【書評】『「お金引き寄せ」の授業』(奥平亜美衣)
お薦めの本の紹介です。
奥平亜美衣さんの『その思い込みを捨てた瞬間、何かが起こる! 「お金引き寄せ」の授業』です。
奥平亜美衣(おくだいら・あみい)さんは、主婦であり、ブロガーです。
2012年に出会った一冊の本をきっかけに、「引き寄せの法則」を継続して実践したところ、現実が激変し、人生が変わり始めます。
その経験を伝えるために立ち上げたブログ、「人生は思い通り」は、わかりやすい引き寄せブログとして評判となっています。
本当に望む「豊かさ」を引き寄せる方法とは?
奥平さんは、「引き寄せの法則」と出会い、意識次第で、自分の現実はいくらでも変えられることを知ります。
そして、自分の思考に注意を払い、できる限り自分がいい気分でいられるようにものごとを見ていき、自分の望みに対して素直に前向きになった結果、人生が劇的に変化
します。
お金についても同じで、お金に対する思い込みや、難しさを少しずつ変えていくことで、自然と豊かさが引き寄せられ、最終的には好きなことから収入を得て本当に望む生活を手に入れる
ことができました。
本書は、「本当の豊かさ」を知ることで、お金やものも自由に引き寄せ、満たされた人生に近づくための方法をまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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お金が“自動的にどんどん流れ込んでくる”状態とは?
奥平さんが、経済的状況を自分の望むものに変えるために、実際に取り組んだことは、以下の4つです。
①お金に関する「引き寄せの法則」を知って理解する
②お金に対する思い込みや抵抗を見つけ、それを、少しずつ変えていく
③毎日の生活の中で、「不足」を感じる部分ではなく、「充足」を感じる部分を積極的に探す
④お金を得る手段を、好きではないがお金のために仕方なく選んでいたことから、好きなことへと変えていく。それによって、お金を稼ぐことを、「大変なこと」という思い込みから「楽しいこと」へと変えていく
奥平さんは、「引き寄せの法則」によって“お金が流れ込んでくる状態”を、以下のように説明しています。
こんなふうに考えてみてください。
あなたの頭の上、見えないくらい上のほうには、お金も含めた豊かさがたっぷりとあります。そして、あなたとその豊かさは、見えないパイプでつながっています。
そのパイプが澱(よど)んで詰まっていると、あなたに豊かさは流れてきませんが、そのパイプを綺麗な状態に保っていると、豊かさは自動的にどんどんあなたへ流れ込んできます。
(中略)
このパイプは個人個人が持っていて、その上の豊かさは無尽蔵です。
ですので、あなたが、源泉からどれだけ豊かさを引き出そうとも、他の人の豊かさが減るわけではありません。そのパイプを綺麗にして、豊かさとあなたの間に何も障害がない状態にし、そして、お金を含めた豊かさをあなたへ流れ込ませるようにするには、先ほどの①から④までを実行する。
つまり、
- 素直に豊かさやお金を求めている(=豊かさやお金に対して抵抗を抱いていない)
- 毎日の生活を豊かだと感じている、毎日の生活に豊かさを見出している
- 純粋に◯◯が欲しい、◯◯がしたい、という自分の望みに素直に前向きになり、無理なくできることから行動に移している
ということが大事になってきます。
このあと、詳しくお話していきますが、実は、あなたが豊かになるためには、実際に「お金」という物質が必要なのではなく、あなた自身が、このように思っていたり、感じていれば、豊かさへと自然につながっていき、結果として、お金という物質も引き寄せていくことができるのです。『「お金引き寄せ」の授業』 第一章 より 奥平亜美衣:著 大和出版:刊
お金は、ただの紙や金属という「物質」ではありません。
自分に流れ込んでくる「エネルギー」が物質化したものです。
私たちに豊かさをもたらすエネルギーの源は、無尽蔵です。
ただし、それを受け取るには、「頭上のパイプ」の通りをよくすることが必要です。
「お金に対する偏見」が“豊かさのパイプ”を詰まらせる
「波動(エネルギー)は、似た波動を発するものを引き寄せる」
これが、「引き寄せの法則」の本質的な仕組みです。
お金(豊かさ)を引き寄せるためには、『「自分は豊かである」という波動を生み出す』ことが重要です。
つまり、あなた自身が、あなたの現実の中で豊かさを感じるということ
が、お金を引き寄せます。
豊かさのパイプを詰まらせる原因の一つに、「お金儲けは悪」といった、お金に対するネガティブな感情があります。
そもそもお金を手に入れることをなぜ悪いことだと思ってしまうのでしょうか? その裏には、先ほどと同じですが、それが誰かの分を奪うことになるから、という思い込みがあるのではないでしょうか。
しかし今まで申し上げてきた通り、あなたがいくらお金を得ようとも、誰かの分を奪うことにはなりません。一時的に、誰かから誰かへ、お金が移動することはもちろんあるかもしれませんが、第一章でもお話したように、お金は、「人間の望みによって生み出される、架空の数字」でもあるのです。ですので、誰もが自分次第で引き寄せることができるものですし、その架空の数字に、善も悪もありません。お金自体に善悪があるのではなく、あなたが善いものだと思ったらそれは善いものになるし、悪いものだと思ったらそれは悪いものになります。どんなサービスでも物品でも、誰も自分の欲しくないものや望んでいないものにお金を払ったりしないでしょう。それを提供する側が、自分以外の誰かに、その人の必要とするものをもたらした分だけ、儲かるということなのです。つまりは、誰かの必要を満たす、ということがお金儲けなのです。どうして私たちはそれを貪欲だとか悪いことだと思ってしまうのでしょうか?
善くないことがあるとすれば、お金でもお金儲けでもありません。そうではなくて、お金が力を持っていると勘違いすることです。お金によって、自分の、または誰かの幸せが左右されると考えることです。
お金が力を持っているのではなくて、「あなた」が力を持っているのです。あなたがすべてを引き寄せる力を持っているのであって、「お金」はただの、善も悪もない道具です。
もし、お金に善も悪もなく、お金儲けも悪いことではなく、あなたがお金を得ることで、誰のお金も奪うことにならないとしたら、あなたの、本当の気持ちはどうですか?
お金はあるほうがいいですか?
ないほうがいいですか?
素直に、どちらがいいのか、それを自分で自分に聞いてみましょう。『「お金引き寄せ」の授業』 第二章 より 奥平亜美衣:著 大和出版:刊
「お金は役に立つもの、善いもの」
「お金がほしい」
多くの人は、そう願い、お金を欲しています。
一方、心の奥底には、「お金は汚いもの、悪いもの」という信念もあります。
この二つの相反する考えが同時に存在するため、より強く信じている方が現実となるわけですね。
お金やお金儲けに対して、ポジティブな感情を持つこと。
それが、豊かさのパイプの通りをよくする秘訣です。
「どちらを選ぶか」で現実は大きく変わる
買い物をしたとき、「お金が減った」と考えるのと、「欲しいものを得た」と考えるのは、たいした違いはないと思うかもしれません。
奥平さんは、このふたつには、果てしなく大きな深い溝がその間にある
と指摘します。
たとえば、1万円あったとします。それで、あなたは欲しかったワンピースを買いました。
あなたは、ワンピースを得て、それを着ている自分に満足し、そして、欲しいものを手に入れた豊かさを感じます。そしてそれを着て、ウキウキしながら出かけ、そしてそんな気持ちで出かけるなら、会う人をいい気分にしてしまうでしょう。そうすると、その縁がどんなふうにつながっていくかはわかりませんが、あなたは、ますますあなたが豊かさを感じることのできる現実を引き寄せていきます。
ここで実際、1万円は一時的にあなたの手元から減ったのかもしれませんが、あなたが買ったものから喜びや豊かさを感じていれば、その1万円どころか、それより大きな豊かさが簡単にあなたのもとにやってくるのです。
もう一つの道はこうです。
あなたは、欲しかったワンピースを買って、買ったはよかったものの、ああ、今月も厳しいのに、買ってしまった・・・・・。貴重な1万円がなくなってしまった。どうしよう。次の給料日まで大丈夫かしら・・・・・。こんなふうに頭の中がお金の心配でいっぱいになっているとします。
(中略)
心配は、心配を引き寄せます。そのように考えていると、あなたは、ますますお金の心配をしてしまうような現実を引き寄せてしまうのです。必ず、今の自分と同じ波動のものを引き寄せるのです。
単純さ、素直さ、というのはとても大事です。欲しいものを買って嬉しいなら、ただそれを喜んでいればよいのであって、余計なことを考えるのはやめにしましょう。しかし実際は、どちらかというと、前者ではなく後者よりの考え方をしている人が多いでしょう。その考えをゼロにするのは、すぐには難しいかもしれません。でも、お金が減ったな、と思ったときに、じゃあ、何を得たんだっけ? というように、思考を転換していくことを習慣にしてみましょう。
それを続けていくうちに、自然と、得たものを喜び、得たものに満足し、豊かさを感じることができている、ということのほうが多くなっていきます。そのようになってきたとき、あなたは、欠乏を引き寄せる状態から、豊かさを引き寄せる磁石へと変化しています。
『「お金引き寄せ」の授業』 第三章 より 奥平亜美衣:著 大和出版:刊
目の前でお金が使われて自分の手から離れると、つい、「お金が減った」と考えてしまいますね。
ただ、それはあくまで、物質のやり取りの話だけで、エネルギーのやり取りについては、まったく別の話です。
減ったお金に焦点を合わせれば、感じる「豊かさ」は減り、エネルギーはお金を遠ざける方向に働きます。
逆に、手にしたものに焦点を合わせれば、感じる「豊かさ」は増え、エネルギーはお金を引き寄せる方向に働きます。
大切なのは、「いくら使ったのか」ではなく、「そのお金を使って、どのように感じたのか」です。
お財布の中の金額の収支よりも、私たちの心の中のエネルギーの収支に目を向ける。
それが、お金を引き寄せる秘訣です。
本当に“やりたいこと”に向き合う
お金の心配から解放され、「経済的自由」を獲得するために必要なこと。
それは、「あなたが心から望む、本当にやりたいことをやる」
ということです。
奥平さんは、これを達成すると、あなたは、お金を得ることも、使うことも、同じように楽しい、という最高の豊かさの連鎖を引き寄せていく
ことになる、と述べています。
あくまで、やりたいことが先で、お金はあと
です。
「自分はこれが好きだ、これをやりたい」ということが見つかったならば、できる範囲で、それを行動に移してみましょう。たとえば、平日の昼間は今やっている仕事があるならば、夜か土日など、最初は自分の無理のない範囲でいいのです。
あなたが「これをやりたいんた」という望みを抱き、意志を放ち、そして日々をできるだけいい気分で過ごしていれば、その望みは必ず叶う方向へ動き出します。何をやりたいのかをできるだけ明確にして、それに対して無理せず自然とできるところから動き出していきましょう。そうしていくうちに、お金があるなしにかかわらず、まず自分は自分のやりたいことを(少しずつでも)できる、ということがわかってきます。
そのように、あなたが本当にやりたいことを実際に行動に移しはじめると、それを宇宙が全力で応援してくれているとしか思えない現実が展開されはじめます。ものごとがよどみなく流れはじめ、縁が縁を結び、あなたがやりたいことを実現するために必要なものはすべて引き寄せていくのです。
このとき、あなたの豊かさへのパイプは完全に綺麗な状態で、豊かさとあなたの間を邪魔するものは何もなく、あなた自身が強力な豊かさの波動を発しているのです。
(中略)
本当のあなた、あなたの魂というのは、豊かさそのものです。その魂というものをあなたが表現しはじめると、あなたは、強力な豊かさの波動を発する状態となり、その波動が、豊かさをどんどん引き寄せていくのです。そして、それに伴って、物質的なお金という形であったり、他の形でも、豊かさがやってきます。
お金と比例するのは、あなたがどれだけ自分を表現しているか、そうすることで、自分自身がどれほど喜んでいるか、そして、そこから愛と豊かさを放っているかということなのです。
好きなこと、やりたいことがあっても、「そこから収入を得ることができる」、「それで生計が立てていける」とはなかなか思えないかもしれません。
あなたがそう思えなければ、そう思えないような現実が展開されてしまいます。最初から、「絶対にできる」と思う必要はないので、少なくとも、それを否定しないようにしましょう。
そして、最初は収入につながらなくとも、とにかく「やりたいことを少しでも実行に移す」ということが大事です。
それがどのような人とのつながりをもたらし、どのように仕事につながっていくのか、それは、最初から誰にもわからないのです。
「やりたいこと」に踏み出せば、少しずつ現実が動いていきます。『「お金引き寄せ」の授業』 第四章 より 奥平亜美衣:著 大和出版:刊
継続的な、本当の意味での「豊かさ」を手に入れるためには、私たち自身がエネルギーに満ちあふれている状態であることが不可欠です。
自分の中にエネルギーを充填するためには、「自分はこれが好きだ、これをやりたい」ということを探すこと。
そして、それを継続して続けることが、一番の近道です。
お金を「物質」としてとらえると分かりにくいですが、「エネルギー」としてとらえるとよく理解できますね。
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
この世界にあるすべてのものは、「エネルギー」です。
物質である人間の体はもちろん、目に見えない思考や感情も、すべてエネルギーから成り立ちます。
当然、経済的な豊かさについても同じですが、「お金」という生々しい“現物”をやり取りしていると、つい、それを忘れてしまいがちです。
私たち自身から発せられるエネルギーが、「豊かさ」を引き寄せます。
お金は、物質として現れた「結果」に過ぎないということ。
身の回りにある「豊かさ」を実感し、「豊かさの波動」を発することで、より「豊かさ」を引き寄せる。
私たちも、日々の生活の中で、そんな好循環をつくり出して、幸せなお金持ちを目指したいですね。
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