本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『「引き寄せ」の教科書』(奥平亜美衣)

 お薦めの本の紹介です。
 奥平亜美衣さんの『「引き寄せ」の教科書: スッキリわかる!「思考が現実化する」しくみと方法』です。

 奥平亜美衣(おくだいら・あみい)さんは、主婦であり、ブロガーです。
 奥平さんは、2012年に出会った一冊の本をきっかけに、「引き寄せの法則」を継続して実践したところ、現実が激変し、人生が変わり始めたとのこと。
 その経験を伝えるために立ち上げたブログ「人生は思い通り」は、わかりやすい引き寄せブログとして評判となっています。

「引き寄せの法則」を実生活で活用する方法

「引き寄せの法則」や「思考は現実化する」という言葉は広く知られるところとなりました。
 しかし、それを毎日の生活の中で実際に活用している人は、まだ、それほど多くはないでしょう。

 ごくごく普通の会社員であり、主婦であり、母親であった奥平さん。
 その奥平さんが、引き寄せの法則を理解し、実践するようになったのきっかけ、「引き寄せの法則 エイブラハムとの対話」をはじめとする、ヒックス夫妻の著作と出会ったことでした。

 それ以来、たった1年ほどで信じられないくらいに状況が変化し、今でもその変化は継続中とのこと。

「引き寄せの法則」というと、「モノやカネを引き寄せるぞ!」という強引なイメージを持つ人もいるかと思います。また、願望実現の手段としてだけ捉えている人もいるでしょう。しかし、欲しいものを得たり、願望を実現するというのは、引き寄せの法則のほんの一部の側面でしかありません。それだけにとどまらず、引き寄せの法則はあなたのすべての現実に関わっています。この法則を意識して活用すると、毎日をもっと明るく、楽しく、いきいきと人生を送ることができるのです。
 幸せや安らぎや楽しさ、豊かさや充実感など、あなたの求めてやまないものは、すべてあなたの中にあります。そして、あなたの思考次第であなたの現実に現れてきます。あなたさえ邪魔をしなければ、あなたはあなたの望む人生を送ることができるのです。

 『「引き寄せ」の教科書』 はじめに より  奥平亜美衣:著  アルマット:刊

「引き寄せの法則」は、特別な人だけが実践できる、特別な法則ではありません。
 奥平さんは、自ら実践さえすれば、どんな人でもその恩恵を享受できると強調します。

 本書は、スピリチュアルの知識をいきいきとした人生を送るために活用する方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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あなたの「波動」が現実を引き寄せる

 人間は、誰でも目に見えないエネルギー、「波動」を発信しています。

 私たちが出している波動に、「宇宙」が正確に反応します。
 良い波動は、良い現実を引き寄せ、悪い波動は、悪い現実を引き寄せます。

 奥平さんは、宇宙は、あなたの波動をそのまま映す巨大な鏡だと述べています。

 ではどうしてあなたが出す波動に宇宙か反応するのでしょうか?
 どこかで「すべてはひとつ」だと聞いたことはあるかもしれませんが、それは言葉のあやではなく、文字通り本当にすべてはひとつなのです。あなたと宇宙は実は一体です。私もあなたもその人もあれもこれもそのモノも、すべてはひとつ。ですので、あなたが発したものが、宇宙にそのまま影響を与えるのです。
 今、生きている地球では、たくさんの人がいて、たくさんの動物や植物、たくさんのモノがあって、たくさんの星も見えて、すべてはひとつには見えません。ひとつに感じることすら難しいでしょう。しかし、自分は何かとつながっているのだな、またすべてはつながっているのだな、と感じたことのある人はたくさんいるのではないでしょうか。今ここで、すべてはひとつだと納得する必要はありませんが、現実は、自分の波動を正確に映す、ということは覚えておいてください。

 この、あなたが出している波動は、あなたが感じている気分や感情によって変化します。あなたの気分が良いときは、あなたの良い波動を出しており、嫌な気分でいるときは悪い波動を出しています。
 誰でも、自分は今いい気分なのか嫌な気分なのか、良くはないけど少なくとも嫌な気分ではないのか、それはわかると思いますが、いい気分か嫌な気分か、それは何によって決まると思いますか?
 それは実は、「あなたが考えていること」によって決まります。多くの人は、それが「あなたの身に起こった出来事」や「他人があなたに対してとった言動」によって決まると思っているかもしれません。しかし、そうではないのです。
 例えば、何か仕事でとても嫌なことがあって、そのことばかり考えていたら、当然嫌な気分になりますね。でも、そこで友人があなたを楽しいことに連れ出してくれて、その間は仕事のことを忘れ、楽しい経験の方に思考が向いていたとしたら、その間あなたはいい気分になれます。ここで、「仕事で嫌なことがあった」という出来事は変わっていませんが、あなたの思考の向け方次第で「いい気分」にも「嫌な気分」にもなれるのです。
 また、特に何も起こってないにもかかわらず、何かを考えるだけで、あなたはいい気分にも嫌な気分にもなれますね。これは、あなたの気分が、起こった出来事ではなく、自分が選んだ思考によって決まるということなのです。ですので、ここで自分の思考というのがとても大事になってくるのですね。

 『「引き寄せ」の教科書』 第一章 より  奥平亜美衣:著  アルマット:刊

 多くの人は普通、「嫌な出来事が起こると嫌な気分になる」と考えます。
 しかし実際には、まったく逆で、「嫌な気分でいるから嫌な出来事が起こる」ということです。

 頭のなかで考えていることが、実は自分の未来に起こる出来事を引き寄せている。
 人間の発信する「波動」には、それだけ強い力があるということです。

「顕在意識」と「潜在意識」

 地球上いるすべての人間から動物や植物、鉱物、微生物に至るまで、生命のすべては、エネルギーの大本(おおもと)である「源(ソース)」とつながっています。
 人間の周りには、誰でも例外なく、つねにこの「源(ソース)」からの愛と豊かさのエネルギーが流れています。

 多くの人がその恩恵を感じられないのは、人間の持つ「エゴ」というフィルターのせいです。
 奥平さんは、このエゴを、「頭の上のザルのようなもの」に例えています(下図参照)。

「いい気分だな」と考えているときは、自分が発する波動の質が源(ソース)から送られているエネルギーの質と近いものになります。

 その二つのエネルギーが同調するため、だんだんザルの目が広がっていきます。
 そして、愛と豊かさのエネルギーの恩恵を十分に受け取ることができる状態になります。

 さて、このザルをもう少し詳しく見ていきましょう。実はこのザルは、二重構造になっています。ザルの下側に、浸透膜のようなものがついているのです(あくまでイメージです)。思考の浸透膜とでも呼びましょうか。
 この浸透膜の上側にあるのが潜在意識、下側にあるのが顕在意識と呼ばれるものです。顕在意識とはあなたがいつも生み出している思考です。自分でいくらでもコントロールできる部分です。この顕在意識のところにある思考はすぐに現実化されません。考えたことはすべて現実化するわけではないのですものね。
 ですので、一瞬誰かを憎んだり、一瞬ひどくネガティブな感情が湧き上がってきたとしても、その時間が短ければ、ネガティブな現実は引き寄せませんので、安心してください。また同様に、一瞬自分は幸せだとか、大金持ちだと思っても、これも実現しません。
 しかし、何度も何度も同じ傾向の思考が生み出されて、顕在意識の中である程度の濃度になって、あなたの中で疑いのない状態、あなたの信念ともいえる状態になっていくと、この浸透膜からだんだんと上の方へと思考が浸透していきます。上の方まで浸透した思考を潜在意識と呼びます。
 この潜在意識まで浸透した思考は現実になるのです。

 『「引き寄せ」の教科書』 第二章 より  奥平亜美衣:著  アルマット:刊

潜在意識と顕在意識 第二章P49
 図.潜在意識と顕在意識の関係(『「引き寄せ」の教科書』 第二章 より抜粋)

「願っても、現実になったことがない」

 そう考えている人は、“思考の濃度”が薄いということです。

 思いついたときにお願いするだけでは、何ごともかなうことはありません。
 “思考の浸透膜”を通過するためには、「強く、長く」願い続けることが重要です。

気分が良くなる思考、ラクな思考を探す

 引き寄せを成功させるコツは、自分の信じられる範囲で、今の「生活が苦しい」という思いより、少しだけ気分の良くなる考えを見つけることです。

 引き寄せの法則は正確に働きますので、あなたが少しでも気分が良くなっていけば、少し気分の良くなる現実が引き寄せられてきます。そこで、少し気分の良くなる現実が引き寄せられてくると、さらにそこから少しだけ気分の良くなる思考を選ぶことができます。そして、また少し気分の良くなる現実が引き寄せられ・・・・そ、正の連鎖が始まっていくのです。
 何ごとも一気に到達はできません。お金の問題に関していえば、お金がなくとも、本当に自分はお金持ちだと信じ込めれば、その現実も引き寄せることができますが、それができないので誰もが苦労していると思いますので、少しずつやりましょう。一気にはいきませんが、この「少し気分の良くなる考えを探す」ことは、最初は難しいこともあるかもしれませんが、やっているうちに段々とうまくなってきて、どんどん現実が良くなっていくスピードもアップしていきますので、長い道のりだと思う必要はありません。ゲーム感覚で探してみてください。
 どうですか、これならできそうだと思いませんか? 最初は、こんなことに何の意味があるのかと思うかもしれません。しかし、「生活が苦しい」と思っていれば、現実になるのは「苦しい生活」だけなのです。思考をちょっと気分の良い方向へ向けても、何の損もしませんので、まずはやってみてくださいね。

 引き寄せの考え方でもっとも重要なところですが、とにかく、「自分のないものは引き寄せられない」のです。自分が現実を創っているのですから。ですので、今の経済状態を改善したければ、まず、今の経済状態の中にいいところを見つけ、その中に幸せを感じる必要があるのです。そうすると、そこで感じた幸せが、次の幸せを連れてきてくれます。
 すぐに、劇的に変わるわけではありません。しかし現実は、あなたの少しの波動の変化をも反映して変化していきますので、少しずつ、良い方向へ向かっていき、半年や一年には大きな変化になっています。「今より、少しだけでかまわないので、いい気分でいられる思考を選択する」だけでいいのです。この基本をいつも意識して頭の中で実践してみてください。

 『「引き寄せ」の教科書』 第三章 より  奥平亜美衣:著  アルマット:刊

 少しだけ気分の良くなる考えとは、例えば以下のようなものです。

「生活は苦しいかもしれないが、食べるものには困っていないな」
「生活は苦しいかもしれないが、昨日食べた〇〇は美味しかったな」

 普段から、「自分の中で抵抗が起きない範囲で、いい気分になれること」を意識したいですね。

「無関心」という選択

 自分の現実は自分が創り出すものです。
 同じように、他人の思考はその人のものであって、私たちが入り込むことはできません。
 つまり、他人をコントロールすることは絶対にできないということです。

 では、嫌いな人や苦手な人は、どのように対処すればいいのでしょうか。

 奥平さんは、「無関心」をできるだけ貫くことだと述べています。

 食べ物で考えてみてください。嫌いなもののこと、いつも考えているでしょうか? 嫌いなものをレストランで選ぶでしょうか? 無理して好きになるでしょうか? 嫌いなものは嫌いなものとして、ただ、自分は選ばない、それだけだと思います。
 嫌いな人についても同じことが言えます。あなたは嫌いな人を選ぶ(嫌いな人のことを考える)必要はないんです。逆に、嫌いな人から選ばれる(嫌いな人から好きになってもらう)必要もありません。
 あなたの嫌いな人というのは、大抵、怒りっぽかったり、攻撃的だったり、いつも愚痴を言っていたり、何でも人のせいにしたり、そういう人が多いのではないかと思います。いつも前向きで優しい人はなかなか嫌いになりませんからね。ネガティブな側面を持ったあなたの嫌いな人を前にした場合、あなたのできることは、とにかく、自分の気分を良くして自分の波動を高く保つことです。

「自分はあの人みたいにネガティブな面を前面に出して生きることは望まない、望みがはっきりできてよかったな」
「あの人みたいに怒りっぽいのが自分じゃなくてよかったな」
「あの人はあれでいい、自分には関係ないわ」

 このように考えて、あとはできるだけ忘れましょう。
 あなたの嫌いな人、それはあなたと波動が大きく異なるから嫌いなのです。ネガティブな人を見て嫌だな、と思う場合、あなたの波動はポジティブが優勢になっています。そのことを良かったと思い、いい気分になってしまいましょう。
 引き寄せの法則を基本として、同じ波動のものが引き寄せられますので、あなたが波動を高く保てば保つほど、他人の波動の低い側面を見ることは少なくなってきます。ただ、その波動の境界は厳密に区切られているわけではなく、自分の持っている波動の高い部分から低い部分まで、どの部分でも引き寄せる可能性はあります。また、この地球に来た目的のひとつとして、望みをはっきりさせる、ということがあるため、自分の望まないものをみることも多少はあるわけです(もちろん基本的には優勢となっている波動のものを多く引き寄せますので、できるだけ「いい気分で」いることをおすすめしますが)。
 自分の中の優勢な波動と異なるもの、つまり、嫌いな人の嫌な言動を引き寄せてしまうこともときにはあるでしょう。そんなとき、その人の波動に流されないように気を付けてみてください。その嫌な人の嫌な面ばっかり考えていたり、その人を変えようとしてみたり、その人に何か気付かせようとしてみたりするとき、つまり、その人のことを考えているときは、その人の波動に焦点を合わせてしまっています。そうなってしまうくらいなら、無関心でいたほうが、自分の波動はよほど保てるのです。
 自分の気分を良くしたら、あとは放っておきましょう。

 『「引き寄せ」の教科書』 第五章 より  奥平亜美衣:著  アルマット:刊

 嫌いな人、苦手な人は、思い浮かべるほどに引き寄せてしまいます。
 人にかぎらず、出来事や物、すべてにおいて当てはまります。

 現実に起こってほしくないことには、できるかぎり「無関心」を貫くこと。
 それが無用なトラブルから身を守り、思い通りの人生を送るためのコツですね。

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「引き寄せの法則」は、例外なく、万物に働いている法則です。
 知っている、知っていないにかかわらず、ですね。

 自分自身に起こる出来事は、すべて自分の思考が引き寄せたもの。
 奥平さんは、自分の人生に百パーセント自分で責任を持つ、この覚悟ができただけで、現実は加速度的に変わっていくとおっしゃっています。

 人生は偶然などに左右されるものではなく、すべて自分の考えたとおりに進む。
 本書は、それを体験的に理解する、うってつけの“教科書”といえます。

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