本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『バカになれる人はバカじゃない』(小宮一慶)

 お薦めの本の紹介です。
 小宮一慶さんの「バカになれる人はバカじゃない」です。

 小宮一慶(こみや・かずよし)さんは、経営コンサルタントです。

「バカになれる」ことは、素晴らしいこと

 小宮さんのいう「バカ」は、一般的な意味の「バカ」とは、若干、違います。

 唐突ですが、あなたは「バカ」と聞いてどう思いますか?
「バカ」という言葉に、良くない印象を持つ人もいるかもしれません。
 でも、私にとっては、「バカ」は大いなる褒め言葉です。
「バカ」はいいことだとさえ思っています。
 
「バカ」がいいことなんて、意外に思われるかもしれません。
 でも、私がいう「バカ」とは、一般的な意味でのバカではありません。
 自分で「バカ」になる人のことです。
「バカ」になれるとういのは、じつはすばらしいことなのです。

 「バカになれる人はバカじゃない」  P1から 小宮一慶:著 サンマーク出版:刊

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「バカになれる人」とは?

 バカになれる人とは、簡単に言うと、

「小さなこと、当たり前のことを愚直に、素直に継続して努力できる人」

 のことです。

 そういう人は、周りから見ると、バカにしか見えないかもしれません。

 だから、行動することはとても大事です。たとえどんなに小さな行動であっても、いや、小さな行動だからこそ大事であると考えるべきなのです。
(中略)
 たしかに小さな行動を続けたからといって、目に見えて劇的な何かが変わるわけではありません。でも少しずつ蓄積されていくものがある。「紙一重の差の積み重ね」です。それが何かは人によって違うでしょう。でも確実に変わっていく。
 そして、良いといわれることは1日も早く始めたほうがいい。それを何回やるかで、考え方の質が違ってきます。やればやるほど、それも徹底的にやるほど、深いところまで到達できる。人より早く始めていれば、それだけ行動の回数が多くなります。だから人より深いところまで到達できる。

 何もしなければ、何も変わりません。評価もしてもらえません。
 
 だからたとえどんなに小さな行動であっても、良いと思えることが大事です。行動することによって、次の何かが起こってきます。
 
 まずは人が良いというものを、バカになってやってみる。そこから、自分と世界が変わる第一歩が始まります。

 「バカになれる人はバカじゃない」  P14~15から 小宮一慶:著 サンマーク出版:刊

 徹底的にやるというのは、成長するためのキーワードです。
(中略)
 徹底してやるというのは、自分が持っている力を100%出すことです。100%を続けていくと、実力が少しずつ上がっていきます。そしてある一定のところまでいくと、世間が評価してくれるようになります。そこまでいけるかどうか。
(中略)
 ひとつのことを徹底してできる人は、また別のことも徹底して、極めていくことができます。結局、ひとつのことを徹底してできない人は、何ひとつ、人生においてなしえないのです。

 「バカになれる人はバカじゃない」 P74から 小宮一慶:著 サンマーク出版:刊

 限られた、貴重な時間です。
 徹底して、極める努力をしないと、何ごともなしえない。

 大いに納得です。
 肝に銘じたいですね。

 今の世の中、冷めた人が多いです。
 なので、そういう人を「バカ」にして、冷やかしの対象にする傾向があります。

 それは、大きな問題です。

 世の中に大きな貢献を果たす人は、「バカ」に見える人から生まれます。
 温かい目で見守る必要があります。

 足を引っ張るなんて、論外ですね。

バカは、世の中を明るくする

 もう一つ、印象に残った文章を記しておきます。

 人一人は、たとえていえば「蛍」です。その蛍がどこを照らすかがとても大事です。
 だれも照らさない小さな「一隅を照らす」蛍は、たとえ小さな蛍でも役に立ちます。
(中略)
 人はとかく華やかな場所に集まりたがりますが、はたしてそこが自分だけしか照らせない場所でしょうか。それより、それぞれの人がそれぞれの人しかできない小さな片隅を照らすほうが、世の中の役に立つのではないでしょうか。それがその人の人生における役割、生まれてきた意味だと思います。
(中略)
 だから、自分の力を一番出せるところに専念したほうがいい。
 どんなに小さな一隅でも、自分にしかできない役割を大事にして、使命感を持って全力投球する。そしてほかのだれも照らさない一隅を照らすことが、人として生まれてきた大きな意味ではないでしょうか。

 「バカになれる人はバカじゃない」 P80~81から 小宮一慶:著 サンマーク出版:刊

 明るいところで、他と一緒に光っても、大して役に立ちません。
 真っ暗な闇の中で、自ら光を出してこそ、存在する意味があります。

 そして、その光が多くなるほど、世の中全体が明るくなり、希望にあふれます。

 そもそも、世界には、「暗闇」があるのでありません。
 そこに「光」がないだけです。

 その「光」は、私たち一人一人以外に有り得ない。
 そのことを自覚することで、状況は変わっていきます。

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 最後に、小宮さんは、以下のようにおっしゃっています。

 大事なのは、素直さと勉強です。この2つを身につけるのは、簡単そうに見えて、なかなかむずかしい。単純そうに見えて、深いものです。
 これらは、ちゃんとバカにならないと身につきません。自分は何でも知っているという傲慢な気持ちでは、決して自分のものにならないのです。世の中の物事を素直に受け入れ、自分の未熟さを知り勉強することができるのは、いわば、「一流のバカ」です。その境地に私も到達したいと思い、日々過ごしています。

 「バカになれる人はバカじゃない」 P137から 小宮一慶:著 サンマーク出版:刊

「素直さ」と「勉強」。
 この2つは、分かっていても、なかなか身に付かないものです。

 私も反省しつつ、そろそろ、ただの「バカ」を卒業し、「バカになれる人」、それも「一流のバカ」を目指したいです。

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