

 マイ・グーグルとは、「自分のなかにある、自分だけの脳内ポータルサイト」のこと。

 本や映画、人から得た知識でもいいし、実際に体験したこと、考えたこと、五感で感じたことでもいい。とにかく、これまでの自分の記憶をすべてしまっておくところです。
 ともすれば忘れがちなことも、「これは、マイ・グーグルに入れておこう」と意識することで、記憶のサイトはどんどん充実していきます。
 いざ何かを思い出したいときには、検索ワードを入れれば、関連するアイテムが本家グーグルばりにズラリと並ぶ。これほど便利なものはありません。
 たとえば、いまの話しのように、散歩やランニングの途中で何か感想をもったら、この「マイ・グーグル」を立ちあげてみてください。
「銀杏(ぎんなん)」とワードを入れたら、みなさんの「マイ・グーグル」にはどんな言葉が出てくるでしょうか。
「そういえば、東京都のマークは、いちょうの葉っぱ。そうか、だから東京には、こんなに銀杏がたくさん落ちているんだな」
 こんなふうに疑問や謎が解けるまでにいたれば、「銀杏は臭いがイヤで、汚い」というだけの感想が、気づきに変わるのです。

 『お金になる「頭の使い方」』 第2章 より おちまさと:著 PHP研究所:刊

 もっもと大切なのは、「意識して入れておく」という習慣です。

 そのときは役に立たないことでも、あとで他のアイデアと結びついて、大きなチャンスを生み出すこともあります。
 ぜひ、試してみたい方法ですね。

「高い」ものを「安く」するのは自分しだい


 おちさんが使っている名刺は、1枚150円のプラスチック製のものです。

 普通の人から見れば「高いな」と思う値段かもしれません。
 しかし、名刺で相手に自分を印象づけ、その出会いが仕事につながれば、1枚が何万倍もの価値に高まります。

 自己投資とは、このように費用対効果を考える必要があります。
 ただ感覚的に「高い」「安い」と判断してはいけません。

 ただし、自己投資だからといって、何でもかんでも高いお金を払えばいいというものではありません。大切なのは、あくまでもコスト・パフォーマンス。投資する金額の多寡(たか)ではなく、自分(のコンセプト)にとって、どれだけの費用対効果が得られるかが基準とならなければなりません。
 価値は人によります。だれもが150円の名刺をつくればいいわけではありません。だからこそ、自分なりのコンセプトを明確にしておくことが大切なのです。
「高い仕事をするためには、自分もそれなりのステータスのところに住むべきだ」
 いまだにそう考えている人もいるかもしれませんが、それは日本が右肩上がりの豊かだったころの発想です。
 時代は変わったのです。いまは、きちんと自分の棚卸しができていて、“身の丈”を知っている人が信頼される時代なのです。
 費用対効果を見込んだうえでの少々の背伸びならいいのですが、ただの見栄ならやめるべき。「なんか、この人、ムリしてない?」と下心が透けて見えれば、逆に費用対効果は下がります。
 高いお金を払って人間が「安く」見られるのですから、こんなにバカバカしいことはありませんからね。

 『お金になる「頭の使い方」』 第4章 より おちまさと:著 PHP研究所:刊

 会社でもプライベートでも、使えるお金が、以前ほど潤沢ではない今の時代。
 だからこそ、費用対効果を考えることは、より重要となります。

「安物買いの銭失い」

 そうならないよう、しっかり見極められるようにしたいですね。

人脈を広げる「温泉理論」


 アイデアは、実行しなければ、お金になりません。
 そこで重要になってくるのが、「人脈」です。

 さまざまな分野のプロたちとのネットワークをもつことで、自分主導でビジネスを展開していくことができます。

 おちさんが考える人脈とは、自分が「つくる」のではなく、相手の人脈に「なる」ものです。
 相手から求められる存在になれば、自然と人とのつながりは増えていくもの。

 では、どうしたら、「相手から求められる存在」になれるのでしょうか。

 べつに相手を驚かすようなハプニングやサプライズを起こしたり、インパクトのある名言を語ったりする必要はありません。
 ここで応用していただきたいのが、ぼくが「温泉理論」と呼んでいるものです。
 温泉に浸かったときのようにリラックスすると、人は自分でも知らなかった、隠された一面が露呈することがあります。そして、そんな新たな自己発見は、たいていの人にとって心地よい体験です。
 みなさんと話すことで、意外な一面が引き出されたとすれば、どうでしょう。
「あいつと会うと、はじめて気づかされることが多いんだよな」
「今度会ったら、また何か発見があるかも」
 みなさんの存在は、そんなふうに相手の記憶に残るはず。そして、みなさんの名前は「また会いたい人」として、相手の人脈リストに刻まれていくのです。

 『お金になる「頭の使い方」』 第5章 より おちまさと:著 PHP研究所:刊

 おちさんは、温泉状態にもっていけるかどうかは、「質問の繰り出し方」次第だと述べています。

 アピールするのではなく、いかに相手にしゃべらせるか。
 それが決め手になります。

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 おちさんは、ゼロ円でたんなるタダ働きをするか、ゼロ円をお金では買えない途方もない価値に変えるかは、その人の腕しだいだとおっしゃっています。

 グーグルの検索機能やLINEの通話機能。
 これらは、誰でも無料で使うことができます。

 アイデアが良く仕組みさえ作れば、ゼロ円でも大きな価値を生む典型的な例と言えます。

「お金がないからできない」ではなく、「お金がないからこそ、チャンスがある」

 そんな発想を持って、しぶとく生き抜いていきたいですね。


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