【書評】『祈り方が9割』(北川達也)

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 お薦めの本の紹介です。
 北川達也さんの『祈り方が9割』です。

祈り方が9割

北川達也 COBOL 2018年12月
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by ヨメレバ

 北川達也(きたがわ・たつや)さんは、経営者です。
 國學院大學神道文化学部をご卒業され、神職養成機関で取得できる最高階位である「明階」を授与されています。
 神道的な精神を伝えるために、「北川達也の定例セミナー」を毎月開催されています。

「祈り方」を理解できれば、願いは叶う!

 成功した企業経営者は、神様を熱心に信仰し、神社へのお参りも欠かさない人が多い。

 そんな話を聞いたことはないでしょうか。
 松下電器(パナソニック)を創業した松下幸之助さんが、最も有名な例です。

 彼らは、どのようなメンタリティーをもって、成功を収めてきたのか。

 北川さんは、それは、「願いを叶えるための祈り方」を知ることによって、自然と導き出すことができると述べています。

 本書を読んで神社へお参りすると、「願いが叶う」ようになります。
 このように聞くと、「特殊能力の開発?」という印象があるかもしれません。

 例えば、
「呪文(じゅもん)」や「秘印(ひいん)」、「霊符(れいふ)」、「言霊(ことだま)学」、「数霊(すうれい)学」などの習得、
「オーラ」や「チャクラ」の開発、
「死後の世界」や「過去世(かこせ)」、「未来世(みらいせ)」などへの探索、
『竹内文書(たけうちもんじょ)』や『秀真伝(ほつまつたえ)』などの古史古伝の学習などです。

 しかし、ここにあげたものと、神社との関係はありません。
 あるとすれば、「都市伝説」です。
 都市伝説とは、根拠が曖昧で不明なもののことをいいます。
 このような都市伝説には、注意したいものです。

 では、何を知って神社にお参りすれば「願いは叶えられる」のでしょうか?

 それは、「祈り方」です。
「祈り方」を理解できれば、願いは叶えられるようになります。
「祈り方」が分かれば、「特殊能力の開発」は一切必要ありません。

(中略)

 日本の「伝統芸能」や「伝統工芸」の見習い職人は、技術を習得するために、「師匠の背中を見て覚えろ」と教育されます。

「師匠の背中を見て覚えろ」とは、「頭で考えるのではなく、体で覚えろ」ということになります。
 この下積み期間は、技術を習得するまでに、10年以上必要とされています。

 神社の「神職」の世界も、これと同じような世界です。
 神職とは、神社の神様を祀(まつ)る職員のことをいいます。
 以前は、「神主(かんぬし)」や「神官(しんかん)」ともいっていました。
 しかし、「師匠の背中を見て覚える時代」から、現代は「マニュアル化して習得する時代」になりました。
 マニュアル化により、その手順を踏むと誰もがある一定の成果を得られます。

『祈り方が9割』 序章 より 北川達也:著 COBOL:刊

 本書は、北川さんが10年以上かけて習得してきた「願いが叶う神社参りの方法」をマニュアル化し、わかりやすくまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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願いが叶う人は、「神社境内の施設」を知る

 神社にお参りする下準備として、「神社を知る」ことから始める必要があります。

 そもそも「神社」とは、どのようなものなのか。

 北川さんは、以下のように解説しています。

 神社とは、神様をお祀りするための「社殿」という建物を中心に、その関連施設全般をいいます。

 また、その社殿を囲む一定の敷地の範囲を「境内」といいます。

 では、ここで、「神社境内の基本施設の配置」を見ておきます。

 ◉神社境内の基本施設の配置
  神社の入口に、「鳥居(とりい)」
  鳥居の近くに、「手水舎(てみずや)」
  そして、「参道(さんどう)を歩いていくと、「賽銭(さいせん)箱」
  その奥に、「拝殿(はいでん)」、一番奥に、「本殿(ほんでん)」
  そのそばに、「授与(じゅよ)所」など

 この配置が分かると、神社境内はとてもシンプルに見えてくると思います。

 次に、事前に、神社境内の各施設の意味を確かめておきます。

 ◉本殿
  神様が降臨(こうりん)する「ご神体(しんたい)」を安置している最も神聖な社殿
  参拝者は、入ることができない

 ◉拝殿(神楽殿(かぐらでん))
  参拝者は、「ご祈祷(きとう)」を受けることにより、入ることができる

 ◉授与所
 「お神札(ふだ)、お守り、おみくじ、絵馬(えま)、ご朱印(しゅいん)」などを授かる建物

 ◉ご祈祷の受付
 「ご祈祷」の申し込みを受け付けている場所
  授与所に併設されていることが多い

 ◉社務所
  神社の神職が社務を行う建物

 ◉摂社(せっしゃ)、末社(まっしゃ)
  本殿や拝殿とは別にある小さな社(やしろ)

 ◉鳥居
 2本の柱と2本の横木(笠木(かさぎ)と貫(ぬき))を組み合わせた門

 ◉手水舎
 「手水」を取る水盤を置く建物

 ◉賽銭箱
 「賽銭」を入れるための箱

 ◉灯籠(とうろう)
 神様のご加護をより一層強く願う気持ちから建てられているもの

 ◉狛犬(こまいぬ)
 魔の侵入を防ぎ、神社を守護する像

『祈り方が9割』 第一の扉 より 北川達也:著 COBOL:刊

図1 神社境内の基本施設の配置 祈り方が9割 第一の扉
図1.神社境内の基本施設の配置
(『祈り方が9割 願いが叶う神社参り入門』 第一の扉 より抜粋)

図2 神社境内の各施設 祈り方が9割 第一の扉
図2.神社境内の各施設
(『祈り方が9割 願いが叶う神社参り入門』 第一の扉 より抜粋)

 神社は、文字どおり「神様がお住いになられている社」です。
 神社参りは、そんな尊い場所に、こちらから訪ねていくわけです。
 ですから、粗相がないように最低限の知識・マナーは知っておきたいですね。

願いが叶う人は、参道で「玉砂利の音」を聴く

 なぜ、神社の参道には「玉砂利」が敷かれているのでしょうか。
 北川さんは、その理由について参道を「清浄に保つため」だと述べています。

 多くの玉砂利は、清浄な川から採取されています。
 実は、清浄な川の清らかさを表現するために玉砂利が敷かれているのです。

 そのようなことを心に留めて、玉砂利を踏みしめる音を聴きながら、参道を歩いていくと気持ちも清まると思います。

 よって、手水舎と同じく、参道も、私たちを「清浄」にしてくれる場所といえます。

 神社参りのとき、参道では玉砂利の音、玉砂利のない場所では風の音や木々の葉の揺れる音、小鳥のさえずりなどに耳を傾けます。
 さらに、自然を全身で感じるのです。

 普段の社会生活では、人の会話や音楽、車の騒音などに刺激されて、気づかないうちにストレスが溜まっているものです。

 神社の参道は、自然と接することのできる空間で、日頃のストレスを軽減してくれる場所でもあります。

 参道の木々たちは、お参りするたびに姿を変えます。
 春の若葉、夏の新緑、秋の紅葉、冬の落葉などを見ることによって、木々たちの命の躍動や育(はぐく)みを実感させられます。
 木々たちは、そのときどきの命を精一杯に表現しているのです。

 その生命を感じながら、一歩一歩、視覚や触覚などの五感を開き、参道を歩いていきます。

 実は、神社とその周辺の自然環境全てが神様の「生かす力」のあらわれとされているのです。
 特に参道では、「生かす力」を感じてください。

「生かす力」を感じると、普段の「俗なる空間」にいた自分と「聖なる空間」にいる自分の違いに気づかされます。

『祈り方が9割 願いが叶う神社参り入門』 第三の扉 より 北川達也:著 COBOL:刊

 神社の境内は、神様の崇高な気で満たされています。
 その有り難い力を受け取るには、五感をしっかり研ぎ澄ませる必要があります。

 参道は、人間の体でいう「産道」に例えられます。

 神社をお参りするときは、新しく生まれ変わった気持ちで、「生かす力」に感謝しながら、貴重なひとときを過ごしたいですね。

願いが叶う人は、「賽銭箱の前」で念入りに祈る

 神社へのお参りをする際に欠かせないのが「賽銭」です。
 賽銭とは、神様への「お供え物」の代わりとなる金銭のことです。

「賽銭箱の前」でお参りの作法は、基本的に、賽銭箱に賽銭を入れてから「二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼(にれいにはくしゅいちれい)ともいう)」です。
「二拝二拍手一拝」とは、「最初に拝を2度行う→次に柏手(かしわで)を2度打つ→最後に拝を1度行う」という、この一連の作法をいいます。

「拝」とは、上体を90度前方に倒すお辞儀(じぎ)です。
 上体を倒したときに、3秒間、頭を止めます。
「拝」は、お辞儀の中でも、神様を最高に敬(うやま)う心の表現とされています。

 そして、願いを叶えるために、私は「手を合わせて祈る」ことがとても大切と考えています。

 手を合わせるタイミングと手の位置は、2度の柏手を打った後に「胸で両手をきちんと合わせて祈ります」(『神道(しんとう)のしきたりと心得』神社本庁教学研究所監修 池田書店より引用)ということになっています。

 ここで、「二拝二拍手一拝」の意味を見ておきます。

 最初の二拝は、「縦の礼」といいます。
 次の二拍手は、「横の礼」といいます。
「縦の礼」と「横の礼」は、神様に感謝の気持ちをあらわすために行うものです。

 そして、最後の一拝は「締めの礼」といわれています。

 余談ですが、「二拝二拍手一拝」とは、正確には、「笏(しゃく)」(長さ約38cm、幅約5cmの板)を手に持つ神職の作法の名称です。

『祈り方が9割』 第四の扉 より 北川達也:著 COBOL:刊

図3 賽銭箱の前 での作法 祈り方が9割 第四の扉
図3.「賽銭箱の前」での作法
(『祈り方が9割 願いが叶う神社参り入門』 第四の扉 より抜粋)

 賽銭は「支払う」ものではなく「納める」ものです。
 つまり、一方的に差し上げるものであり、見返りを求めるようなものではない、ということです。

 純粋に感謝の気持ちを込めて、祈りを捧げたいですね。

願いが叶う人は、おみくじから「神意」を受け取る

 多くの神社では、「おみくじ」を引くことができます。
 おみくじは、くじを引いて、神意を受け取るためのものです。

 くじの引き方は、神社により異なっていますが、主に二種類あります。
 一つ目は、みくじ箱の中にある「おみくじ」を直接引く方法です。
 二つ目は、みくじ筒の中にある「みくじ棒」を引き、その棒に書いてある番号によって「おみくじ」が決まる方法です。
 おみくじのフォーマットは神社により異なりますが、最もオーソドックスなものは四部構成となっています。

  ◉おみくじのよくある基本構成
   第一部 和歌
   第二部 運勢の概略
   第三部 吉凶(きっきょう)(大吉、吉、中吉、小吉、末吉、凶、大凶など)
   第四部 個別の運勢

 そして、読み終わった「おみくじ」は、みくじ掛けに結ぶ、または持ち帰るものとされています。

 おみくじには、色々な読み方があります。

 おみくじを引くと、多くの人は、すぐに吉凶を見たくなると思います。
 しかし、吉凶を見るだけでは十分に神意を受け取ったといえません。

 実は、おみくじの読み方にはコツがあります。
 私は、おみくじから神意を受け取るためには、吉凶よりも、和歌に注意を向ける必要があると考えています。

 和歌は、山川草木や花鳥風月に例えて歌われるものがほとんどです。
 例えば、和歌の句に「日の沈む」と書いてあったとします。
 この和歌から、どのようなことを「神意」として受け取れるでしょうか?

 一つの例として、暗闇を連想して「失恋する」、「恋人と別れる」などの解釈ができます。
 または、夕焼けのおひさまを連想して「人生の節目」、「休息の時期」などの解釈もできます。

 また違う句に「船出する」と書いてあると、「引っ越し」、「転職」、「出世」、「結婚」など、色々な解釈ができます。

 このように、和歌の句だけでも、何通りにも解釈ができます。

 そして、和歌の解釈は人の数だけあるといわれています。
 このことから、全ての人に共通した和歌の解釈はないといえるのです。

 そのように考えると、神意を受け取る気持ちで、和歌を何度も読み返し、ピンときたものを「神意」として受け取ればいいといえます。

 もちろん、おみくじを引くときにも、「これから、おみくじを引いて神意を受け取る」という確信をもって引くことが大切なのは言うまでもありません。

『祈り方が9割』 第五の扉 より 北川達也:著 COBOL:刊

 私たちは、おみくじを引くと、つい吉凶に目がいきがちです。

 おみくじが「神意を受け取るためのもの」だと認識する。
そうすれば、正確で意味のあるアドバイスを、より多く得られるということですね。

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 北川さんは、「祈りの真髄(しんずい)」は、「私の願いを叶えたいときには、私のことを祈らずに、みんなのことを祈る」ことだとおっしゃっています。

 神様は、「不浄な願い」を嫌い、「清浄な願い」を好みます。

 不浄な願いとは、「社会のことより、個人のこと」などを第一とする願いです。
 一方、清浄な願いとは、「個人のことより、社会のこと」などを第一とする願いです。

 松下電器(パナソニック)が、世界でも有数の電機メーカーとなった。
 その理由も、松下幸之助さんが自分のことではなく、社会全体の幸せを神様に願っていたからでしょう。

 何ごとも、まず「形」から入ることが大事です。
 私たちも、「神社参りのマニュアル本」である本書から、願いが通じる「祈り方」を学び、神様から大きな恩恵を受けられる生き方を身につけたいですね。

祈り方が9割

北川達也 COBOL 2018年12月
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