本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『宇宙はYESしか言わない』(小池浩)

お薦めの本の紹介です。
小池浩さんの『宇宙はYESしか言わない』です。

小池浩(こいけ・ひろし)さんは、心理セラピストです。

すべての願いかなえる“宇宙船”にようこそ!

「船に乗れ」

小池さんは、あるとき龍にそう呼びかけられます。
そして、宇宙の大海原を進む、すべての願いをかなえる宇宙船に導かれ、その船の船長に任命されます。

 船内を歩いてみると、その空間は、僕の理想が形づくられているようです。広いバーラウンジがあるかと思えば、僕の大好きなクルマが集められた展示場、スニーカーばかりが所狭しと集められた靴屋、温泉施設にライブハウス、空気のきれいなキャンプ場など、もう、一生ここにいてもいいかなと思えるような空間が広がっていした。
ところどころにあるさまざまな形の扉は、開けると、草原が広がっていたり、時間を超えて過去の自分や未来の自分に会いに行けるドアがあったりなど、船内にはたくさんのしかけがあるようです。キャビンも高級ホテルのスイートルームのようなすばらしいつくり。
「きっと、みんな楽しんでくれる・・・・・って、みんなって一体、誰のことだろう? 僕がこの宇宙船に乗った理由は?」
そうつぶやきながら船内を歩いていると、フェルメールの絵画に出てきそうな雰囲気の部屋が現れました。開いた扉の向こうに、豪華なフレスコ画が描かれた天井が見えます。
「わあ、これは図書室だ!」
中に入ってみると、まるでアムステルダム国立美術館のような、重厚な佇(たたず)まいの本棚の壁が現れました。どこまでも高く並べられている書物は、見たことがないような美しい装丁の古いものばかり。棚と棚の間を、大きな龍や小さな妖精たちが飛び回って本を抱えて出たり入ったりしています。
本棚を見渡すと、棚の番号に見覚えのある数字を見つけて、僕は立ち止まりました。
――あ、「358」。
それは、358という数字が彫り込まれた棚でした。
そこには、1冊の本が、ぽつんと置かれていました。
年季の入った、でも美しいその本に、僕の目を釘づけになってしまいました。
「あの本・・・・・」
僕がそうつぶやくと、大きな翼龍が振り返ってバサバサとは音を立てながらやってきて、その本を足でつかんで、僕の手元へそっと届けてくれました。
「あ、ありがとう」
龍は何も言いませんでしたが、優しい瞳でこちらを見て、また飛び去って行きました。
僕は閲覧室の装飾の美しい椅子に腰かけ、その本を開きました。

そこには、こんなことが書かれていました。

船出を迎えた者へ

 地球では、大きな変革が起きようとしている。
宇宙は、地球を謳歌(おうか)している魂に船を与え、地球での人生に思い悩む魂に学びの機会を与えることにした。
船長として先導する者は、自由にこの船をカスタマイズでき、あらゆる学びの場、体験の場を用意して乗り込んでくるクルーたちの魂の成長を促すことができる。
船長のミッションは、クルーたちとともに、宇宙ナンバーと呼ばれる「3・5・8」の本来の意味を探し出し、魂に輝きを取り戻させ、本人が望む理想の地球へ降り立たせること。以下、宇宙が地球に授けた数字、「3・5・8」の謎を解き明かすヒントを書き記す。
「3・5・8」は数字であって、数字ではない。
地球上ではその存在に気づいた人間たちが、「幸運の数字」「縁起がよい数字」だとして活用し始めたが、その本質はまだすべては明らかにされていない。
宇宙船を操る者は、「3・5・8」を活用してクルーたちの地球での課題に取り組みながら、この数字が持つ力の源を探ること。
358の活用方法のヒントは以下のとおりだ。
3 =行く手を照らす3つの光の玉
5 =「地球ならでは」を味わう5つのフィールド
8 =人生を切り開く8つの言霊(ことだま)
なお、これらをどう解釈し、どう使っていくか、その方法は船長に委ねる

なるほど。僕の役目は、地球でやっているのと同じように、宇宙のしくみについて、そして心と魂の関係について伝えて、人々の不安を少し軽くすること。そして、「3・5・8」の宇宙ナンバーをうまく使って、人々が本来の魂の力を取り戻してから、新しい理想の地球に降ろすこと――僕はミッションを理解しました。
クルーの行く手を照らす3つの玉というのは、僕の言葉でいえば、心と魂のバランスを整えて、本当の望みがわかるようになるための3つの指針。
つまり・・・・・
「心の誤作動をリセットする」
「すべては魂の望みと知る」
「現実は存在しないと気づく」
この3つ。
幼いころの思い込みを外すことで心が安全となり、魂がすべてを楽しんでいるのだと知って、現実は自分の思いや前提が生むもので、自由に生み出せることを知れば、人は地上でも宇宙にいるときと同じくらい、魂の力を発揮することができます。
この3つが、光の玉となって、宇宙船のヘッドライトのようにクルーたちの行く手を照らすことを、僕は確信しました。
「次の、『地球ならでは』を味わう5つのフィールド・・・・・かぁ。これは、人間が抱える悩みは大きく5つに分けられるから、そのことだろうか」
人それぞれ、状況や環境が違いますが、生まれる課題は大きく5つ――お金、恋愛やパートナーシップ、仕事、人間関係、そして自己実現や自由の獲得――です。
この5つは、「人間ならではの体験」のフィールド。このことについて、宇宙から日々受け取るメッセージをクルーたちと共有しようと僕は思いました。
最後の、人生を切り開く8つの言霊は、僕が1冊目の本でもお伝えした「口ぐせを変えること」。日本語の音、意味、漢字には計り知れない力があります。
「よし、なかでも、とくに強力だとわかった8つのアファメーションを皆さんにはお伝えしよう」
さぁ、これで、宇宙ナンバーと呼ばれる「3・5・8」は出そろいました。その先を読もうとページをめくると、そこから先は真っ白で、何も書かれていません。
「途中で終わってる?」
本を閉じた僕は、とにもかくにもこの船をまかされたということだけわかりました。さあ、出航の準備を始めなくては。
「あれ、で、どうやって、クルーをこの船に呼べばいいのだっけ・・・・・」
と思ったとき、突然、ザバザバザバザバ・・・・・と足元に水が広がります。
「船に水? 大変だ!」
宇宙船の中に水があふれて床一面が水浸しに。そのまま水位が上がっていって、溺(おぼ)れそうになる僕・・・・・。

「わああああ・・・・・お、お、溺れ、て・・・・・ない?」
気づくと僕は、お風呂の湯船に浸かったまま、眠りこけ夢を見ていたのでした。しっかりアヒルのおもちゃを握りしめて。
「めちゃくちゃリアルだったんだけどなぁ」
見ると、握りしめていたアヒルになぜか、尻尾が生えています。まるで夢で見た龍の尻尾のようです。
それで僕はピンときたのでした。
「ああ、夢の世界がつまり、宇宙の世界ってことなんだな。じゃあ、出発は、今晩眠りの中だってことだね。夜、眠るのが楽しみだ! クルー1号、探しに行かなきゃ―。あ、君の名前は、アヒルだけど、龍ちゃんにしよう。龍ちゃん、地球の人たちはみんな、龍が大好きなんだ。ぜひこれから一緒に、地球にいる魂を、輝かせるお手伝いをよろしくね!」
アヒルの目がキラキラと輝いたように、僕には見えたのでした。

『宇宙はYESしか言わない』 プロローグ より 小池浩:著 サンマーク出版:刊

小池さんが船長を務めるこの船は、「すべての願いがかなう宇宙船」です。

望むなら、誰でもクルー(乗組員)として乗船することができます。
そして、地球上でうまくいかないできごとを解決していき、自分の人生を理想どおりに生きる覚悟ができた人から、自分の理想の地球へと下船していくことになります。

本書は、宇宙を最大限味方につけて、オーダーをかなえまくる人生を送るためのノウハウをわかりやすくまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「問題を直視し、受け入れること」から始まる!

買い物依存症やリボ払いを繰り返し借金地獄に陥る人たち。

小池さんは、そんな問題に直面している人たちは心に大きな課題を抱えているときともいえると述べています。

そのような状況に陥ったときに、まず大事なのは、「問題を直視し、受け入れること」です。

 借金の場合なら、とことん、今のお金の流れを洗い出すこと。
ポストに入れられたまま、封を開けていない請求書の封を切り、覚悟を決めて、借金の額、カードの支払いの総額、それぞれ、確認をすること。「請求書を見ていない自分」から「請求書を直視した自分」へ。つきまとう恐怖を、「えいや!」という気持ちでかき消して、エッジ(崖っぷち)から対岸へ飛び移るイメージです。
エッジを超えて「リアリティ」を取り戻さないかぎり、お金の問題は解決しません。借金が2000万円にふくれあがってなお、請求書から逃げ回っていた僕は、ついに、自己破産か自殺か、という窮地に立たされました。悲しいかな、そこまできてはじめて、「現実を見よう」と思えたというわけです。
今、お金の問題を抱えている、あるいは、稼げない、あるいは貯(た)められない、という方々には、まずはしっかりと現実を見ること、通帳を開き、月々の収支、給与明細や売上台帳をすみずみまで見ることから始めることをお伝えしています。
そうしないかぎり、宇宙を味方につけることはできません。なぜなら、自分のお金の問題を周囲に隠し、見ないようにしている限り、「うしろめたいことを、隠し続ける人生」を宇宙にオーダーしていることになるからです。
もちろん、お金の問題というのはデリケートですし、家族やパートナーに話しづらいことでもありますが、開示するかどうかの前に、まずは、自分自身の現状を自分でしっかりと直視してみてください。
そうすることではじめて「じゃあどうしようか」「誰に相談しよう」と前向きに考える力を取り戻すことができます。これこそ、「リアリティの帰還」です。
直視すると、自分を認められるのです。自分に借金があること含めて、自分を肯定できる。これだけで自己肯定感が上がり、お金の流れが変わります。
(中略)
さて、ここに集った皆さんは、現実を直視しようと心に決めた方々です。
現実を受け入れる、問題を直視するということは、勇気がいる。それはなぜかというと、すべてのものごとには必ず、良い面と悪い面が存在しているからです。
光があれば影があります。でも同時に影があるから光の存在がわかるともいえます。
問題を直視すると決めればもちろん、悪い面、苦しい面をも受け止めるということになりますが、一方で、まったく見えていなかった光明が、悪い面を見ることによって見えてくることになります。問題が起きたときというのは、暗闇や苦しみがあるものの、絶対に光り輝く喜びが存在しているわけです。
問題の中にい続けているときは、まるで、トンネルの中にいるようなもの。トンネルの外にどのような世界があるのか、まったく気づけず、外に光が差しているのか、晴れているのか、どんな景色があるのかもわかりません。延々と同じトンネルの景色ばかりを見ていると、それ以外に世界があることにまったく気づけないのです。
だから、頓挫していることや差しせまる問題があるときこそ、勇気を出してほんの一歩、いや、すり足でほんの5センチメートルでも進んでみる。
問題を違う角度から見てみる。
すると、自分の目の前に大きな壁が立ちはだかっていると思っていたのに、ちょっとずれてみたら、壁は途切れていたり壁に扉がついていたりするのです。

問題の渦中にいて苦しいときは、自分を非力に思うかもしれませんが、人間の魂の持つ力、行動力はそんなものではありません。伸びしろは無限大にあります。過小評価するのを今すぐやめて、闇ごと、光を受け入れると覚悟するのです。
問題と答えは必ずセットで存在します。
ゴールのない道のりなど、地球には存在しないのです。
ひとりで解決に向かって踏み出すのが怖いという人は、同じ問題の解決に取り組む人や、その問題の解決にくわしい専門家の手を借りることも恐れないでください。ただし、僕のように、人選を間違えると借金が増えますので、一度立ち止まって考える冷静さも必要です。
大事なのは、うっすらとした疑問をそのままにせず、すべて直視して、選択していくことです。

『宇宙はYESしか言わない』 第1章 より 小池浩:著 サンマーク出版:刊

見たくないものは見ない。

私たちはそう考えしまいがちですが、それで問題がなくなるわけではありません。
逆に、宇宙の創造の力がマイナス方向に働くため、問題をより大きくしてしまいます。

問題を直視し、受け入れるのは、勇気がいることです。
しかし、それをしない限りは、根本的な解決は望めないということです。

「私なんて愛されるはずがない」という無意識のワナ

この宇宙を統べる大原則のひとつに、「先払いの法則」があります。

先払いの法則とは、自分が次に得たいもののために、自分が得ている豊かさ(お金)を出すことで器に隙間をつくること、つまりお金が入ってくることができる「空き容量」をつくることで、より大きな豊かさ(お金)が引き寄せられるというものです。

この「先払いの法則」は、お金だけでなくパートナーシップにおいても絶対的な法則です。

 ひと昔前の恋愛指南書には、「男は狩りをする生き物だから、女性から追いかけられると逃げる」とか「女性から愛していると言ってはいけない」というような駆け引きのテクニックがあったそうですが、今の宇宙のエネルギーで見ると、もう古いのです。
今、宇宙と地球は同化しつつあり、人間の魂はより宇宙に近い存在に還(かえ)りつつあります。個々の魂がより際立ち、輝く時代がきています。ですから、魂同士が依存して自立できなくなったり、互いをコントロールしようとしたりするエネルギーや考え方は、地球が好みません。「個」が重要視されるということは、日本というシステムが長いこと使ってきた「男尊女卑」の概念も払拭され、それぞれが、自分を愛し、自分を大切にすることからすべてが始まる時代になってきているのです。
社会の中でもダイバーシティが推進され、人種、国籍、性別、性的指向などにかかわらず、すべてが受け入れられる世界へと移行してきています。これは当然の流れで、なぜなら僕たちは皆、神だから。どんな人も例外なく、この地球上で幸せになれる。そんな時代がきているのです
そういった エネルギーに逆行するような「男性なんだから養うのが当たり前」「女性なんだから家事をやるのは当然」といった古い価値観での権利の主張は、地球が向かおうとする愛の世界からは外れています。こうなると関係性はうまくいかず、パートナーは去っていくことになるかもしれません。
パートナーシップや恋愛の問題は、自分自身に愛を与えて、その愛を相手に惜しげもなく配れるようになることで、自然と解決します。そこで「自分から愛を与えるのは負け」という人は、そもそも、愛を信じることができていない人。それは、「愛を受け取りません」と言っているようなものです。
愛は、人生を安全で包み込むエネルギーです。このエネルギーがないと人は不安と恐怖に苛(さいな)まれて動けなくなってしまいます。だから、受取拒否をしているにもかかわらず、生きるために、無意識に相手から奪おうとしてしまうのです。
この、奪おうとするというのは、相手からの関心を何が何でも得ようとするという行為のこと。「愛して欲しい」「大切にして欲しい」という心のねじ曲がった表現ということになります。
子どものころに、愛情不足であった人に起こりやすい傾向ですが、愛を必死になって追いかけ回し、愛を得るために無言の脅迫をし、相手を試すような行動を繰り返し、愛される権利を主張して、愛をせしめようとする・・・・・って、ちょっとホラーですが、いつのまにかこういう状態に陥っている人は少なくありません。

なんとかして愛されたい、と願うこと自体は悪いことではありません。
それだけ、自分に足りなかった愛のエネルギーを、自分なりの方法で、自分に与えようとしている。それは、「自分の中の本当の本当の本当の自分」を救いたい一心であることはわかります。
愛とは本来、自分が生まれてきた家系の中で受け継がれるエネルギーのようなものですが、機能不全の家庭などで育つと、その流れが途切れ、受け取れていないことがあります。また、そうすると愛を受け取る器も育っていません。そこで、誰かから愛を奪おうともがいても、受け取る器かないのでうまくいきません。「私は愛されるはずがない」「私は愛を受け取らない」という前提を持っているからです。
宇宙はすべてに「YES」と返します。そして愛されるはずがない、という現実を目の前に見せてくれます。宇宙から見ると、「私は愛されるはずがない」という思いは、謙虚でもなんでもなく、「愛を受け取る気がありません」という意思表示に見えてしまうというわけです。それが、良し悪しを判断せず、ただただ「かしこまりました」という意味の「YES」を増幅する宇宙空間の恐ろしいところです。
本来、人と一緒に生きていくということは、まずは、自分が自分を愛していることが先。だからこそ「愛してる」は、相手から奪うのではなく、自分にまずたくさん声に出して伝えること。
最初は信じられなくてもかまいません。とにかく念仏のように、歩きながらでも、寝る前にでも、数を重ねること。言葉にはエネルギーがありますから、心がこもっていなくても、信じられなくても、確実に振動で伝わってきます。
そして、愛する人には自ら「愛してる」を伝えることです。男性からでも、女性からでも、関係ありません。自ら「愛してる」と伝えるとき、それは、「私には愛される価値がある」という宣言のエネルギーが宇宙にこだましていることになります。

『宇宙はYESしか言わない』 第2章 より 小池浩:著 サンマーク出版:刊

これまでの時代は、自分の中に「貯め込むこと」が大切とされてきました。
お金でも、知識でも、愛情でも、みんなそうですね。

これからの時代は、「流れをつくること」がより重要になります。

そのためには、やはり最初に「与えること」。
愛情は、出し惜しみせずに、自分から伝えるようにしたほうがいいということですね。

「自分にもできること」だけ嫉妬は湧く

小池さんは、目の前の現実は、皆さんのために用意された人生の舞台で、あなたが楽しむため、あなたが味わうため、あなたが行動するため、さまざまな舞台演出で整えられていると述べています。

「嫉妬」という感情も、実は、その演出のひとつです。

 嫉妬というのは、本来自分が受け取ることができたはずの何かを、他の人、とくに、自分よりも下だと思っている立場の人が受け取ったときに湧き起こる感情です。自分の正当な権利を奪われた、と感じるからです。
僕は常々「魂に優劣はない」とお話しています。また「自分の宇宙に登場する人たちはすべて自分」だともお伝えしています。
これはどういうことかというと、嫉妬は、じつは、ドリームキラーの逆、“ドリームベル”のような存在だということ。
「あなたにもできる!」という宇宙からのヒント、祝福の鐘の音なのです。
それに気づくと、嫉妬することやその感情を持て余すことがなくなってきます。
「あ、僕、嫉妬した。ってことは、これは僕にもできるってことだな。よーし、じゃあ、どうやったらたどり着けるか考えてみよう」
と思うと、嫉妬の対象に感謝の気持ちすら湧いてきませんか?
そこに気づかないまま、嫉妬心をメラメラ燃やして、相手を引きずり下ろしたところで、それは結局、自分自身のためにならないことがほとんどです。
「あんなやつが先に出世するなんて、ありえない」という言葉の「あんなやつ」は、つまり、自分です。あなたが存在するあなたの宇宙の登場人物は、全部あなた、ということをお伝えしました。そう、嫉妬が湧く相手も、あなたなのです。

ものごとは常に、表裏一体です。そして、逆から見ることでものごとの本質はよく理解できます。
お伝えしていきいるように、本来スピリチュアルは魂の現実で、地球は魂にとってのスピリチュアルだから。起きているできごとを逆から考えることで、魂が見ている世界が少しずつ見えてきます。「逆も真なり」いや、「逆に真あり」なのですね。
それから、嫉妬した今日のあなたは、過去のあなたが選んだ未来です。そこにドリームベルが鳴ったのなら、「進む方向を考えよう」という合図。自分がするはずの出世を手にした人がいるのなら、今ここでの決断が、自分にもその未来をもたらすということです。
まずは、嫉妬の対象に対して心から祝福をしましょう。
それは、未来のあなたの姿だからです。
「おめでとう!」と同僚に伝えることで、それはそのまま、あなたの宇宙へのオーダーとなります。未来の自分への祝福の言葉です。そう、本来宇宙には時間軸はありませんから、その瞬間、昇進したあなたはこの宇宙に生まれていることになります。目の前の昇進した同僚はあなたに、あなたの本来の姿を見せてくれているのです。
友人が素敵な伴侶を見つけたなら、それは、あなたにも素敵な伴侶が持てるという合図。幼なじみが起業して大成功し大富豪になっていたなら、それも、あなたにだってできるという合図です。
「志村! 後ろ後ろ!」なんて、ドリフのコントがありましたが、あなたに見えていなくても、宇宙にはすべて見えています。あなたの中の本当の本当の本当のあなたも、まさに「おい! 後ろ後ろ!」と言っているかもしれません。目の前に起きているすべては、ヒントなのです。
人間の持つ能力は、魂の力に気づくと飛躍的にアップします。そう、本来「何でもかなえられる」神であったということです。人の「伸びしろ」は、本人が思っている程度のものではありません。あるはずがないのです。僕の感覚でお伝えするなら、今のあなたが使っている魂の能力の100000000倍以上の伸びしろを持っています。ええ、年齢も能力もまったく関係がありません。
だから、クルーの皆さんには、自分を過小評価しないでほしいのです。
だって、あなたが神で、あなたが宇宙だから。

その神、そして宇宙は、常にあなたを信じてくれています。たとえ口では「私は理想の人生を歩めていない」と言って立ち止まっている人の魂も、宇宙は肯定し、「必ず歩き始める」と信じているのです。一抹の疑いもなく信じているからこそ、ただただ見守ってくれているのです。
さあ、自分の魂の能力に気づきましょう。そして、嫉妬の力を有効活用して、自由に羽ばたいてください。

『宇宙はYESしか言わない』 第3章 より 小池浩:著 サンマーク出版:刊

嫉妬に限らず、ネガティブな感情は、人生を変えるための宇宙からのヒントです。

どう捉えるかは、私たち次第。
本当の自分(魂)の演出に意識を向け、それを楽しむくらいの余裕を持ちたいですね。

「宇宙の流れ」より「自分の人生」に目を凝らせ!

小池さんは、基本的に、できごとに意味はないと私は思っていると述べています。

 というと、「ええ!」と驚かれそうですよね。たしかに「運命だわ!」「やっぱりそうだったのね」という意味づけはアドレナリンが湧くような気がします。スピリチュアルのジャンルでも、「いつから時代は変わった」とか、「いつまでに魂を解放しなくては」とか、「意味づけ」は、ドラマティックで人の心をかきたてます。
でも、僕にいわせれば、なんちゃらゲートやそういうものは存在しません。
もちろん「変化」や「流れ」はあります。宇宙的な大きな流れ、動き、エネルギーの意向、それらに私たちが影響をけることもあります。
僕も、「わあ、宇宙のエネルギーが変わったぞ!」「新しい時代が始まったな」と感じることはありますから、それら宇宙の流れや変化が「ない」というわけではありません。願いがかないやすい流れや変化の時期など、地球にも人間にもバイオリズムがあることはたしかですから、それを自分に活(い)かす、という視点で流れを読むことはいいことだと思っています。
でも、集中すべきは、自分の「現実」です。宇宙の方向ではなくて、あくまでも自分自身の人生から目をそらさないということのほうが、僕は大切だと思っています。
というのも、宇宙はそもそも、いつだってオープンだし、「YES」しか言わないのです。自分がそう心から決めて行動の限りを尽くしていれば、宇宙はいつでもそれに応えるように、望む現実を生み出してくれます。ここからここまでに、なんていう時期の制限などなく、いつからだって好きな宇宙は生み出すことができる。宇宙は太っ腹だし、愛に満ちあふれているんですから。
僕が冒頭でお伝えした、「すべてのものごとに意味はない」ということは、すべてのものごとに人は好きなように意味をつけ、より自由に幸せにも、反対に、より不自由で不幸せにも生きられるということです。
ネガティブなできごとに遭遇して、「よっしゃ! これで願いがかなったぞ」とガッツポーズする人と「ああ、最悪だ。私の人生もうダメだ」とうなだれる人。この両者の違いは、「そういうことにしたかどうかの違い」です。
「どんなことが起こっても、それがオーダー実現につながっている」と信じられているか、「起こるできごとに一喜一憂するか」の違いです。オーダーが実現し、望む人生をつかみ取るのはもちろん前者です。

これを、人間関係に当てはめて考えてみましょう。
たとえば、数人が集まっておしゃべりをしているところに通りかかったとします。あなたの顔を見た瞬間に、申し合わせたかのようにピタリとおしゃべりがやみました。
さて、問題です。このことにあなたはどんな意味をつけますか?
「あ、もしかして私の悪口を言っていたんだろうか」
と思うでしょうか? それとも、僕のように、
「ああ、僕のことほめまくりすぎてたところに本人が来て、きっと、驚いたんだな。いやあ、なんて人気者なんだろう。照れちゃうな」
と思いますか? こんな話をすると決まってこう言われます。
「え、いやでも、実際に、悪口言ってたかもしれないじゃないですか?」
でも、それが何か? と僕は言いたい。僕の宇宙の中では「コイケ、ほめ殺しされてる♫」ということでいいのです。それでも、
「え、でも、本当は悪口だったらどうするんですか?」
と聞かれるとしたら、「え? どうもしませんよ。だって僕の中ではほめ殺しなんですし」と堂々めぐり始まるでしょう。でも、考えてみてください。
実際に悪口を言われていたとして、そこに「悪口言ってないでしょうね! やめてください」と言ったとして、何か良い方向に変わるでしょうか? だいたい、悪化しますよね。
これは、「悪口を言われている。嫌われている」が、宇宙へのオーダーになってしまい、もしかしたらあなたのために誕生日のサプライズを考えていてコソコソしていたかもしれない人たちが「ガッカリしたね―。もう関わるのやめようか」となったりするわけです。勝手に悪い意味をつけたがために、それがオーダーになり現実になってしまうのです。
逆に、いい意味をつけると「なんかあの人、いつもニコニコ楽しそうだね。悪口言っても面白くないからやめよ」となるわけです。どちらを選びますか、という話です。
この地球上で起きているすべての現実を、人は、自分が見たいように見ています。
だからこそ、同じできごとに遭遇してもまったく違った解釈が生まれます。
解釈はその人の勝手ですから、解釈したいように、意味づけすればよいのです。
ただ、せっかく勝手に意味がつけられのなら、そして人生を変えたいのなら、ポジティブな意味づけをしたいですよね。
何かが起きたとき「ああ、だからダメだ」ではなく「ああ、だからうまくいく」と言い換えること。すべてのできごとを、自分のオーダーがかなう理由にしてしまうことです。そうすると、宇宙は全力でそれを証明しようと動き出します。
そして、ものごとにポジティブな意味づけをする人と関わっていきましょう。
そうやってすべてを自分のオーダーの実現に結びつけること。心がネガティブなままでも、これを続けているうちに実際に結果が変わってきます。
結果が変わってくると、しだいに信じられるようになるし、信じるしかなくなります。そうすると、宇宙はますますそれを証明しようとしますから、いいスパイラルが生まれるのです。

『宇宙はYESしか言わない』 第4章 より 小池浩:著 サンマーク出版:刊

できごとは、私たちの過去の思考が生み出したものであり、それ以上でも以下でもありません。

ネガティブなできごとは、ネガティブな思考から生み出されたもの。
それに対してネガティブな反応をしたら、同じようなできごとを繰り返すのは当たり前です。
それどころか状況は、より悪化してもおかしくないです。

この“負のスパイラル”をてっとり早く変えるには、できごとにポジティブな意味づけをすること。

たとえ原因がネガティブな思考であったとしても、起こったできごと自体は「中立(ニュートラル)」です。
それにどんな意味づけをするかは、私たちの自由ですね。

できごとの意味づけは、オセロの最初の一石を打つことに似ています。
白い石を打つのか、黒い石を打つのか。
まさに、勝負の分かれ目になりますね。

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近年、スピリチュアルの世界では、「二極化が進んでいる」と言われています。
これは、要するに、どちらの方向に一歩を踏み出したかで、その後歩んでいく世界が分かれていくということです。

一歩一歩は小さくても、方向を間違えると、目的地と真逆のところに行き着いてしまいます。

宇宙の答えは、いつも「YES」です。
心の奥底で考えていること、信じていることを、そのまま現実化してしまいます。

ごまかしも言い訳も通用しない、結果がすべて。
それが本当のスピリチュアルの世界を生きるということです。

今、目の前にある現実は、過去の思考や感情が創り出したもの。
それ以上でも、以下でもありません。

大切なのは、それにどんな意味づけをするかです。

ポジティブに捉えれば、ポジティブな現実を創り出す。
ネガティブに捉えれば、ネガティブな現実を創り出す。

突き詰めれば、たったこれだけ。
宇宙の働きは、きわめてシンプルですし、例外はありません。

人生に上昇気流を巻き起こす、宇宙ナンバー「3・5・8」の秘密。
皆さんも、その謎を読み解きに「すべての願いがかなう宇宙船」のクルーになって、その神秘の世界を旅してみてはいかがでしょうか。

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